ニュースリリース
ニュースリリース
2020.1.8
旭化成株式会社
旭化成ホームズ株式会社
国立研究開発法人防災科学技術研究所
旭化成株式会社(代表取締役社長:小堀 秀毅)及び旭化成ホームズ株式会社(代表取締役社長:川畑 文俊)は、共同研究者の国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)の協力を得て、地震発生時の個別建物被害の即時推定を可能とする「IoT防災情報システム LONGLIFE AEDGiS※1(ロングライフイージス)」を開発しています。このたび本システムの2021年度内運用に向けた計画概要が決定しましたのでお知らせします。
本システムは、一定数のヘーベルハウスに設置する地震計が観測する地震動データと、防災科学技術研究所の知見※2を活かして整備した高密度な地盤データベース、さらに地震動伝達に関する高速演算手法を組み合わせ※3、地震発生後10分~2時間程度で、そのエリアに建つ全てのヘーベルハウス・メゾンの邸別の建物被害レベルや液状化発生状況を推定するものです。
大地震発生時には、どこでどのような被害が起きているのかを正確かつ迅速に把握できることが、その後の応急・復旧・復興のスピードにも大きく影響します。今回の開発は、対象建物すべてに地震計を設置することなく数多くの建物の被害状況を即時に推定できるため、低コストかつ短期間で運用開始することができ、災害時の応急・復旧サポート体制の更なる強化が期待されます。
運用開始に向けたスケジュールは、まず東京23区を対象に、2020年4月より、約160か所(約2㎞間隔)のヘーベルハウスに地震計を順次設置。それと同時に、50mメッシュ単位の地盤データベースを整備し、2021年度末までに、23区内全域に建つ約4万棟のヘーベルハウス・メゾンの地震発生時の即時被害推定を運用開始できるよう、準備を進めます。また、その有効性の検証と運用エリア拡大の準備を並行して実施し、2023年度末を目安にヘーベルハウス販売エリア全域への展開を目指します。
なお、本システムで得られる高密度な地震動情報は、当社以外の個別建物、構造物、インフラ施設等の即時被害推定や、液状化発生状況のリアルタイム推定、将来の地震被害想定にも応用できる可能性があります。そのため本取組みで得られる知見を、今後、官民含めた外部へのデータ提供や協業も視野に入れ、広く世の中のレジリエンス向上への貢献を目指して活用してまいります。
※1:AEDGiS・・・Asahikasei Earthquake and other disaster Damages Grasp information Systemの略
<ご参考>
・東京都内最大規模の防災街区事業 地域防災拠点を目指し「アトラス品川中延」で防災イベント開催(2019.10.28)
・~ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2019~ ヘーベルハウスの総合防災力への取り組みが「最優秀賞レジリエンス賞」、分譲地ヘーベルガーデン新富士における街づくりが「優秀賞」を受賞(2019.03.15)
・賃貸住宅の災害時におけるレジリエンス強化 ヘーベルメゾンに独自の仕様「防災パッケージ」を提案(2019.03.01)
・東京都 「木密地域不燃化10年プロジェクト」の不燃化特区「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」が竣工~防災街区整備事業として都内6例目、最大規模の事例~(2019.2.21)
・近隣とのつながりが希薄になりがちな「賃貸住宅」に防災力を!ヘーベルメゾン「母力(BORIKI)」で防災セミナーを実施~「子育てコミュニティ」で育む「互助・共助」~(2019.01.15)
・「ヘーベルタウン新富士 あしたの杜」分譲地内に防災機能を備えた「集会所」が完成(2018.12.05)
・「あしたの杜」造成完了し現地販売開始(2018.05.02)
・国土強靭化貢献団体認証「レジリエンス認証」「事業継続および社会貢献」の認証を取得(2019.11.29)