
【調査結果あり】2人に1人が「暑くてイライラ」夏の暮らしへの不満の理由と解決方法

家を建てた人の不満アンケートで上位にあがってきたのが「夏の暑さ」です。実際に、5割近くが「家の中が暑くてイライラする」と回答。2人に1人が夏の住環境に不満を持っていることが明らかになりました。
1. 日本の夏の現状・データ
家の中が暑くなってしまう根本的な理由に、日本の夏が昔より暑くなっている点があります。事実として、日本では真夏日・猛暑日が増加しており、夏の室内温度は38℃近くになることもあります。
1)35°C以上の猛暑日が増加
気象庁が発表しているデータをもとに、 1900年以降の東京・大阪の真夏日 (日最高気温30°C以上)と猛暑日(日最高気温35°C以上)の年間日数の推移をグラフ化しました。
[1年間の真夏日・猛暑日の日数の推移
<東京>
]
出典: 気象庁データ
[真夏日猛暑日の年間日数変化
<大阪>
]
出典: 気象庁データ
1900年からの変化を見ると、真夏日(日最高気温30°C以上)、猛暑日(日最高気温35°C以上) 共に、年によって違いはありますが、増加の傾向にあることがわかります。
2) 室温38℃にも達する日本の住宅
真夏の戸建住宅の室温は何°Cになっているのかご存知でしょうか? 下記のグラフは、 築9年の一般的な戸建住宅 (平成4年省エネルギー基準レベル)の真夏の室温の推移を表したものです。
夏の夕方 (17:40) 2階の寝室は、なんと37.9°Cに達していることがわかりました。
この住宅の寝室は 西向きに窓があり、 日中カーテンは閉めて過ごしていたとのことです。 窓からの西日の影響で家の中の熱気が2階にこもったことにより、 外気温のピークよりも遅れて、夕方最高室温に達しています。
多くの日本の住宅において、このように1日の中の時間帯、部屋によって温度ムラがあり、一部の部屋は非常に高温になっている状態が見受けられます。
ある戸建住宅の夏の室温と外気温の一日の変化
千葉県柏市、 在来木造2階建 省エネルギー対策等級3 (平成4年省エネルギー基準) レベル計測日
(2015年7月31日~8月1日)
2.調査結果から見る夏の暮らしへの不満
実際に家で暮らしている方は、昔よりも暑くなっている日本の夏をどのように感じているのでしょうか。
1)2人に1人が家の中が暑くてイライラしている
旭化成建材 快適空間研究所で実施した夏の住まいの温熱環境関する調査からは、7割以上の人が 「帰宅時、 家の中がもわっとして暑い」 (「当てはまる」 + 「やや当てはまる」)と感じていることがわかりました。
また、 49.7%の人が「家の中が暑くてイライラする」 (「当てはまる」 + 「やや当てはまる」)と回答しています。せっかくのマイホームなのに、暑さで不快に感じるというのは残念な気がしますね。
[夏の家の環境について]
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
(2017年9月/男女 1192名/26都道府県/戸建住宅居住者)の結果より
2)「家の中での温度差」 が不満の理由に
では、夏の住環境に不満が生じる理由は何でしょうか。
夏の温熱環境に満足している人・不満足な人に、満足点と不満点を比較しました。すると、温熱環境に満足している人の理由としては、夏季は 「風通しがよい」、 続いて 「冷暖房の効きが良い」 という理由が挙げられました。
一方で不満足な人の不満点としては、「冷房しないと暑い」 が高く、「1・2階の温度差」 「冷房部屋との温度差」が続いています。 家全体の暑さに加え、 家の中での温度差を不満の理由に挙げる人が多いということがわかりました。
[夏の温熱環境 「たいへん満足」 「やや満足」と回答した理由(複数回答) ]
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
(2016年8月/男女579名/15都道府県/戸建住宅居住者)の結果より
[夏の温熱環境 「たいへん不満」 「やや不満」と回答した理由(複数回答) ]
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
(2016年8月/男女579名/15都道府県/戸建住宅居住者)の結果より
3)夏、半数近くの人に「使いたくない部屋」 がある
家の中の温度差が不満の原因になっていることが分かりました。さらに暑くて使えない、 使いたくない部屋やスペースがあるか聞いたところ、 夏に部屋が暑くて使えないあるいは暑くて使いたくないスペースがある人は45.4%と、半数近くにも上ることがわかりました。その中で最も 使いたくない部屋・スペースとして、「寝室」があがっていました。 寝室は2階にあることが多く、一般的に日中は冷房をつけていないので、暑くなってしまっていると推察できます。
[夏季に部屋が暑くて使えない、あるいは使いたくない部屋やスペースはあるか]
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
(2016年8月/男女579 名/15都道府県/戸建住宅居住者) の結果より
[夏に部屋が暑くて使えない、あるいは使いたくない部屋やスペース (複数回答)]
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
(2016年8月/男女579 名/15都道府県/戸建住宅居住者) の結果より
4)夏に最も不満な場所は「台所(キッチン)」
寝室のように、暑くて使いたくなくても、使わざるを得ず不満に感じている部屋があることがわかりました。
住まいの温熱環境の満足度について場所別にみてみると、夏に利用する上で、最も不満に感じる場所は 「台所(キッチン)」と「トイレ」でした。
「台所」は調理の際に熱が発生し、特に暑くなるため不満が多いのだと推察されます。 トイレは一般的に冷房がなく、閉鎖的な空間なので、とても暑くなっており不満を感じていると推察されます。
出典: 旭化成建材 (株) 快適空間研究所 「住まいの温熱環境の実態と満足度」 調査
3.夏の暑さを解決する方法
日本の夏の暑さが昔よりも厳しくなっているという昨今において熱中症などの命の危険から身を守るためにも、暑さに対し適切な対策をとることが重要になります。
暑さ対策としてできる温度湿度の調整方法には、人的にコストをかけずに比較的すぐに実施できることと、建物の性能で対策できることがあります。
1)日射遮蔽・通風などによるコントロール
夏の暑さ対策として、 比較的すぐに実施できることとしては、室内に夏の強烈な陽射しを入れないようにすだれ等をつけたり、日射遮蔽の工夫を行うことで、室温の上昇を抑えることが出来ます。
また、窓を開けて通風をすることが有効なこともありますし、 エアコンの機能を使って、温度・湿度を上手にコントロールすることも有効です。
2)壁や窓の断熱性能を高める
また、建物の性能でできる暑さ対策としては、壁・窓の断熱・気密性能などの温熱性能を上げることです。
こちらは前述の比較的すぐできる取り組みと比べ、すぐに実施することは難しいですが、効果は大きく、持続的です。そのため、家づくりを検討する際には、温熱性能を上げることが重要です。そうすることで、日中の暑い外気が家の中に侵入することを抑制でき、エアコンの効きもよくなります。
4.夏でも全部屋涼しい暮らしを体験してみませんか
窓に「すだれ」を吊るしたり、窓をリフォームしたりして夏の暑さ対策をする方法もありますが、根本的な解決には至りません。家の中の暑さを根本的に解決したいのであれば、温熱性能の良い優れた家に住むことを検討してみても良いかも知れません。
1)温熱性能の良い家は快適と省エネを両立
温熱性能の良い家は、冷房の使用を最小限にとどめつつも、快適に過ごすことができるため、快適さと省エネを両立できます。
エアコン1台であっても、温熱性能の良い家であれば、快適に暮らすことが可能です。
実際に温熱環境に優れた家で生活している方は、どのように暮らしているのでしょうか。いくつか感想を見ていきましょう。
出典:Asu-hausの商品開発プロセスにおいて実施した、高断熱高気密住宅の生活調査より抜粋
(2022年8月~2022年10月、旭化成ホームズ 未来空間研究所にて調査実施)
Q 毎日の生活はいかがですか?
「在宅ワークもあるので、この家で本当によかった。快適で会社より環境がいいと思う。」(30代男性)
「(梅雨の時期に)前に住んでいた家が、ダブルサッシ樹脂窓だったが、それでもカビた。住んでいるエリアが海に近いため、湿気でカビやすく、除湿器が必須だということを知らずに住み始め、クローゼットのスーツが全部カビてしまった。今の家ではそのようなことは一切ありません。」(40代 男性)
「犬を飼っていますが、犬も快適な温度で、よく寝るようになりました。」(60代 女性)
温熱環境に優れた家の大きな特徴は、快適な室温です。実際に生活している方の感想からは、室温が快適であるがゆえに、生活の質が向上したことがうかがえますね。
Q 家でリラックスできますか?
「ドアを開けると、ほっとする感じがして、早く家に帰りたいと思うようになりました」(30代 男性)
「ホテルで乾燥・温度ムラを感じるようになり、家に帰ってくるとリラックスできます」(30代 男性)
快適に過ごせるマイホームは「早く帰りたい場所」になるということがよく分かります。疲れた身体を自宅で休めたいのであれば、家の空調や断熱性などにはこだわりたいですね。
Q 家の光熱費はいかがですか?
「常にエアコンを稼働させているのに、光熱費が年間10万円程度で済んでいます」(30代 男性)
毎月のエアコン代が気になる方もいるのではないでしょうか。しかし、高断熱高気密の家ならば、効率良く室内の温度を調整することが可能です。
実際に温熱環境に優れた家で生活している方の感想を紹介しました。家庭用エアコン1台稼働の全館空調かつ高断熱高気密であるAsu-hausで暮らすイメージが湧いたでしょうか。
2)快適な空間は家事や勉強への集中力が向上
暑さや温度差による心身のストレスから開放されることで、 家事や勉強、 仕事などの行動がはかどるということが、アンケート調査でも分かっています。

温熱性能のよい空間では、家事や日々の生活でリラックスでき、かつ勉強や在宅に集中できる暮らしを叶えられるかもしれません。
3)エアコン1台で全部屋涼しい空間を体験
Asu-hausの体験棟では、夏は8畳用の家庭用エアコン1台で、全部屋が涼しい空間を体験できます。
玄関から屋根裏ロフト、キッチン、トイレなどの夏は暑くて不快に感じる場所も、快適な温度・湿度域で過ごせます。
各部屋に備えてある温度・湿度計を、実際に見て、五感で感じてみませんか。
まとめ
夏の暑さが原因で、せっかくのマイホームに不満を感じてイライラしてしまうというのは、本当に残念なことです。すだれやエアコンを活用したりすることで、暑さをやわらげることは十分に可能です。
家の中の暑さを根本的に解決したいのであれば、温熱環境の優れた家に住むという選択もあります。Asu-hausでは断熱等級7気密性能C値0.2㎠/㎡以下を標準仕様とし、家の環境はもちろん、地球にも優しい暮らしの空間を提供します。高断熱高性能の住まいを実際に体感いただける、体験棟予約も受け付けております。暑い時期は特に、エアコン1台で全部屋が涼しい空間を、より体感しやすいでしょう。
下記から体験棟の詳細をご覧いただけます。
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