プラントライフサービス回転機器ライフサービス

回転機器ライフサービスに関するよくあるご質問

  • 振動診断で何がわかるのでしょうか?

    開閉

    振動診断の特徴の1つは、稼働中検査であることです。
    OSI(On Stream Inspection)といいます。つまり、運転中に機械の状態を検知できる事です。 逆に運転中でないと診断できません。設備の異常は様々な種類があり、それぞれの異常から様々な周波数(1秒間における振動の繰り返し数)の振動が発生します。振動には、手で触って感じる「揺れ」と聴診棒などで聞こえる「異音」があります。(振動診断を行っていないお客様でも、経験的にこれらは行っている。)人間が「揺れ」として感じる周波数は20Hz~1kHzであり、「異音」として聞くことができる周波数は1kHz~20kHzです。
    当社の振動計のモードとして、変位、速度、加速度があり、変位と速度は10Hz~1kHzを計測し、この「揺れ」を定量的な値としてとらえます。加速度は1kHz~30kHzを計測し、「異音」を定量的な値としてとらえます。
    この「揺れ」として発生する異常の種類には、羽根などのアンバランスやカップリングのミスアライメントや固定ボルトなどの弛みやガタなどがあります。そして、「異音」として発生する異常には、転がり軸受の傷や油切れ、歯車の異常、羽根などの接触、ポンプのキャビテーションなどがあります。
    これらの様々な異常を振動でとらえる事ができます。変位だけ、速度だけ、あるいは加速度だけの管理では片手落ちになってしまいます。1つのセンサで、いろいろな異常を検出できる事から振動診断を導入される事例が多いのです。

  • 振動診断で回転機器における全ての異常がわかるのでしょうか?

    開閉

    様々な異常が検出できるといっても振動診断も万能ではありません。振動はあくまでも2次的な物理現象ですから、羽根に発生したヘアクラックの様な微少な割れや腐食、グランドパッキンの摩耗などは検出できません。
    これらは、定修中に行う非破壊検査や寸法検査などのSDI(Shut Down Inspection)で検査を行います。
    これらの検査や潤滑油診断などの他の設備診断技術と組み合わせて設備管理されることをお勧めします。

  • 振動速度とは何ですか?振動加速度とは何ですか?

    開閉

    振動速度とは、変位波形の傾きをとったもの(変位を時間で微分したもの)です。横軸に時間、縦軸に変位の波形を考えた場合、周波数の高い波形の方が波形の傾き(速度)は大きくなります。また、同じ周波数でも振幅が大きいほど傾き(速度)は大きくなります。つまり、速度とは周波数と変位振幅を加味した指標と言えます。
    ISOやJISでも機械の振動状態を表す「振動シビアリティ」を定義しており、振動速度が採用されております。(ISO 2732、JIS B 0906参照)
    振動加速度とは、さらに速度波形の傾きをとったものです。周波数が高い振動を感度良くとらえる事ができます。例えば、転がり軸受の傷から発生する変位量は非常に微細なレベルであり、変位や速度ではとらえることはできませんが、周波数が非常に高い為に、加速度ではとらえることができます。

  • 簡易診断とは何ですか?精密診断とは何ですか?

    開閉

    振動診断には、簡易診断と精密診断があります。
    簡易診断とは、振動計による日常における振動レベルの傾向管理(毎月、あるいは2ヶ月に1回などの定期的な振動測定)であり、設備の状態を把握して管理する上で、一次的な診断を行う重要な位置づけにあります。簡易という言葉から軽んじられるイメージを持つかもしれませんが、そうではありません。
    精密診断とは、簡易診断にて管理基準を超えた設備や上昇傾向を示している設備、他の同型式の設備に比べて高い値を示している設備など異常設備について、種々の信号処理による解析を行う事で異常原因を究明して対策を検討するものです。

  • 振動の傾向管理を行うシステムにはどのようなものがありますか?

    開閉

    簡易診断を行うシステムには、メモリ内蔵の振動計を用いて人が測定作業を行い、データ管理をパソコンに通信して行うオフラインシステム(MD-330システム)や人が設備に近づけない場合(高温や危険な場所など)にはセンサを設備に常設してケーブルを敷設して、中継BOXを介して振動計に取り込む固定センサシステムがあります。さらに重要な設備には、センサを常設してホストコンピュータにて集中監視を行うオンラインシステムがあります。これらのシステムを導入する際に問題となる、測定点や管理基準の設定などについて運用できる体制を整えるサービスや診断技術者を育成する研修サービスなどがあります。
    そして、運用に入ってからのサポートシステムとしまして、振動管理を行うパソコンをインターネットに接続する事ことで、お客様が測定されたデータを当社が定期的に診断するリモート診断システムがあります。
    オフラインシステムでは、お客様の要望により測定業務から診断まで、当社が行うケースとお客様が測定したデータを送付して頂き、診断書を提出するケースがあります。

  • 診断技術者育成研修は何日くらいのコースがあるのでしょうか?

    開閉

    診断技術者育成研修は、振動の基礎理論から簡易診断・精密診断のやり方、診断方法などを実習や事例を交えて行います。
    お客様の要望に合わせた、各種カリキュラムを揃えておりますが、3日間コースが一般的です。振動診断だけでなく、破断解析や非破壊検査などのコースもあります。

  • AE診断とは何ですか?

    開閉

    AEとは、アコースティック・エミッション(Acoustic Emission)の略です。
    AEとは、固体が変形もしくは破壊するときに開放されるエネルギーによって発生する音であり、回転数100rpm以下の低速回転数領域における転がり軸受の異常検出に用いています。転がり軸受から発生される振動加速度値は転動体の周速に比例しますので、低速回転ではレベルが低くなる為に、ノイズに埋もれてしまい異常検出が困難となります。
    低速軸受診断では、100kHz~1MHzの高い周波数領域(人間の耳には聞こえない高周波)のAEを用いております。

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