ペット研究16年の変化

ペットの健康によい家はひとにもよい家にペットフード

ペットにも生活習慣病が増加

ペット研究会ではこれまで、「ペットと住環境調査」や「マンスリーペット調査」を行ってきました。
それによると、現代ペットオーナーの関心事は「健康」「病気」、心配事は「老化」「病気」などと答えた人が多く、ペットの健康に対する意識の高まりがわかります。
また、犬、猫共に、5割以上のペットが過去に何らかの病気を経験しています。
さらには、7割以上のペットオーナーが将来のペットの病気を心配しています。
具体的には、内犬・内猫共通で「肥満」「循環器障害」が、また内犬では「関節炎」、内猫では「虫歯・歯周病」や「消化器系障害」などが、将来心配な病気として挙げられています。
ペットを家族として大切に飼う人が増えたことや、獣医療の高度化によるペットの長寿化の結果、ペットにも人とほぼ同じ、癌、生活習慣病(肝臓、心臓、糖尿)、痴呆、白内障などの病気が増えているという報告があります。
老化に関わる病気は致し方ないとしても、室内飼いの増加による運動不足やストレスが原因の「肥満」「循環器障害」などについては、対処ではなく予防の観点からの家づくりが今後ますます大事になってくると思われます。

ペットの病気(これまでかかったものと将来の心配)

ペットの医療費の変化、ペットの医療保険

ペットの健康によい家はひとにもよい家

涼しいのが一番好き、日当たり求めて旅するの

ペットオーナーのペットへの関心・心配事は「健康」「病気」。これは現代のひとが抱える心配事と一致しています。
また、ひとの健康上の問題として、運動不足やストレスによる肥満などがあげられますが、室内飼いが8割を超えるともいわれるペットの住環境でも同じことが起きている可能性が高いと思われます。
つまり、ペットの住環境の問題点を解決することは、ひとにとっても健康で心地よい家の実現につながるはずです。
自然の風や光を取り入れた心地よい居場所、室内を自由に動き回れること、飼い主の傍にいられる工夫。
こうして家の中に複数の場が生まれると、ペットが屋内の環境のよい場所を求めて移動する「ネコ的行動」や、飼い主とのコミュニケーションを求めて居場所を決める「イヌ的行動」が促され、ペットは季節や時間帯、気分に合わせて居場所を選び移動します。
また、快適な居場所を選んで移動できる家は、ペットの健康だけでなく、ひとの健康にもよい影響を生み出します。
朝日を浴びながら朝食をとったり、涼しい緑のカーテンの下で読書したり。自然の変化や刺激を受け、自然との関わり合いを楽しめる居場所を選べる家。ペットの健康によい家は、私たちひとにとってもよい家なのです。

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