食品容器・包装材料の
機能性を向上します
旭化成のタフテック・タフプレンは、ポリスチレン (PS)やポリプロピレン (PP)との相容性が高く、改質材として食品容器・包装材料の低温での耐衝撃性改善、相容化材としてリサイクル性向上やバイオ原料活用を実現します。
食品包装材料・食品容器の低温での耐衝撃性改善
食品業界では、食品の鮮度を長期間保つため低温保存や冷凍食品のニーズが高まっており、食品容器や包装材料は低温での耐衝撃性改善が課題となっています。一般的に食品容器や包装材料には、ポリスチレン (PS)やポリプロピレン (PP)が使用されますが、これらの素材は低温条件下での耐衝撃性が低く、それ単体では品質と安全性の維持が困難になっています。
タフテック®はPPと、タフプレン®はPSと相容性が良好で、ガラス転移温度 (tanδピーク)が極低温にあるという特長を持ちます。これらの性質より、PSやPPに改質材として添加することで、低温環境下での耐衝撃性を改善し、食品の品質と安全性の維持に貢献します。
タフテック®およびタフプレン®は、国内外の各種食品法規制に対応するグレードを取り揃えているため、安心してご使用いただけます。
タフテック®による食品容器・包装材料の端材リサイクル
食品容器や包装材料の生産過程では、複合素材からなる端材が発生します。これらの端材は、リサイクルが困難であることがしばしばあり、環境への影響を考慮すると、効果的なリサイクル方法の確立が急務となっています。
タフテック®は、幅広い樹脂の相容化材として機能するため、異なる種類の樹脂が混在する端材のリサイクルを可能にします。これにより、端材を原材料として再利用することが可能となり、廃棄物の削減を実現します。
タフテック®によるバイオマス原料の活用
環境への配慮と資源の持続可能な利用を目指す現代において、バイオマス由来の原料の使用はますます重要なテーマとなっています。特に、食品容器や包装材料の分野では、サステナビリティに配慮しつつ、電子レンジでの加熱耐性、内容物に対する耐油性、さらには多様なデザインの実現可能性といった幅広い性能が求められます。
タフテック®は、エチレン・ブチレン骨格とスチレン骨格で構成され、オレフィン系樹脂とスチレン系樹脂の相容化材として活用可能です。そのため、オレフィン系バイオマスプラスチック (バイオPEなど)とポリスチレン (PS)の相容化材として採用されています。また、変性基を付与したタフテックMシリーズでは、バイオ原料由来かつ極性の高いポリ乳酸(PLA)の耐衝撃性改善も可能です。