PPの改質に最適な
タフテック®
旭化成のタフテック®は、ポリプロピレン(PP)の改質添加材として活用が可能です。このページでは、PPの改質のうち「柔軟化と透明性付与」「耐衝撃性改善」「ヒートシール性付与」の3つの用途について、最適なグレードをご確認いただけます。
タフテック®によるポリプロピレン(PP)の改質効果
PPの柔軟化と透明性付与に最適なグレード
タフテックは、柔軟化と透明性付与の程度やその他特性から、3つの推奨グレードを提供しています。
タフテック®による柔軟性・透明性向上の仕組み
ポリプロピレン(PP)は、0°C付近にガラス転移点を有するため、低温下で脆化してしまうことや、結晶性を有するため、結晶粒子により光散乱が生じて透明性が低下してしまうことが課題として挙げられます。
タフテック®の添加が、このような問題を解決します。タフテック®を加えることにより、PPの曲げ弾性率を低下させ、これまでにない柔軟性を実現します。オレフィン系エラストマー(POE)や一般的なSEBSと比較しても、タフテック®の効果は特に顕著です(下図)。
さらに、タフテック®をPPに添加することで、透明性の向上も実現します。PP改質用として設計されたタフテック®は、PPとの親和性が非常に高く、均一な分散を通じて結晶化を効果的に阻害します。これにより、PP製品の透明性を大幅に向上させることが可能です(下図)。
PPの耐衝撃性改善に最適なグレード
タフテックによりPPの耐衝撃性改善が可能な理由
ポリプロピレン(PP)は、0度付近にガラス転移点をもつため、低温環境下では脆化してしまいます。
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タフテック®H1062:-50℃付近にtanδピークをもつ(ガラス転移点が-50℃)ため、ポリプロピレンに添加することで優れた低温耐衝撃性を付与することが出来ます。また、ブタジエン由来のソフトブロックが完全に水素添加されており、耐候性、耐熱劣化性に優れます。
PPへのヒートシール性付与に最適なグレード
タフテックは、付与するヒートシール強度の違いから、3つの推奨グレードを提供しています。
タフテックでPPへのヒートシール性の付与が可能な理由
ポリプロピレン(PP)にタフテック®をブレンドすることで、ヒートシール性を付与することが出来ます。タフテック®のヒートシール性は、グレードや配合比率によって異なります。タイプAとタイプBに分類でき、異なるシール強度を付与します。シーラント層にタイプAとタイプBのタフテック®を併用し、配合比率を調整することで、ヒートシール強度をカスタマイズすることが出来ます。
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タイプA(H1221)150℃で高いヒートシール強度を発現します。シールカーブの立ち上がりが急で、シール性の高いフィルムが得られます。
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タイプB(H1062)150℃付近で弱シール強度になります。シールカーブの立ち上がりが緩やかで、シール温度の調整でシール強度を制御することが出来ます。