生活 温熱性能

【調査結果公開】8割が「温熱性能」希望、「コンパクト」需要も2割超。住替え検討者の多様なニーズを探る

人生100年時代の到来で、今後、持家(※1)の買い替え需要が高まることが予想されます。そこで、GREENOVATION(グリーノベーション)推進室 は「首都圏における持家から持家への住替え意識調査」を実施。その結果、新居への要望として「温熱環境を良くしたい」 が8割、「今よりコンパクトな住まいにしたい」が2割存在するなどが分かりました。

この記事では、調査から見えてきた現在の住まいの課題や、住替えタイプ別の多様なニーズを紹介します。

調査の概要
1.調査の目的:持家から持家への住替え4タイプ(※2)現状の不満点、将来の住替えニーズを探る
2.調査時期 :2024年3月
3.調査方法 :WEBアンケート調査
4.調査対象 :25~74歳の男女
5.調査対象 :首都圏在住 45-79歳 (東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
5.調査対象数:10年以内に住替を予定している方で、持家にお住まいの293名
(①「戸建→戸建」109名 ②「集合→戸建」40名 ③「戸建→集合」46名 ④「集合→集合」98名)

※1戸建と集合住宅(マンション等)
※2「①持家戸建から将来持家戸建に住替えたい方(以下 ①「戸建→戸建」という)」「②持家集合住宅(マンション等)から将来持家戸建に住替えたい方(以下 「②集合→戸建」という)」「③持家戸建から将来持家集合住宅に住替えたい方(以下 「③戸建→集合」という)」「④持家集合住宅から将来持家集合住宅に住替えたい方(以下 「④集合→集合」という)」の4タイプ

1.住まいに対する不満と住替え理由

住替えを検討している方は、現在住んでいる家にどのような不満を持ち、新居に対してはどんな理想を描いているのでしょうか。持家から持家への住替え4タイプ別に見ていきましょう。

1)現住宅に対する共通の不満は夏の暑さ冬の寒さと収納に関するもの

まずは現住宅の不満点についてです。①戸建→戸建は「夏涼しく、冬暖かい室内空間」ではないことへの不満、②集合→戸建は「収納の大きさ・使いやすさ」、③戸建→集合は「駅からの距離・利便性」、④集合→集合は「収納の大きさ・使いやすさ」がそれぞれ1位になりました。

特に目を引くのは、①戸建→戸建、②集合→戸建、④集合→集合の1~3位に「夏涼しく冬暖かい室内空間」と「収納の大きさ・使いやすさ」がランクインしたことです。また、③戸建→集合でも4位に入っていました。夏の暑さや冬の寒さと収納に関するものが、住替えを考える方に共通の不満であることが分かりました。

現在の住まいの不満点(数字は%)

2)戸建→戸建は「使いやすい間取りにしたい(34.9%)」、集合→戸建は「より広いところに住みたい(34.8%)」など住替えの理由はさまざま

次に住替えたいと考える理由についてです。理由の1位は4タイプすべてで異なる回答となりました。それぞれ、①戸建→戸建「使いやすい間取りにしたい(34.9%)」、②集合→戸建「より広いところに住みたい(34.8%)」、③戸建→集合「小さなコンパクトな家に住みたい(40%)」、④集合→集合「新しい設備・仕様の家に住みたい(28.6%)」です。

ひと口に住替えといっても、その理由はさまざま。背景には、これまで暮らしてきた住環境や住まいの性能・機能、家族構成、ライフスタイルなどの違いがあると考えられます。

住替えたい理由(数字は%)

2.希望の広さと面積

続いて住替え先の広さと面積の希望を紹介します。

1)戸建→戸建、集合→集合の住替え先は「面積を広くしたい」が4割の一方、「コンパクトにしたい」も2割存在

まず住替え先の広さについて。一般的には、快適な住み心地を求めて、現住居より広い家に住みたいと考える方が多いものですが、そのとおりの回答となりました。

①戸建→戸建では「かなり広くしたい(9.2%)」「広くしたい(37.6%)」を総計すると46.8%、④集合→集合では「かなり広くしたい(5.1%)」「広くしたい(35.7%)」を総計すると40.8%に。②集合→戸建ではさらに広さを求める回答が多く「かなり広くしたい(2.2%)」「広くしたい(60.9%)」を総計すると63.1%となりました。これらの層からは、現住居に対する不満点「収納の少なさ・使いにくさ」の解消や、住替え理由「使いやすい間取りの家に住みたい」といった考えがうかがえます。

ただその一方で、新居はむしろもっと小さくても良いと考える層の存在も明らかになりました。①戸建→戸建では「コンパクトにしたい(20.2%)」「かなりコンパクトにしたい(0.9%)」を総計すると21.1%、④集合→集合では「コンパクトにしたい(21.4%)」「かなりコンパクトにしたい(1.0%)」を総計すると22.4%、③戸建→集合では「コンパクトにしたい(60.0%)」「かなりコンパクトにしたい(2.5%)」を総計すると62.5%となりました。これらに共通する理由としては、子どもが独立して夫婦2人住まいになるなど、家族構成の変化によって求める広さが変わることなどが考えられます。

住替えの広さについて(数字は%)

2)住替え先の面積は戸建→戸建では90~100㎡(21.1%)が最も多い

次に、住替え先に求める具体的な面積の数値です。

①戸建→戸建では90~100㎡(21.1%)が最も多く、100㎡未満を総計すると4割半ば近く。②集合→戸建では100~120㎡(26.1%)が最も多く、100㎡未満で5割を超えています。

一方、集合への住替えでは小さな面積を求める傾向が見られます。③戸建→集合では80~90㎡(25%)、④集合→集合は70㎡未満(40.8%)が最も多くなりました。住替え先の住居タイプによって、ニーズは大きく異なることが分かりました。

住替え先の面積について(数字は%)

3.温熱環境へのニーズ

全4タイプの不満点4位までに入っていた「夏涼しく、冬暖かい室内空間」に大きく関わる、住替え先の温熱環境についても見ていきます。

1)戸建から住替えたい方の約8割は「温熱環境を良くしたい」

①戸建→戸建で「かなりよくしたい(28.4%)」「よくしたい(52.3%)」を総計すると80.7%、③戸建→集合でも「かなりよくしたい(27.5%)」「よくしたい(50.0%)」を総計すると77.5%となりました。現在、集合住宅住まいの方(②集合→戸建・④集合→集合)と比べると比率は高く、戸建から住替えたいと考えている方が、温熱環境に対して高い関心を示していることがうかがえます。

住替えの先の温熱環境(暖かさ、涼しさ)について(数字は%)

4.多様化する「住替えの検討タイミング」

ここまで住替えを検討する4タイプ別に、現在の家に対する不満、新居に求める理想を見てきました。では、住替えを検討するのはどんなタイミングなのでしょうか。

1)住替えの検討タイミングトップ2は「ライフスタイルの変化(31.4%)」「建物の老朽化(30.4%)」

全4タイプの合計では「ライフスタイルの変化(31.4%)」がトップにランクイン。続く2位は「建物の老朽化(30.4%)」でした。1・2位の差はわずか1%でこの2つが住替えを検討する“2大タイミング”であることが分かりました。

住替えのタイミング 4タイプの合計(数字は%)

4つのタイプ別に見てみると「自分や家族のライフスタイルの変化」「住まいの老朽化など住宅の課題解決」が共通して上位にあがっていることが分かりました。その他にも「住みにくさ」「結婚・離婚」「教育」「介護」「退職」「子どもの独立」「年齢」など多様なタイミングで住替えが検討されていることが明らかになりました。

特徴的なのは、③戸建→集合の回答で、「子供の独立など家族が別世帯になるので」が他のタイプと比較して多くなっていることです。子供が家を出て使わなくなった部屋を無駄な空間に感じたり、その部屋の掃除や手入れが負担になったりといった事情から、コンパクトな住まいへの住替えを検討していることがうかがえます。

住替えのタイミング タイプ別(数字は%)

まとめ

ここまで記事をお読みいただき、現住居に対する不満など、住替えに至る理由と住替え先に求められる面積や温熱環境などについてご理解いただけたと思います。

なかでも特に目立ったのが、4タイプすべてに共通していた温熱環境と収納への悩みです。また、新居に対して「面積をコンパクトにしたい」と回答する方も多く、住替え先に広さを求めない層が一定数いることも分かりました。

健康寿命が世界一の長寿社会を迎えている日本(厚生労働省「人生100年時代構想会議中間報告」より)において、さまざまな選択肢の中から「持家」に住む健康なシニア層が、2度目、3度目の住まいとして「持家」を選択することは珍しくありません。住替えをこれから検討される方は、本記事の調査結果をふまえて、温熱環境や家族構成に適した広さを指針としてはいかがでしょうか。

今回の調査で顕在化した将来の住まいに対するニーズ、「快適な温熱環境」を叶える家として注目いただきたいのがAsu-hausです。

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本記事で、2度目以降の持家取得を検討する層が現住居に対して「夏暑く、冬寒い」という不満を持っていることが明らかになりました。その不満を解消する有効な手段のひとつが、住まいの「温熱性能」です。では、高い温熱性能を実現するために、住まいに求められる条件は何なのでしょうか。以下の関連記事で、温熱性能の高い家を建てる前に知っておくべき情報をチェックしてみましょう。

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