管理栄養士 宗像 伸子先生

骨粗鬆症とつきあうために

食品別カルシウム一覧表

  • 管理栄養士 宗像 伸子先生
  • 監修指導
    宗像 伸子先生(管理栄養士)
  

骨粗しょう症患者さんのためのカルシウムの上手なとり方をご紹介します。

健康なからだをつくる"一汁三菜"を基本に

カルシウムを増やすひと工夫を

骨粗しょう症の人はカルシウムを1日に700~800mgとることが薦められています。
健康で骨が丈夫な人より100~200mg多くとる必要があります。
でも、心配する必要はありません!
エネルギー源、五大栄養素をバランスよくとれる一汁三菜を基本に、カルシウムの多い食品を意識的に効率よくとれば、プラス200mgもむずかしくありません。

一汁三菜とは

一汁三菜は、ごはん(主食)に汁物、3つの「菜(おかず)」を組み合わせた献立です。主食はエネルギー源、汁物は水分補給やお口直しになります。三菜は主菜1品と副菜2品。主菜は肉・魚、大豆などタンパク質を含み血液や筋肉をつくります。副菜2品は野菜・豆類・芋類・海藻などビタミン・ミネラル・食物繊維を含み、からだの調子を整えます。三菜は主食と汁物で不足する栄養素を補い、主食と交互にとることで食事を美味しくいただくことができます。

一汁三菜を心がければ、タンパク質不足が原因で起こる低栄養や、それにともなう筋力や体力の低下を防ぎ、転倒の防止や健康な生活を維持することにプラスに働きます。

この一汁三菜に「まぜる」「ふる」「つくり置き(常備菜)」でカルシウムアップ!
まぜる
ふる
作り置き(常備菜)
  • ちりめんすし
  • ごはんに'ちりめんじゃこ'をまぜておすしにすればカルシウムアップ!
  • 桜エビとパセリのふりかけ
  • カルシウム豊富な'桜エビ'の特製ふりかけをごはんにふればカルシウムアップ!
  • 大根とわかめのみそ汁
  • '煮干し'でだしをとり煮干しも食べればカルシウムアップ!
  • 小松菜のからしあえ
  • からしあえを'ごまあえ'にすればカルシウムアップ!
  • さわらの鍋照り焼き
  • 主菜を自家製保存食の'わかさぎ料理'に、副菜をつくり置きの'ひじきや切り干し大根'の常備菜に置き替えればカルシウムアップ!
  • 根菜と油揚げの煮物
  • 油揚げを'生揚げ'に変えればカルシウムアップ!

他にもこんなひと工夫でカルシウムアップ!

  • ひと工夫「まぜる」
  • ひと工夫「ふる」
  • ひと工夫「作り置き」(常備菜)

ひと工夫 まぜる

ごはんに'ちりめんじゃこ'をまぜて「ちりめんすし」にちりめんすし

ちりめんすし

湯通ししたちりめんじゃこ、ゆでた菜の花を人参や炒り卵などと一緒に酢飯にまぜれば、ちりめんすしの出来上がり。ごはんもいいけど、カルシウム豊富な主食になります。甘酢しょうがをのせればいっそう美味しくいただけます。

ちりめんじゃこ(10g)、菜の花(20g)で、
カルシウムが+84mg

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カルシウム豊富な'納豆'とゆでた'モロヘイヤ'でねばねば丼にねばねば丼

ねばねば丼

納豆とモロヘイヤはカルシウムが多い食材です。しらす干しや赤ピーマン、長ねぎを加えてしょうゆで味付ければ彩りもよく、食欲をそそります。



納豆とモロヘイヤについて「ねばねばのもとであるムチンが豊富に含まれ」と記載しておりましたが、現在の科学的知見ではムチンは動物性の粘質物であるとされているためムチンに関する記載を削除いたしました。

納豆(40g)、モロヘイヤ(40g)、しらす干し(10g)で、
カルシウムが+161mg(1人分)

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一言アドバイス

ひじきをまぜたチャーハンも美味しくいただけます。
ごはんにしらす干しだけをまぜれば、ごはんの味を変えずにカルシウム量をアップすることもできます。白いごはんもいいけれど、まぜごはんは食が進み、カルシウム摂取と一石二鳥です。

てんぷら粉に'スキムミルク'をまぜる桜エビとごぼうのかき揚げ

桜エビとごぼうのかき揚げ

カルシウム豊富な乳製品。でも乳製品はちょっと・・と苦手な方も。スキムミルクをてんぷら粉にまぜれば、乳製品が苦手な方でも気にならず、カルシウムを効果的にとることができます。

スキムミルク大さじ1(6g)で、
カルシウムが+66mg(1人分)

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一言アドバイス

乳製品(牛乳やスキムミルクなど)をてんぷら粉だけでなく、カレーやシチュー、みそ汁、卵焼きなどにまぜても、味がまろやかになり美味しくいただけます。

ひと工夫 ふる

'桜エビ'と'パセリ'で自家製ふりかけを!桜エビとパセリのふりかけ

桜エビとパセリのふりかけ

カルシウム豊富な桜エビとパセリ。ミックスすれば美味しいふりかけに。桜エビはフライパンでからいりし、パセリは電子レンジにかけ、すり鉢ですります。食塩を加えてまぜれば出来上がりです。

桜エビとパセリのふりかけのレシピ

桜エビ(5g)、パセリ(1g)をひとふりすれば、
カルシウムが+103mg(1回分)

一言アドバイス

ごはんにふるだけでなく、麺類にふったり料理の調味料としても利用できます。

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'ちりめんじゃこ'と'青のり'にしょうがを加えたふりかけちりめんじゃこと青のりのふりかけ

ちりめんじゃこと青のりのふりかけ

ちりめんじゃこをフライパンでからいりし、青のりとごまを加えてすり鉢ですります。しょうがをみじん切りにして食塩と一緒に加えればいっそう味がひき立ちます。

ちりめんじゃこと青のりのふりかけのレシピ

ちりめんじゃこ(10g)、ごま(2g)をひとふりすれば、
カルシウムが+76mg(1回分)

一言アドバイス

その他、ちりめんじゃこのからいりに、かつお節と唐辛子を加えたしょうゆ味のふりかけ、塩さけをでんぶにし、ひじきを加えて食感をよくしたふりかけなどもカルシウムを豊富にとれます。

ひと工夫 つくり置き

旬の食材を楽しみ、多めにつくって冷凍保存にわかさぎの野菜あんかけ

わかさぎの野菜あんかけ

わかさぎはカルシウムがとても豊富な魚のひとつです。あんかけにすれば、汁ごと冷凍保存できます。わかさぎは食塩と酒をふって下味をつけて焼き、玉ねぎ、ゆでたけのこ、人参、干しシイタケなどの野菜であんかけをつくってかけます。

わかさぎ(70g)で、
カルシウムが+315mg(1人分)

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常備菜でカルシウムアップひじきとあさりの梅煮

ひじきとあさりの梅煮

ひじき、油揚げ、あさりはカルシウムが豊富。水につけてもどしたひじき、油抜きした油揚げ、あさりを人参、貝割れ大根などと一緒にしょうゆを加えて煮ます。ちぎった梅干しをいれることで酸味がきいた美味しい煮物ができます。

乾燥ひじき(6g)、油揚げ(10g)、あさり(15g)で、
カルシウムが+101mg(1人分)

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'切り干し大根'に'じゃこ'を加えれば、いっそうカルシウムアップ切り干し大根とじゃこの煮物

切り干し大根とじゃこの煮物

切り干し大根、ちりめんじゃこもカルシウム豊富な食品。天日に干してつくる切り干し大根は、大根のうまみも栄養も倍増した優良食品です。

切り干し大根(15g)、ちりめんじゃこ(10g)を使えば、
カルシウムが+127mg(1人分)

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一言アドバイス

冷凍保存のポイント
●品名・日付を明記する
●冷蔵庫のドアなどに在庫リストを貼って在庫品を把握しておく
●あまり長く置かない
●冷凍パックは、空気を抜いて中身を薄くのばして1回分ごとにすれば便利
●解凍を急ぐ場合は、電子レンジや水道水を流しながら解凍

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