環境 温熱性能

【用語解説】断熱性能「UA値」・気密性能「C値」とは? 数値の基準と家の快適性を学ぶ

この記事では、後悔しない家づくりの参考にするために、知っておくべき用語をシリーズで解説していきます。
住まいの快適性につながる、断熱・気密性能を示す指標「UA値」「C値」。第1回は「断熱性能」を示す「UA値」と、「気密性能」の指標となる「C値」について解説します。

 

1.断熱性能を示すUA値とは

1)UA値=「外皮平均熱還流率」

「UA値」は断熱性能の良し悪しを示す指標のこと。「外皮平均熱還流率」と言い換えることができます。外皮(壁・窓・床・天井といった建物全体の表面積)1㎡当たり、平均で何wの熱が逃げるかを表しています。ちなみに「U」は熱の通りやすさ=熱還流率を示す「U値」を意味しており、そこに平均(Average)のAが添えられたのがUA値です。

2)UA値が小さくなるほど断熱性能は高くなる

UA値は簡単に言い表すと「熱の逃げやすさ」です。“逃げやすさ”ですから、数字が小さくなるほど熱は外に逃げにくく、断熱性能の高い住まいであることを示しています。

3)UA値と断熱等級の関係性は?

2025年4月以降、東京などの都市部では新築住宅のUA値は0.87 W/㎡K以下が必須に

ではUA値は、どのくらいの数値なら高い断熱性能を示していると言えるのでしょうか。 日本は国土が南北に細長く、地域によって気候条件が大きく変わるため、全国を8地域に分け、地域ごとにUA値基準値、断熱等級が定められています。

これまで最高等級とされていたのは断熱等級4でした。しかし2025年4月からは、法改正による「省エネ基準適合」の義務化で、断熱等級4が最低基準となります。断熱等級3以下の家は今後新築できなくなるのです。例えば東京でこれから家を建てる場合、UA値は0.87 W/㎡K以下、断熱等級4以上が必須となります。

4)UA値が異なると生活はどう変化する?断熱等級4~7の違い

では、断熱等級が異なると実際の生活にはどんな変化があるのでしょうか。『【特別インタビュー②】断熱・気密は「必ず得する投資」?高断熱住宅の経済メリット・よくある疑問を解説』の記事で解説している断熱ジャーナリスト・高橋真樹さんによると、

「最低基準の断熱等級4は、断熱性能が低く光熱費が増えすぎてしまうため、全館冷暖房には向いていません。等級5では、間欠冷暖房であれば等級4よりはエネルギー消費量を減らせますが、全館冷暖房をすると、等級4で間欠冷暖房をした場合と比べて消費エネルギーはおよそ50%も増えてしまいます。

しかし等級6になると、全館冷暖房をしても、等級4で間欠冷暖房をした場合と比べてエネルギー消費量は増えず、光熱費は変わりません。さらに等級7では、全館冷暖房をしてもエネルギー消費量を40%削減することができます」

Asu-hausのUA値は世界トップレベルの「0.26W/㎡K」

高橋さんのコメントから、断熱等級6・7の住まいなら、光熱費を大幅にセーブし、快適に暮らせることが分かりました。断熱等級の点でいうと、Asu-hausは、標準仕様で国内最高レベルの断熱等級7。UA値は0.26W/㎡K以下です。この性能は、イギリス、ドイツなど環境先進国の基準よりも高くなっています。

Asu-hausは国内最高レベルの断熱等級7


国内トップの断熱性能。Asu-hausは国内最高レベルの断熱等級7の基準を標準仕様でクリア。


Asu-hausの断熱等級7という性能は、環境先進国の基準よりも高くなっています。
引用:国土交通省「住宅の外皮平均熱貫流率(UA値)基準の国際比較(2021年)」資料を元に作図

2.気密性能を示すC値とは

1)C値=「相当隙間面積」

「C値」は家にどのくらいの隙間があるのかを示す指標のこと。「相当隙間面積」と言い換えることができます。どれほど断熱性能が高くても、家に隙間がたくさんあれば熱が外に逃げてしまい、断熱性能は台無しに。隙間を通って空気が出入りしないように密閉する「気密性能」も断熱性能とセットで考えなければなりません。

2)C値の算出方法

C値は「ブロワードアテスト」と呼ばれる特殊な試験で測定されるのが一般的です。この試験では、住宅のすべての開口部を養生テープなどで塞ぎ、特殊なファンを使って室内の空気を強制的に室外へ排出し、室内外の気圧差を測定します。建設途中のタイミングで行う「中間気密測定」と、竣工時に行う「竣工時気密測定」の2回の測定で、より厳密にC値を求めることが望ましいとされています。


高い気密性能を確実に達成するために不可欠な気密測定

その結果から算出した住宅の隙間の合計面積(c㎡)を、建物の延床面積(㎡)で割った結果がC値となります。例えば、C値が1.5c㎡/㎡であれば、100㎡の床面積に対し、合計150c㎡の隙間(ハガキ1枚分に相当)があることを示します。

3)C値の基準――高気密とされる数値は?

当然、数値が小さいほど隙間は小さく、気密性能が高いことを意味します。ちなみに現在、高気密住宅と言われるのはC値2.0c㎡/㎡以下。また、HEAT20(※)では新築時の高気密住宅の性能として、C値=0.7c㎡/㎡ ± 0.2 を目安としています。


※2009年に研究者、住宅・建材生産者団体の有志によって発足した団体「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称

Asu-hausは国内最高クラスの「0.2㎠/㎡」

では、Asu-hausの気密性能はどうでしょうか。C値はズバリ「0.2c㎡/㎡」。一般的な高気密住宅のC値のおよそ10分の1という、驚異的な高気密性能を備えています。

建坪45坪の一般住宅と比較してみましょう。一般的な住宅のC値は5c㎡/㎡とされており、ハガキ約5枚分の隙間があることになります。一方、Asu-hausのC値0.2c㎡/㎡はハガキどころか消しゴム2個分の隙間に過ぎません。この数値を実現するには、天井、壁材、断熱材、窓、床、各種のパネル、柱、梁など、住宅のすべての資材を接合する際、ほんのわずかな隙間もつくらない、丁寧で確かな施工力が不可欠です。

Asu-hausは国内最高レベルの気密性能

気密性能の高い住宅は、室内の温度や湿度をコントロールしやすい、冷暖房などで調整した室温を保ちやすく省エネ・冷暖房費削減につながる、住宅の耐久性を高める、室外から有害物質が入ることを防ぎ、室内空気の質を落とさない、などのさまざまなメリットが期待できます。

まとめ

ここまでに説明したとおり、「高断熱」と「高気密」がセットで語られる理由は、双方が密接に関係し、大きく影響し合うためです。断熱性能、気密性能ともに高くなるほど、住まいは快適な温熱環境に。例えば、リビングやキッチン、寝室だけでなくロフトや玄関ホール、廊下なども快適に利用できる、ストレスが低減する、遊び、仕事、勉強に集中しやすくなる、健康な暮らしが手に入るなど、さまざまなメリットが生まれます。

本記事の内容をふまえ、これから新しく住まいの購入を検討される方に注目いただきたいのが、日本最高レベルの高い断熱・気密性能を備えるAsu-hausの甲州街道モデル体験棟です。UA値0.26W/㎡K以下の断熱性能とC値0.2c㎡/㎡の気密性能により、家庭用エアコン1台の運転だけで快適な室内環境を実現しています。

下記から甲州街道モデル体験棟の詳細をご覧いただけます。


家づくりの基礎知識や暮らし方のコツなど、役立つ新着情報をメールでおしらせします。
住んでからも後悔しないしあわせが持続する家づくりのために、参考にしていただければ幸いです。

学習するトップへ戻る

カテゴリ