第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会

2017年9月22日~24日/大阪市

第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会
第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会
第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会

第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会が9月22日(金)から24日(日)の3日間、大阪市・ヤンマースタジアム長居にて開催されました。

大会初日の男子1500m(2組タイムレース)の2組に鎧坂哲哉が出場しました。
レースはロナルド・ケモイ選手(小森コーポレーション)がスタート直後から先頭に立ち、400mを60秒で通過。
鎧坂は集団の中盤でレースを進めました。
800mを2分01秒で通過すると鎧坂は次第に位置を上げていき、残り1周では2番手まで上がり、ラスト勝負に備えました。
ラスト200mから荒井七海選手(Honda)がスパートをかけると鎧坂は苦しくなり遅れましたが、最後まで粘り強く走り3分45秒17の5位でゴールしました。
優勝はロナルド・ケモイ選手で3分42秒75。
日本人トップ争いは荒井選手と松枝博基選手(富士通)の2人に絞られましたが、最後は松枝選手が競り勝ち3分43秒31でした。

大会2日目に男子10000mが2組タイムレースで行われ、2組に旭化成から市田孝と大六野秀畝が出場しました。
有力選手の揃ったこの組には外国人選手19人、日本人選手8人が出場してレースが行われました。
ポール・タヌイ選手(九電工)を中心とした外国人選手がレースを先導し、1000mを2分48秒で通過。
市田と大六野は集団の中程でレースを進めました。
2000mを5分33秒で通過すると集団は縦長となりましたが、市田と大六野は集団の中で落ちついた走りを見せました。
しかし、5000m手前から市田、大六野ともに苦しくなり、先頭集団からはやや遅れ5000m通過は先頭から3秒遅れの13分56秒。
その後は、数名の外国人選手と市田・大六野が集団を作り、旭化成2人の日本人トップ争いとなりました。
7000mから市田がペースを上げて抜け出すと、集団は崩れて大六野が遅れてしまいました。
市田はその後も苦しい表情を見せながらも最後まで粘り強く走りきり、28分08秒22で12位ながら2年連続日本人トップでゴールしました。
市田から遅れたものの我慢の走りを見せた大六野が28分29秒67(16位)で日本人2位となりました。

大会最終日は男子5000mと男子ジュニア5000mが行われました。

15時30分スタートの男子ジュニア5000mに今春秋田工業高校から入社した齋藤椋が出場しました。
天候は曇り、気温26.8度のコンディションの中24人が出場して行われました。
レースは400m71秒、1000mを3分02秒とスローペースの展開になりましたが、優勝を目標に出場した齋藤は集団の前方に位置取りし、落ち着いてレースを進めました。
1000mを過ぎると今大会のジュニア1500mで優勝している千葉直輝選手(SGHグループ)が先頭に立ち、ペースアップをはかりましたが、2000m5分54秒、3000m8分50秒とペースはなかなか上がりませんでした。
しかし、先頭集団は徐々に絞られ4000mを11分49秒で通過すると優勝争いは余裕を持った走りの齋藤を含む4人となりました。
残り1周の鐘が鳴ると齋藤が先頭に出て勝負に出ました。
最後は田村友佑選手(黒崎播磨)との一騎打ちとなりましたが、ラスト200mからもう一度ペースを切り替えて逃げ切り、14分28秒77の記録で2005年の足立知弥以来12年振りに旭化成選手が優勝を果たしました。

男子5000mは3組タイムレースで行われ、3組に市田宏が出場しました。
天候は曇り、気温25度のコンディションの中、17時50分にスタートしました。
レースはジョナサン・ディク選手(日立物流)が先頭に立ち、集団は縦長の展開になり、市田は集団の後方でレースを進めました。
1000mを2分39秒で通過するとディク選手と3人の日本人選手が抜け出しました。
市田は日本人選手の大きな集団で落ちついた走りで、2000mを5分28秒、3000mを8分16秒と自己記録更新を目指すことができるペースで進みました。
ディク選手についていった日本人選手2人も市田の集団に吸収され、この集団は日本人2位争いとなりました。
4000mを11分06秒で通過すると市田は集団の先頭に立ち、前を追いました。
その後もペースを上げていき、ラスト1周を60秒でカバーしこの組3位の日本人2位でゴール。
13分45秒40で自己記録を更新しました。

第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会成績

男子1500m
5位 鎧坂 哲哉 3分45秒17
男子5000m
8位 市田 宏 13分45秒40
[自己新]
男子ジュニア5000m
1位 齋藤 椋 14分28秒77
男子10000m
12位 市田 孝 28分08秒22
[日本人トップ]
16位 大六野 秀畝 28分29秒67

選手のコメント

<鎧坂選手のコメント>

初日の1500mに出場しました。
欧州遠征後、御嶽山での高地合宿を行った後のレースでした。
連戦で疲れもあるなか、中盤で前に出てレースをする事ができましたが、最後は力不足で5位という結果となりました。
応援ありがとうございます。

<市田 孝選手のコメント>

市田 孝

応援ありがとうございました。
表彰台(3位)に立つことが目標でしたが、5000mからのペース変化に対応できず終盤は課題の残るレースになりました。とはいえ、日本人トップの最低限の走りはできたと思います。
これから駅伝、マラソンシーズンに入りますが昨年以上の走りができるように頑張ります。
今後とも応援よろしくお願いします。

<市田 宏選手のコメント>

全日本実業団では昨年と同じく5000mに出場しました。
今回目標にしていた組でトップを取ることはできませんでしたが、自己記録の更新は達成できました。
レース展開も自分が理想とする内容で進められました。
しかし、勝つためにはもっと積極的なレースをする必要があると感じた大会になりました。
今回得た自信をこれからのロードレースや駅伝につなげていきたいと思います。
応援ありがとうございました。

<大六野 秀畝選手のコメント>

大六野 秀畝

今回は速いペースでのレースになりました。
5000mまでリズムよく走れていましたが、急にきつくなり失速してしまいました。
これからロードシーズンなので今回のレースの反省を生かしていきたいと思います。
応援ありがとうございました。

<齋藤 椋選手のコメント>

齋藤 椋

今回はかなりのスローペースでレースが進み、前に出たい気持ちを我慢して走りました。
今回の目標である「とにかく勝つ」ということを常に意識し、前に出たい気持ちを抑え、自分のいけると思ったところから勝負していき、優勝することができました。
当日会場で応援してくださった方々、各地から応援してくださった方々、応援ありがとうございました。

旭化成 柔道部