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ROOTS

HISTORY

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住まい手を守り、豊かな暮らしを育む家でありたい。
私たちが家づくりにおいてずっと大切にしている想いです。
その物語は、ヨーロッパから始まります。

01

故郷への想いから生まれた
未来の素材、
〈ヘーベルウォール〉

ヨゼフ・ヘーベル

断熱性や耐久性に優れた軽量気泡コンクリート(ALC)をパネル化した建材<ヘーベルウォール>の生みの親。パネル化に成功後、すぐに工場で量産を始め、戦後ドイツの急速な復興に尽力した。日本におけるヘーベルハウス誕生のきっかけをつくった人物でもある。

「愛する家族を守りたい。街を美しく再生したい」。

1943年、戦火に見舞われたドイツでそんな想いに駆られていた一人の技術者がいました。ヨゼフ・ヘーベルです。彼はその強い想いを原動力に、新しいパネル型建材の開発に着手しました。

そんな彼を見て力になりたいと思ったのでしょうか。のちにシュトゥットガルト大学の学長となるレオンハルト博士が、彼にこんな相談を持ちかけました。「ALCを使ったパネルをつくってみないか」。

ALCとは、1920年代にスウェーデンで誕生した「軽量気泡コンクリート」のことです。寒冷地で重用されるほど高い断熱性や耐久性を備えた建材ですが、当時はブロックとして積み重ねて使うのが一般的でした。

博士の助言に着想を得たヨゼフ・ヘーベルは、戦後で建材も人手も不足する中、故郷の復興に役立てたい一心でALCのパネル化に注力。幾多の失敗を重ねた末、〈ヘーベルウォール〉を完成させます。そのパネルを綿密に調べたレオンハルト博士はこう言ったそうです。

「諸君、これは完璧な建材だ。未来の素材だ」。

ヨゼフ・ヘーベルはすぐに特許を取得し、工場での安定生産を開始。故郷への想いが生んだ〈ヘーベルウォール〉はヨーロッパ全域で高く評価され、彼が創設したヘーベルガスベトン社を通じ、多くの人に高品質な住まいを提供していきます。

02

海を越えてつながった、
故郷への想い

宮崎輝(みやざき・かがやき)

旭化成工業(現・旭化成)に入社し、1961年、52歳で社長に就任した。「衣食住の旭化成として、少しでも国民の豊かな生活に貢献する」という想いのもと、経営の多角化を推進。住宅事業を立ち上げ、品質の高い住宅を安定的に供給する「工業化住宅」の未来を切り拓いた。

場所は変わり、日本。

耐久性に優れ、世代を超えて住み継がれるヨーロッパの家の在り方に、大きな影響を受けた一人の日本人がいました。旭化成工業(現・旭化成)の社員、宮崎輝です。1950年代半ば、宮崎は自身のヨーロッパ出張の帰途で、こんな想いに駆られていました。

「ロンドンにしてもパリにしても、戦禍に遭ったとはいえ実にきれいな家が建ち並び、日本との差には驚くばかりだ。人々の幸せの根源は住宅だ。日本の住環境をどうにかしなければ」。

当時の日本といえば、敗戦からの再建を急ピッチで進めていた時代。宮崎は、日本の住宅そのものをよりよくしたいという強い想いから、旭化成で住宅事業に取り組むことを決意するのです。

宮崎がまず始めたのは、理想の家づくりのための「素材」探しでした。理想の「素材」を求め、17名の若手社員とともに世界中の技術を探し続ける日々。化学メーカー・旭化成らしいアプローチですが、高い性能を求めれば求めるほど、理想の素材探しは困難を極めました。そして7年後。宮崎たちはついに理想の素材に出会います。そう、ヨゼフ・ヘーベルが生み出した〈ヘーベルウォール〉です。

軽量でありながら断熱性や耐久性に優れた〈ヘーベルウォール〉は、まさに宮崎たちが探し求めていた素材でした。こうして1966年、旭化成はヘーベルガスベトン社と技術提携。ヨゼフ・ヘーベルと宮崎。二人の故郷を想う気持ちが、海を越えてつながった瞬間でした。

しかし、宮崎の挑戦はこれで終わりではありませんでした。ヨーロッパの住文化と異なり、災害大国である日本においては耐震性に代表される「防災性」も重要と考えたのです。そこで技術者たちは試行錯誤の末、〈ヘーベルウォール〉の内部の補強材として鉄骨を埋め込む、画期的な構法を開発しました。それは、日本ならではの気候や風土に合わせた、まさに宮崎が描いた理想の家でした。こうして旭化成は1972年、ついにヘーベルハウスを誕生させたのです。

03

想いがつむぐもの

旭化成のスピリット。それは、あらゆる「素材」の性質や変化をなどを研究し、“昨日までなかったもの”を創造することです。私たち住宅事業の始まりもまた、「素材」探しからでした。理想の建材〈ヘーベルウォール〉と出会い、研究を重ね、日本の風土に適した家づくりへの追求から生まれたのがヘーベルハウスです。現在でも、最先端のテクノロジーを生かし、さまざまなプロフェッショナルたちが力を合わせ、幅広い研究・開発・製造に取り組んでいます。

そして、そのスピリットの根源にあるのは、今までもこれからも、「よりよい住まいをつくりたい」という想いです。住まう人に愛され、世代を超えて住み継がれるロングライフ住宅を届ける。そのために今自分にできる最善を尽くす。これは変わることのない、私たち旭化成ホームズ社員一人ひとりの使命だと考えています。

時の研究者や開発者たちが積み重ねてきたテクノロジー。脈々と受け継がれてきた住宅に対する想い。そのすべての結晶が、私たちのヘーベルハウスです。

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