「イマドキ親世帯」は1940年代生まれ
2011年度に、旭化成ホームズが販売した二世帯住宅の親世帯の約半数が1940年~1949年生まれでした。
この世代は、60年代に地方から三大都市圏へ移り住み、70年代に都市郊外のニュータウンに入居した第一世代です。
それから40年の歳月が流れ、その世代による郊外住宅地の二世帯住宅への建替えが始まりました。
2011年度に、旭化成ホームズが販売した二世帯住宅の親世帯の約半数が1940年~1949年生まれでした。
この世代は、60年代に地方から三大都市圏へ移り住み、70年代に都市郊外のニュータウンに入居した第一世代です。
それから40年の歳月が流れ、その世代による郊外住宅地の二世帯住宅への建替えが始まりました。
このイマドキ親世帯は、それ以前や、1950年代以降の生まれとどのように違うのでしょうか。
調査してみると、イマドキ親世帯では、同居の子世帯との頻繁な交流に加え、同居していない子(子世帯の兄弟姉妹)が親世帯に泊まる頻度が他の世代より高く、家族の集まる場としてかつて田舎にあったような「実家」の役割を果たしています。
また、イマドキ親世帯の約7割が知人を自宅に招いており、地域・趣味などを通じて知人を増やしたいと考える人が多いこともわかりました。
地域活動への参加経験、例えば自治会の役員経験などを挙げる人が多いのは入居した第一世代としてその街を作ってきたからでしょう。二世帯住宅を建設した親世帯の方は、この世代のイメージと異なり、地域と密接に結びついているのです。
こうした特徴に対応したプラン提案を二世帯住宅に盛り込んだのが「都市の実家」です。
では家族や友人が集まるにはどういう家がいいのでしょうか。
かつては座敷や続き間の和室がその役割を果たしていました。
しかし、都市の住まいでは、普段使わない座敷をとる余裕はなく、LDKでそういうイベントができるようにしたい。
そこで、10人が座れるビッグテーブルを中心としたLDKを提案しました。普段は少人数でも、週末は同居子世帯も一緒に6人、イベントの時は離れて住む子世帯も来て10人で食事。時々来る母の知人も、DKでお茶ができるように考えました。
コンパクトなLDKもビッグテーブルが置けるように、キッチンはテーブルを囲むレイアウトとし、家電置き場をたくさん設けてすっきりと見せています。
リビングは3帖大のコンパクトなTVコーナーのみとしました。TVがハイビジョンになり、近くで見て迫力を楽しむレイアウトが可能になったからです。
イマドキLDKのリビング部分をコンパクトにした分、ごろごろできる和室をとりました。これがタタミリビングです。タタミリビングは客間や離れて住む子世帯が帰省してきて泊まるための空間にもなります。さらに、将来は外部からのサービスを受け入れる介護期の寝室にもなるよう、収納に将来のトイレ・流し用の準備もしています。
イマドキ親世帯の父は、PCやプリンターを使いこなしています。 従来はリビングの一角に置かれていることが多かったのですが、リビングへの来客が多いとそれでは不都合です。 そのため、椅子に座れば全てに手が届く範囲にモノが配置される高密度な作業空間として「コックピット書斎」を父の居場所として提案しています。