骨粗鬆症とつきあうために

骨粗鬆症と骨折の予防

骨折を防ぐために気をつけましょう

骨粗鬆症が進行し、骨がもろくなると骨折しやすくなります。特に、転倒して大腿骨近位部(太もものつけ根)を骨折すると、歩けなくなり、寝たきりになる可能性があります。

骨を強くすることと同時に転ばないために、室内の環境をチェックするほか、転倒を予防する運動(ふくらはぎやアキレス腱、足の付け根のストレッチ)、ヒッププロテクター(転倒などによる衝撃をやわらげる衝撃吸収クッションを貼り付けた、転倒骨折予防パンツ)の着用を心がけるようにしましょう。

室内で
気をつけること

部屋
部屋

室内は日ごろから整理整頓を心がけ、床にはものを置かないようにしましょう。電気コードなどは部屋の隅にまとめ、新聞や座布団などを通り道に置かないようにしましょう。

浴室・トイレ
浴室・トイレ

トイレや脱衣所、浴室には手すりをつけましょう。浴室や浴槽の床には滑り止めのマットを敷くと良いでしょう。

廊下・階段
廊下・階段

階段などには滑り止めを設置しましょう。また、暗い場所では転倒の危険が高いため、足元を照らす照明をつけると良いでしょう。

室外で
気をつけること

天候の悪い日の外出は避ける 外出する際の服装

転倒しないために、外出する際は動きやすい服装と、かかとが安定し、ヒールの低い、すべりにくい履きなれた靴で出かけるようにしましょう。また、できるだけ天候の悪い日の外出は避け、荷物で両手がふさがらないように心がけましょう。

骨粗鬆症に多い骨折

  • 背骨の骨折
  • 太もものつけ根の骨折
  • 手首の骨折

骨折予防のためのリエゾンサービス

このように骨粗鬆症では骨がもろくなり骨折しやすい状態になります。また、一度骨折するとドミノ倒しのように次々と骨折を繰り返す危険性が高まります。
こうしたことを受け、日本骨粗鬆症学会が中心となったリエゾンサービスの取組みが普及しつつあります。リエゾンサービスでは、医師をはじめ看護師や理学療法士などのメディカルスタッフが患者さんの骨折リスクを評価し、「再骨折の予防」、「転倒予防」、「骨粗鬆症の治療の開始・継続」などについて取り組まれています。

骨粗鬆症患者さんのための地域活動

地域によっては市民啓発活動を行う「骨を守る会」が設立されていたり、自治体などによる市民講座も開催されていて、運動・栄養などの生活習慣の改善、転倒・骨折予防、骨粗鬆症治療に関する講演、骨量測定会などが行われています。もし機会があれば積極的に参加して健康づくりに役立てるとよいでしょう。

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