「二世帯住宅」40年とこれから

親が若いほど娘夫婦と同居が多い。共働きの娘夫婦の家事を母が支える

血縁のない「元他人」に配慮する工夫がカギ

伝統的に日本の家で親子同居と言えば、長男が家督を相続するのが多かったこともあり、息子夫婦同居が一般的と考えられていました。
しかし二世帯住宅では、80年代でも3割近くは娘夫婦同居でした。息子夫婦同居なら元々の血縁関係にお嫁さんが加わり、娘夫婦同居なら子世帯の主人が加わることになります。その違いで、家づくりの方針も異なってきます。
息子夫婦同居では、社会に向けてのオモテの顔は一つの家とし、家の中の家事空間は、元他人のお嫁さんに配慮して分離する「オモテ融合・家事分離」スタイルに。
逆に娘夫婦同居では、元他人のマスオさん(娘の夫)に配慮し、表札を別々の門に掲げられるような設計とし、家事空間はつなげて元々母娘の交流をしやすくする「オモテ分離・家事融合」というスタイルを提案しています。
後者では、食事空間が共用の場合でもマスオさんの居場所を確保するという配慮も必要になります。

血縁のない「元他人」に配慮する工夫がカギ

親世帯が若いほど、娘夫婦同居が増える

最近では、親の年齢が若いほど、娘夫婦同居の比率が増える傾向にあります。
2007年の調査では、娘夫婦同居をしているのは、親世帯が70代では27%、60代では35%。
それに対し、親世帯が50代になると娘夫婦同居は49%になります。グラフが重なる部分は祖父母世帯-親世帯の関係が加わり、1つの二世帯住宅の中で両方の関係があるからです。

親世帯が若いほど、娘夫婦同居が増える

子世帯の夕食は誰がつくっている?

息子夫婦同居と娘夫婦同居の生活スタイルで大きく違いが出るのが、子世帯の夕食準備についてです。
子世帯の夕食は、息子夫婦同居で、子世帯が専業主婦の場合は世帯別に夕食を準備するケースがほとんど。通常なら子世帯が準備するのが当たり前に思えますが、しかし共働きとなると、全体の1/6は親世帯で夕食を作っています。
娘夫婦同居で、かつ子世帯が共働きの場合、夕食は母がつくる率が半分以上。娘夫婦同居や共働きは、親世帯に家事を頼むケースが多いのです。

子世帯の夕食は誰がつくっている?

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