振動診断基礎講座 第1回<1月>
寒い日が続いておりますがお元気ですか?
はじめまして。私、Nishimuraと申します。
学生から社会人になり、装置設計ひとすじ10年・・・、このたび診断業務の開発営業を担当することになりました。今まで蓄えた知識を生かしつつ、勉強に励む毎日です。
学べば学ぶほど奥の深い『振動診断』について、私と一緒に基礎から勉強してみませんか?
第1回 設備診断技術とは?
設備の現在の状態量を定量的に把握して異常、あるいは故障に関する原因および将来への影響を予知・予測し必要な対策を見出す技術を「設備診断技術」といいます。設備診断の手法は、病気に対する診断にもよく似ています。
病気に対する診断手段 | 設備に対する診断手法 |
---|---|
顔色を見る 熱を測る 脈を測、心音を聞く 血圧を測る 尿、血液検査 X線や超音波の透視、胃カメラなど 発病からの経過をみる |
色、全体の状態 熱的 音響的 圧力 成分分析、化学的特徴 非破壊的パターン計測 時間的変化をみる |
病気の診断にはお医者さんが必要なように、設備の診断にも熟練した技能者が必要でした。
現在は、適正な振動診断ツールを用いることにより、簡単に、定量的な評価ができる時代となりました。
設備診断には簡易診断と精密診断があります。
- 簡易診断:
- 設備に問題があるかどうか、あればそれはどの程度かを状態量のレベルを基に、基準値や初期値との比較、同仕様の他機との比較等で判別します。
また、ある程度の問題の判別を行い、対策案を見いだします。 - 精密診断:
- 問題の種類、部位、原因、程度を判別して、故障に至るまでの時間(リードタイム)を予測し、対策案を見いだします。
まずは、簡易診断から勉強していきましょう。
<簡易診断の目的>
- 1.設備の異常を早期に検出すること
- 2.設備の状態を劣化傾向管理により定量的にトレースすること
- 3.設備状態の監視と保護
- 4.精密診断対象設備の抽出
<簡易診断の方式>
人による巡回診断方式 | |
---|---|
|
|
端子ボックス方式 | |
|
|
常時連続監視方式 | |
|