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有料老人ホームとは?介護付き・住宅型・健康型の違いやメリット、入居条件などを解説

有料老人ホームとは?介護付き・住宅型・健康型の違いやメリット、入居条件などを解説

高齢者向けの住まいには種類が数多くあるため、どの施設が自分に合っているか分からず、悩まれている方も多いのではないでしょうか。

施設選びを慎重に行わないと、サービスが合わない、費用負担が大きくて支払えないなど、トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。

そこで本記事では、高齢者向けの住まいの一つである有料老人ホームに関する概要、メリットやデメリットなどについて詳しく解説します。有料老人ホームへの入居を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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有料老人ホームとは

有料老人ホームとは、食事の提供や介護(入浴・排泄・食事の提供)、洗濯・掃除などの家事の供与、健康管理などのうち、いずれかのサービス(複数も可)を提供する施設です

参照:有料老人ホームの概要

施設によって提供されているサービス内容が異なるため、自身の状況に合ったサービスを提供している有料老人ホームを選択することが大切です。

それでは、有料老人ホームの種類・入居条件・費用について詳しく見ていきましょう。

種類

有料老人ホームには、以下の3種類があります。

  • ・介護付き有料老人ホーム
  • ・住宅型有料老人ホーム
  • ・健康型有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、介護を必要とする高齢者がサポートを受けながら生活する施設です。食事や洗濯・掃除などの生活支援のほか、排泄や入浴といった身体介護、機能訓練、レクリエーション、サークル活動など、さまざまなサービスを受けられます。

住宅型有料老人ホームとは、日常生活のサポートを必要とする高齢者が入居する施設です。食事や洗濯・掃除などの生活支援のサービスは受けられますが、介護付き有料老人ホームで提供されるような介護サービスは受けられません。必要となった場合は、訪問介護やデイサービスなどの外部サービスを利用することになります。

健康型有料老人ホームとは、自立した生活を送ることができる高齢者が入居する施設です。身の回りのことは自分でこなせることを前提としていますが、必要に応じて家事サポートや食事などのサービスを受けられます。

入居条件

入居条件は、有料老人ホームの種類によって以下のように異なります。

  • ・介護付き有料老人ホーム:原則65歳以上の要介護1~5(混合型は自立~要介護5)
  • ・住宅型有料老人ホーム:原則60歳以上の自立~要介護
  • ・健康型有料老人ホーム:原則60歳以上の自立した生活を送れる方

施設によっては、上記に該当していない方でも入居できる場合があるため、事前に各施設の条件を確認しましょう。

費用

有料老人ホームの入居にかかる費用は、入居一時金と月額使用料の2種類です。

入居一時金は、施設によって設定が大きく異なります。0円の場合もあれば、数十万円~数百万円と高額な金額設定であることも珍しくありません。

月額使用料は、15~30万円程度です。サポートが充実している介護付き有料老人ホームでは、料金が高めに設定されていることが多く、次に住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームの順番で価格が安くなる傾向があります。

有料老人ホームと他施設との違い

有料老人ホームと他施設との違い

有料老人ホームの入居を検討する際は、ほかの高齢者施設との違いを正しく理解することが重要です。要介護度や生活スタイル、費用、入居条件など、それぞれの施設に異なる特徴があります。

ここでは、有料老人ホームと代表的な高齢者施設の違いについて詳しく比較し、選ぶ際の判断材料として役立つ情報を紹介します。

特別養護老人ホーム(特養)との違い

特別養護老人ホーム(特養)は、公的に運営される施設で、要介護3以上の高齢者が対象です。費用が抑えられている反面、人気が高く入居待ちが発生しやすいのが現状で、職員配置も限られており、柔軟なサービス提供は難しい場合があります。

一方、有料老人ホームは民間が運営し、要介護1や要支援、自立の方でも入居可能な施設も多くあります。サービスの自由度や設備の充実度が高く、生活スタイルやニーズに応じた選択が可能です。

費用は高めですが、生活の質や満足度を重視する方には適した選択肢といえます。入居までのスピードが早く、施設の雰囲気や支援体制も多種多様であるため、家族構成や本人の希望に合わせて柔軟に選べます。

グループホームとの違い

グループホームは、認知症と診断された高齢者を対象とする施設で、少人数のユニットで家庭的な環境を重視した共同生活を送ることが特徴です。地域密着型サービスの一環で、職員と利用者の距離が近く、生活リズムに合わせたケアが行われます。

ただし、要支援2以上かつ認知症の診断を受けていることが条件であり、ほかの高齢者は対象外です。一方、有料老人ホームは認知症に限らず、さまざまな健康状態の方が入居できる施設で、要介護度や生活ニーズに応じた柔軟なサポート体制が整っています。

個室での生活や多様なレクリエーション、看護職員の配置など、設備や支援体制も充実しているため、認知症以外に対しても手厚いサポートを受けたい場合は有料老人ホームが適しています。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との違い

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、60歳以上の高齢者を対象としたバリアフリー構造の賃貸住宅で、見守りや生活相談といった基本的な支援を受けられる住まいです。介護が必要な場合は、外部の訪問介護サービスを個別契約で利用する形となり、日常生活の支援は限定的です。

一方で有料老人ホーム、特に介護付き有料老人ホームでは施設内に職員が常駐し、食事・入浴・排泄などの介護サービスや健康管理を受けられる体制が整っています。サ高住は自由度が高く、元気な方にとっては自立を保ちながら安心して暮らせる選択肢ですが、要介護度が高くなると生活に支障が出たり、退去しなければならなくなったりする場合もあります。

日常的な介護を必要とする場合は、有料老人ホームのほうが安心して過ごせる体制といえるでしょう。

介護老人保健施設(老健)との違い

介護老人保健施設(老健)は、病院と在宅の中間に位置する施設として、在宅復帰を目的に設けられた中間施設です。医師、看護師、リハビリ専門職などが常駐し、短期間でのリハビリや医療的ケアが中心です。

原則3~6か月程度の入居が想定されており、長期的な居住を前提としていないため、終の住みかとしての利用は難しいとされています。一方、有料老人ホームは、日常生活のサポートや介護サービスを長期にわたって受けられる施設で、生活の場として位置づけられています。

医療的ケアは施設ごとに異なりますが、生活支援の継続性や自由度の高さを重視する方には適した選択です。リハビリよりも安心して暮らす住まいを求める方には、有料老人ホームが向いているでしょう。

【種類別】有料老人ホームのメリット

【種類別】有料老人ホームのメリット

有料老人ホームにはいくつか種類がありますが、どの種類でも必ずしも自分に合うとは限りません。自分に合う施設に入居するためにも、メリット・デメリットをしっかり把握することが大切なのです。

有料老人ホームに入居するメリットは各施設で異なります。ここからは、各施設に入居するメリットをそれぞれ詳しく説明していきます。

介護付き有料老人ホームのメリット

介護付き有料老人ホームに入居するメリットは以下の3つです。

  • ・24時間介護スタッフが常駐している
  • ・日中は看護師が駐在している
  • ・終身利用できる施設もある

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフの常駐が義務化されており、いつでもサポートを受けられるため安心です。また、常駐は義務化されていないものの、日中は看護師が駐在しているので、医療サポートや健康相談なども受けられます。

すべての施設が看取りに対応しているわけではありませんが、対応している施設であれば終身利用できるため、最期まで安心して暮らせるでしょう。

住宅型有料老人ホームのメリット

住宅型有料老人ホームに入居するメリットは以下の3つです。

  • ・自由度が高い
  • ・イベントやレクリエーションが豊富
  • ・必要に応じて介護サービスを受けられる

介護付き有料老人ホームよりも入居者の自由度が高く、必要に応じた介護サービスのみを受けられるといったように、自主性を尊重しています。イベントやレクリエーションなどを通して、健康的で充実した生活を送れるでしょう。

健康型有料老人ホームのメリット

健康型有料老人ホームに入居するメリットは以下の2つです。

  • ・自宅とほぼ変わらない生活を送れる
  • ・老後の不安を解消できる

原則として、自立した生活を送れる高齢者を入居対象としていることから、自宅とほぼ変わらない生活を送れます。その一方で、見守りサービスのように、万が一の事態が生じた場合に駆けつけてくれるサービスもあるため、老後の不安を解消できるでしょう。

【種類別】有料老人ホームのデメリット

続いて、各施設に入居するデメリットをそれぞれ詳しく解説していきます。

介護付き有料老人ホームのデメリット

介護付き有料老人ホームに入居するデメリットは以下の2つです。

  • ・費用がほかの施設と比べて割高
  • ・ホームによってサービスの差が見られる

介護付き有料老人ホームでは、ほかの施設よりも充実したサポートを受けられますが、その分費用が割高に設定されています。また、ホームによってサービス内容が異なるだけでなく、サービスの質にも差があるため、入居を決める前にしっかりと比較検討することが大切です。

住宅型有料老人ホームのデメリット

住宅型有料老人ホームに入居するデメリットは以下の2つです。

  • ・介護を必要とする際は外部サービスを利用しなければならない
  • ・状況によっては費用負担が大きくなる

住宅型有料老人ホームでは、基本的に介護サービスを提供していません。そのため、介護が必要になった場合は外部サービスを利用する必要があり、手間がかかってしまいます。また、外部サービスの利用が増えると、費用負担が大きくなる点にも注意が必要です。

健康型有料老人ホームのデメリット

健康型有料老人ホームに入居するデメリットは以下の2つです。

  • ・人付き合いが生じる可能性がある
  • ・状況によっては退去を求められる

健康型有料老人ホームでは、イベントやレクリエーションなどに力を入れている施設が多いです。そのような施設では、人付き合いが生じることから、人との関わりが苦手な方にとっては居心地が悪い可能性もあります。

また、要介護度や医療への依存度が高くなった場合、施設から退去を求められる可能性があり、終身利用できなくなる点に注意してください。

認知症と有料老人ホーム

認知症と有料老人ホーム

認知症の症状が見られる高齢者にとって、安心して暮らせる環境と適切なケアのある住まいは非常に重要です

有料老人ホームの中には、認知症に対応した設備やケア体制を整えている施設もあり、本人の不安や混乱を軽減しながら穏やかな生活を送れます。

ここでは、認知症の方に適した施設選びや、専門性の高いケア、家族の役割について解説します。

認知症の方が安心して暮らせる施設とは

認知症の方にとって、安全で落ち着ける環境は非常に重要です。有料老人ホームの中には、認知症に配慮した環境設計やケア体制を整えている施設があります。

例えば、徘徊対策としての見守りシステム、部屋や廊下に誘導サインの設置などです。また、生活の中に安定したルーティンを取り入れることで、不安や混乱を減らし、穏やかな暮らしを支える配慮も見られます。

職員が定期的に声かけを行い、症状に応じて柔軟な対応をすることで、安心して生活を続けられます。さらに、認知症への理解があるスタッフの存在や、家族との連携体制が整っているかどうかも、施設選びの大切なポイントです

認知症ケアの専門性が高いホームの選び方

認知症ケアに特化した有料老人ホームでは、介護職員が専門研修を受けており、症状に応じた適切な対応ができる体制が整っています。

ユニットケアや少人数制の生活環境を採用している施設では、職員と入居者の距離が近く、個々の変化に細かく気づきやすいのが特徴です。医師や看護師と連携しており、服薬管理や健康状態の変化にも迅速に対応できるかどうかも重要です。

また、音楽療法や回想法など、認知症の進行を緩やかにすることが期待されるプログラムを取り入れている施設もあります。見学時には、職員の表情や言葉遣い、日々のケア内容やレクリエーションの内容、対応実績などをしっかり確認し、信頼できる施設かどうかを見極めることが大切です

家族のサポート体制と役割

認知症の方が施設で安心して暮らすためには、家族が継続的に関わることも欠かせません。有料老人ホームでは、入居者本人だけでなく家族への情報提供や相談対応にも力を入れている施設があります。

このような施設では、家族は定期的な面会や電話連絡を通じて、入居者の生活の様子や体調の変化を確認しつつ、必要に応じて医療・介護の方針決定に参加できます。また、施設側が家族向けの勉強会や説明会を実施することもあります。参加することで認知症に対する理解を深められ、本人との関係性もよりよいものになるでしょう。

施設によっては、入居者の生活や気持ちを尊重しながら、家族と密に連携してケアを進める体制を整えているところもあります。家族が積極的に関わることで、認知症の方も安心して過ごしやすくなります

有料老人ホームの選び方

有料老人ホームの選び方

有料老人ホームを選ぶ上で失敗を回避するためには、以下の3つを事前に押さえておくことが大切です。

  • ・施設選びのポイント
  • ・見学時のチェックリスト
  • ・契約時の注意点

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

施設選びのポイント

有料老人ホームを選ぶ際は、まず施設の種類と提供されるサービス内容を確認することが重要です。介護や医療ケアが必要な方に適した「介護付き」か、自立した生活を支援している「住宅型」か、自立した生活を前提とする「健康型」か、入居者の状態に合わせて施設を選ぶ必要があります。

また、立地や交通の利便性などにも考慮し、家族が訪問しやすい場所を選ぶことが重要です。費用面も慎重に検討し、入居時の一時金や月額利用料などが予算に合っているか確認しましょう。

施設の評判や口コミ、運営状況も事前に調べ、過去の利用者や家族の意見を参考にすることにより、信頼できる施設選びが可能となります。さらに、将来的な要介護度の変化に対応できるのか、必要な医療ケアやサポートが提供されるのかどうかも、長期的な視点で検討することが大切です。これにより、安心して快適な生活を送るための環境を整えられるでしょう。

見学時のチェックリスト

施設を見学する際は、スタッフの対応や施設の清潔さ、設備の状態などをしっかりと確認することが大切です。スタッフが入居者に対して丁寧に接しているか、施設内が明るく清潔かどうかをしっかりとチェックしましょう。

また、共用スペースの広さや、居室の使いやすさも重要な判断基準となります。食事の質も重要なポイントであるため、入居前に試食ができる場合は、実際に召し上がることをおすすめします。さらに、レクリエーションやイベントの充実度、ほかの入居者との交流が活発かどうかも、今後の生活の質に影響します。

ほかにも、施設の雰囲気やスタッフとのコミュニケーションの取りやすさも、長期的に安心して暮らせる環境なのかを判断する重要なポイントです。見学の際には、実際の生活シーンをしっかりイメージしながら、細かいところまでチェックしましょう。

契約時の注意点

契約を締結する場合には、施設の利用規約や契約内容を細かく確認し、不明点があれば必ず質問しましょう。特に、退去時の条件や解約金の有無、医療対応の範囲など、追加費用が発生するサービスの有無を事前に把握することは不可欠です。

施設の運営状況や経営の安定性も確認し、長期的に安心して利用できるか判断しましょう。また、契約内容が不明瞭な場合には、家族と相談した上で、必要があれば専門家への相談も検討してください。

さらに、契約書には細かい条件が含まれていることが多いため、見落としがないようにしっかりと確認することも欠かせません。契約後のトラブルを避けるためにも、納得できるまで内容を確認し、慎重に契約を進めましょう。

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有料老人ホームの入居までの流れ

有料老人ホームの入居までの流れ

有料老人ホームへの入居には、相談から契約・引っ越しまでいくつかのステップがあり、それぞれの段階で確認すべきポイントがあります。初めて施設を選ぶ方や家族は、流れをあらかじめ把握しておくことで、準備や判断がスムーズに進むでしょう。

ここでは、入居までの一般的な流れと注意点、家族と一緒に進める際のポイントを詳しく解説します。

入居相談から契約までのステップ

有料老人ホームへの入居は、まず情報収集から始まります。パンフレットの取り寄せや公式サイトの閲覧を通じて候補施設を絞り込み、見学を申し込みましょう。

見学では、施設の雰囲気やスタッフの対応、サービス内容を確認します。気に入った施設があれば入居申込書を提出し、健康診断や面談などの入居審査を経て、契約に進みます。契約書の内容は細かく確認し、納得した上で署名することが大切です。

その後、入居日を調整し、引っ越しの準備や手続きに進みます。施設によってはケアマネジャーとの事前面談や生活計画の作成がある場合もあります。入居準備をしっかり行い、当日は本人が安心して新しい生活をスタートできるよう、家族もサポートしましょう

体験入居の活用方法とそのメリット

体験入居は、正式な契約前に実際の施設で数日間生活し、雰囲気やサービスを確認できる制度です。施設の生活リズムや職員の対応、食事の内容、居室の快適さなどを実際に体感できるため、入居後のミスマッチを防ぐメリットがあります。

本人の「ここで暮らしていけそうか」という感覚を確かめる貴重な機会となり、家族にとっても安心材料となります。また、施設によっては生活相談や健康チェックも体験入居に含まれる場合があり、実際の支援内容を事前に把握できる点もメリットです。

体験入居の期間や費用、対応可能なサービスは施設ごとに異なるため、事前に確認が必要です。入居を迷っている場合や、複数の施設で比較検討したいときには、積極的に活用するとよいでしょう

家族と一緒に進めるためのチェックポイント

施設選びや入居手続きは、本人だけでなく家族と一緒に進めることで、より安心して決断できます。見学には家族も同行し、サービス内容や費用、施設の雰囲気、職員の対応などを一緒に確認するのがおすすめです

また、契約時には、入居一時金の取り扱いや月額費用、解約時の条件、医療対応の範囲などを細かくチェックし、不明点は必ず質問しましょう。施設によっては、家族向けの説明会や相談窓口を設けているところもあります。

入居後も、面会や連絡を通じて継続的にコミュニケーションを取りながら、本人の生活や体調の変化に気づけるような連携体制を築いておくことが重要です。家族の関与が、入居者本人の安心や満足度にも大きく影響します。

入居後の生活とサポート

有料老人ホームを利用する際は、入居後の生活やサポート体制がどのようになっているか確認することをおすすめします。そのとき確認するポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

  • ・日常生活のサポート内容
  • ・レクリエーションやイベントの種類
  • ・家族との連携と面会について

それぞれを詳しく解説します。

日常生活のサポート内容

有料老人ホームでは、入居者の日常生活を支えるさまざまなサポートが提供されています。主なサポートには、食事の提供や身の回りのケア、入浴や排泄の介助などが含まれます。

※老人ホームの種類によりサポート内容は異なります。

これらの日常生活のサポートは、入居者の健康状態や生活レベルなどを踏まえつつも、個別にカスタマイズされることが多いです。一般的には、自立している方には軽度のサポート、介護が必要な方にはより手厚いケアが行われます。

医療ケアが必要な方は、看護師や提携医療機関との連携によって、定期的な健康チェックや急病時の対応が行われるため、安心して快適な生活を送れます。サポート内容の詳細は施設ごとで異なるため、事前に確認することが大切です

レクリエーションやイベントの種類

有料老人ホームでは、入居者の生活をより豊かにするために、さまざまなレクリエーションやイベントが企画されています。

例えば、手芸や書道、音楽療法など、個々の趣味や興味に応じた活動が用意されています。これらは、入居者の心身の健康を保つための重要なプログラムです。また、季節ごとの行事や誕生日会といったように、入居者同士やスタッフで交流を深められる機会も豊富にあります。

これにより、入居者は社会的なつながりを維持しながら、楽しく充実した生活を送れます。さらに、外部からのボランティアやゲストを招いた特別なイベントもあるため、生活に変化をもたらす機会も充実しています。

家族との連携と面会について

入居後も家族との連携は重要であるため、有料老人ホームでは家族との定期的な面会や連絡を重視しています。

家族が施設を訪問する際は、事前に予約が必要な場合もありますが、多くの施設では柔軟に面会時間を設けており、入居者と家族が気軽に交流できるような環境を整えています。また、入居者の健康状態や生活状況について、定期的に家族へ報告が行われることも一般的です。

緊急時には、速やかに連絡が取れる体制が整えられており、家族も安心して過ごせるでしょう。施設によっては、オンライン面会や電話などを使ったコミュニケーション手段も導入されており、遠方に住む家族との交流をサポートする取り組みも進められているので安心です。

有料老人ホームの食事と栄養管理

有料老人ホームの食事と栄養管理

高齢者にとって食事は、健康維持に欠かせないだけでなく、日々の楽しみや生きがいにもつながる大切な要素です。有料老人ホームでは、栄養バランスはもちろん、咀嚼・嚥下機能への配慮や持病への対応など、個々に合わせた食事提供が行われています。

ここでは、施設で提供される食事の内容や工夫、安心して食べられる環境づくりについて詳しく解説します。

食事内容の例と栄養バランス

有料老人ホームでは、管理栄養士が監修したバランスの取れた献立が提供され、健康維持と食の楽しみを両立できるよう工夫されています。1日3食を基本とし、主菜・副菜・汁物・デザートなどがバランスよく組み合わされているのが特徴です。

和洋中のメニューが日替わりで用意されているほか、旬の食材や行事に合わせた特別メニューも登場します。咀嚼や嚥下に不安のある方には、きざみ食・ソフト食・ミキサー食といった形態の調整も可能です。

タンパク質・食物繊維・ビタミン・ミネラルといった必要な栄養素をしっかり摂取できるよう設計されており、栄養不足や体重減少を防ぐ体制が整っています。見た目や香りにも配慮され、食欲を引き出す工夫もされています。

アレルギーや持病への配慮体制

高齢者の中には、アレルギーや糖尿病、腎臓病、高血圧など、特定の食事制限が必要な方も少なくありません。有料老人ホームでは、入居前の聞き取りや医師の指示に基づいて、個別の健康状態に応じた食事が提供されます。

アレルゲン除去やカロリー・塩分・タンパク質の制限食など、療養食に対応可能な施設も多く、安心して食事を楽しめます。施設を選ぶ際には、調理スタッフ・管理栄養士・看護師・医師が連携して、必要な調整を行える体制があるかを確認することが大切です

定期的な体調チェックに応じて食事内容を柔軟に変えていく施設もあり、個々の変化に合わせて対応できます。これにより、食事による健康リスクを最小限に抑えているのです。

おいしさと楽しさを追求する取り組み

有料老人ホームでは、栄養や健康面だけでなく、「おいしさ」や「楽しさ」にもこだわった食事提供が行われています。例えば、月に一度の行事食や季節の特別メニュー、地元の郷土料理を取り入れた献立などです。

寿司や天ぷらの実演調理を行う施設もあり、目で見て香りを楽しみ、食欲を引き出す演出がされることもあります。さらに、入居者の嗜好やリクエストを反映したメニューづくりや、アンケートによる献立の改善など、利用者との双方向のやりとりを重視する施設も増えています。

こうした取り組みは、食事をきっかけとしたコミュニケーションの活性化にもつながり、生活の質を高めるために欠かせません。

有料老人ホームの災害対策と防災体制

有料老人ホームの災害対策と防災体制

日本は地震や台風などの自然災害が多い国であり、有料老人ホームにおいても入居者の安全を守るための防災対策は不可欠です。災害時に混乱や不安が生じやすい高齢者にとって、迅速かつ的確な対応体制が整っているかどうかは、施設選びの大切な要素です。

ここでは、有料老人ホームが行っている災害対策や備蓄体制、家族と連携する緊急時の連絡体制について詳しく解説します。

地震・台風など自然災害時の対応

地震や台風、豪雨などの自然災害は突然発生するため、有料老人ホームでは日頃から災害対応マニュアルを整備し、職員全員が対応手順を共有しています。避難経路や避難先の確保、非常用電源の設置、建物の耐震性の強化など、災害時のリスクを最小限に抑えるための設備面の備えがされているのが一般的です。

また、災害発生時には、職員が速やかに入居者の安否を確認し、必要に応じて搬送や避難誘導を行います。特に、歩行に不安がある方や医療管理が必要な方については、個別の対応計画が用意されているケースもあります。

施設見学の際には、過去の災害対応実績や、具体的な避難計画があるかどうかを確認すると安心です

防災訓練や非常時の備蓄体制

多くの有料老人ホームでは、年に数回の防災訓練を実施し、入居者と職員が災害時の対応方法を確認する機会を設けています。訓練では、避難経路の確認や初期対応、職員間の連携体制などが重点的に確認されます。

また、施設内には数日分の非常食・飲料水・簡易トイレ・医療用品・毛布などが備蓄されていることが多いです。災害によって物資供給が止まっても、一定期間は自立した生活が送れるようになっています。

備蓄品は定期的に入れ替えが行われ、常に新しいものが保管されるよう配慮されています。見学時にはどのような防災訓練が行われているか、どの程度の備蓄があるかも重要な確認ポイントです

家族と共有すべき緊急連絡体制

災害発生時は、入居者の安全について、施設と家族との迅速な情報共有が欠かせません。有料老人ホームでは、入居時に家族の緊急連絡先を複数登録しておくことで、災害時に一括して連絡が取れる体制を整えているところもあります。

電話やメールに加え、LINEや専用アプリなどのデジタルツールを使って、リアルタイムで状況を共有できるシステムを導入している施設も増えています。また、施設からの情報提供だけでなく、家族が施設へ連絡を取りやすい体制や、定期的に緊急連絡体制を見直す取り組みも重要です。

家族との連携が取れていれば、災害時でも慌てず冷静な判断ができます。入居前に、施設と家族間で災害時の対応方法を確認・共有しておくことが大切です。

有料老人ホームでの終末期医療・看取り対応

有料老人ホームでの終末期医療・看取り対応

人生の最期をどこで、どのように迎えるかは、高齢者本人とその家族にとって非常に大きなテーマです。有料老人ホームの中には、看取り対応や緩和ケア体制を整えた施設もあり、住み慣れた環境の中で最期の時間を過ごすことが可能です。

ここでは、終末期医療への対応方針や医療機関との連携、家族との関わり方について解説します。

看取り対応の有無とその選び方

すべての有料老人ホームが看取りに対応しているわけではありません。看取り対応を希望する場合は、施設がどのような医療連携体制を持ち、終末期にどこまでの支援が可能かを事前に確認する必要があります。

看護師が日中常駐している施設では、医師の指示のもと、最期まで健康管理や苦痛の軽減などの支援が行われる場合もあります。

また、看取りに関する過去の実績や家族への説明体制なども重要な判断材料です。施設によっては、終末期に関する説明会やケアプランの作成支援を実施しているところもあります。

安心して最期を迎えるためには、契約前に看取り対応の有無と内容、緊急時の医療連携方法を細かく確認し、本人と家族の意向に合った施設を選ぶことが大切です

緩和ケアと医療連携の重要性

緩和ケアとは、治癒を目的とした医療ではなく、痛みや不安などを軽減し、人生の最終段階を穏やかに過ごすための医療的支援です。有料老人ホームでは、施設内に常駐する看護師と、外部の訪問医や協力医療機関が連携して、緩和ケアを提供する施設もあります。

例えば、疼痛のコントロール、苦痛の緩和、精神面のサポートなどが行われ、本人の希望を尊重しながら対応されます。緊急時には24時間の電話相談体制が設けられている施設もあり、医療ニーズに柔軟に対応できることが大きな安心材料です。

施設を選ぶ際は、医療連携体制がどの程度まで対応可能か、どのようなケースで外部医療機関に依頼するのか、具体的な対応方針を必ず確認しましょう

家族との最期の時間を大切にする施設とは

終末期を迎える際、本人が安心して過ごせる環境と同様に、家族との穏やかな時間を確保できることも非常に重要です。有料老人ホームの中には、看取りの際に面会時間を柔軟に調整したり、家族が長時間付き添えるような配慮を行ったりしている施設もあります。

個室で静かに過ごせる環境や、看護師による状況説明、心のケアなどを受けられる施設であれば、家族も落ち着いて最期の時間を共にすることが可能です。

また、希望に応じて宗教的配慮や簡単な葬儀サポート、アフターケアを行うなど、精神的な負担を軽減する取り組みが整っている施設もあります。家族が寄り添える体制があるかどうかは、施設選びで極めて重要なポイントです

介護保険と有料老人ホームの関係

有料老人ホームを検討している方の中には、介護保険を使って負担を抑えながら有料老人ホームを利用したいと考えている方も多いでしょう。自己負担を抑えて利用するためには、介護保険と有料老人ホームの関係をしっかりと理解しておくことが大切です。

ここからは、介護保険の利用方法、介護保険が適用されるサービス、介護保険適用外の費用とその対策の3つを詳しく説明します。

介護保険の利用方法

有料老人ホームにて介護保険サービスを利用するには、まず市区町村の窓口で要介護認定を受ける必要があります。要介護認定とは、入居者の身体や認知機能などの状態を評価し、要介護度を決定するプロセスです

この認定に基づいて、介護保険を活用して受けられるサービスの範囲が決まります。認定が下りた後は、ケアマネジャーと呼ばれる介護支援専門員がケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、入居者に最適なサービスが提供されるのです。

有料老人ホームにおいては、基本的な日常生活のサポートだけでなく、介護保険を利用してリハビリテーションや介護などのサービスが受けられます。サービスを受ける際は、要介護度や所得によって1~3割を自己負担する形となります。

また、手続きやプラン作成はケアマネジャーがサポートするため、利用者や家族は安心して適切なサービスを受けることができます。

介護保険適用外の費用とその対策

有料老人ホームでは、介護保険が適用されない費用も少なくありません。主に居住費、食費、光熱費などの基本的な生活費は、介護保険の対象外です。また、施設内で提供される個別のレクリエーションや特別な医療処置、介護サービス以外のプライベートな支援も自己負担となります。

例えば、個室利用料や外部の訪問医療サービス、理美容サービスなどが該当します。これらの費用は、予想以上に高額となる場合があるため、事前に十分な資金計画を立てることが重要です。

対策としては、自治体や国が提供する低所得者向けの減免制度や、助成金の活用が考えられます。

また、生命保険や年金の活用、預貯金の管理なども費用対策の一環として重要です。さらに、施設によっては割引制度や支払い方法の選択肢が限られている場合もあるため、事前に確認して無理のない範囲で費用を抑える手段を探りましょう

有料老人ホームの選び方に関するよくある質問

有料老人ホームの選び方に関するよくある質問

最後に、有料老人ホームに関する理解を深めるため、有料老人ホームの選び方に関してよくある質問を確認しておきましょう。

  • ・要介護度に応じた施設選びのコツ
  • ・費用面での不安に対するアドバイス
  • ・家族や本人の希望をどう反映させるか

一つずつ詳しく見ていきましょう。

要介護度に応じた施設選びのコツ

有料老人ホームを選ぶ際は、入居者の要介護度に応じた施設選びが非常に重要です。自立度が高く、日常的な介護が不要な場合には「住宅型有料老人ホーム」がおすすめです。住宅型有料老人ホームでは、必要に応じて外部の介護サービスを利用でき、自由度の高い生活を維持しながら必要なサポートを受けられます。

一方で、要介護度が高く、日常的に介護を必要とする方には「介護付き有料老人ホーム」や「特別養護老人ホーム(特養)」が適しています。なかには、24時間体制で介護スタッフや看護師が常駐している施設もあり、医療的なサポートも十分に受けることが可能です。ただし、特養の場合、看護師がいるのは日中のみの場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

また、認知症の方専用のフロアや、リハビリテーションを重点的に行う施設も存在するため、個々のニーズに合った施設を選ぶことが重要です。将来的に要介護度が変わった場合にも、柔軟に対応できる施設を選ぶことにより、長期的に安心して生活できる環境を整えられます。事前に施設を見学したり、実際にサービスを利用している入居者やその家族の口コミも参考にしたりするとよいでしょう

費用面での不安に対するアドバイス

有料老人ホームの選択において、費用面での不安を解消するためには、事前に詳細な情報を集めることが大切です。まず、入居時の一時金や月額費用については、施設によって大きく異なるため、複数の施設を比較検討することが重要となります。

特に一時金が高額になるケースでは、分割払いが可能かどうか、または一時金に不要なプランが含まれていないか確認しましょう。月額費用には、介護費用・食費・管理費・光熱費などの費用が含まれることが多いですが、介護保険の適用可否を明確に把握しておくことが大切です。

また、入居後において予想外の費用が発生するといった事態を避けるために、長期的な資金計画を立てることも必要不可欠です。公的な減免制度や補助金、生命保険や年金などの活用も選択肢に含めましょう。費用の不安を軽減するためには、事前に施設のスタッフと詳細な打ち合わせを行い、可能な限り具体的な見積もりを取得することが大切です

家族や本人の希望をどう反映させるか

有料老人ホームを選ぶ際は、入居者本人の希望をしっかり反映させることが、快適な生活を送る上で大切なポイントとなります。

まず、入居者が望む生活環境やサポート内容について、明確に確認しておくことが重要です。例えば、日常生活の自由度を重視する場合は、自由な外出や自分のペースで過ごせる「住宅型有料老人ホーム」が適しています。また、趣味やレクリエーション活動などが充実している施設を選ぶことにより、入居後も積極的に活動できる環境を提供できます。

医療的なサポートが必要な場合には、提携医療機関との連携体制が整っているか、定期的な健康チェックが受けられるかを確認しましょう。もちろん、家族の希望も重要です。交通の利便性など訪問のしやすさや、面会時間の柔軟性、施設スタッフとのコミュニケーションがスムーズに取れるかどうかも、施設を選ぶ際には大切なポイントです。また、施設の見学だけでなく、実際にサービスを受けている入居者やその家族の声を参考にすることで、より納得した選択ができるでしょう。

まとめ

有料老人ホームには3種類あり、それぞれで提供されているサービスが異なります。そのため、有料老人ホームへの入居を検討している方は、各施設でどのようなサービスを受けられるのか、違いをしっかりと把握しておくことが大切です

また、介護サービスを施設内で提供していない場合でも、介護サービスを受けられないわけではありません。

その場合は、外部サービスを利用することによって介護サービスを受けられます。ただし、要介護度や医療への依存度が高くなった場合には、対応できないことを理由に退去を求められる可能性があるので注意が必要です。自身に合ったサービスを受けられるのか、費用設定に無理はないかなど、総合的に判断して利用する施設を決定しましょう。

旭化成のヘーベルVillage(ヴィレッジ)は、シニア向けに安心できる賃貸住宅を提供しています。駆けつけサービス、健康や暮らしをサポートする相談サービス、看護師による健康相談、医療機関の紹介サービスなど、さまざまなサポートが充実しているため、快適かつ安心して過ごすことが可能です。

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有料老人ホームは民間が運営し、要介護1や要支援、自立の方でも入居可能な施設も多くあります。ヘーベルVillageも要介護2までの自立した方の入居が可能です。入居までのスピードが早く、サービスの自由度や設備の充実度が高く、施設の雰囲気や支援体制も多種多様であるため、家族構成や本人の希望・生活スタイルやニーズに応じた選択が可能です。詳しくは下記記事も参照してください。

→ 老人ホームの種類|高齢者の現状と各老人ホームの違いを解説
→ 有料老人ホームとは?介護付き・住宅型・健康型の違いやメリット、入所条件などを解説
→ 老人ホームの費用相場|施設の種類別・都道府県別の料金や内訳について詳しく解説

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