第67回日本化学会化学技術賞受賞について
~プロパンのアンモ酸化触媒、および該触媒を用いたアクリロニトリル製造技術の開発~

2019年3月19日
旭化成株式会社

 旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀 秀毅)は、このたび、「プロパンのアンモ酸化触媒、および該触媒を用いたアクリロニトリル(以下、「AN」)製造技術の開発」に関して、下記のとおり、当社の社員が第67回日本化学会化学技術賞を受賞しましたので、お知らせします。

 日本化学会は、1878年(明治11年)に創立された化学分野における国内最大の学会であり、化学技術賞は、わが国の化学工業の技術に関して特に顕著な業績のあった者に対して与えられる賞です。3月17日に甲南大学岡本キャンパス(兵庫県神戸市)にて贈賞式が行われ、同月19日には当社研究・開発本部 技術政策室 イノベーション戦略部マネージャー 日名子 英範が受賞テーマについての講演を行いました。

 当社は、プロパンを原料としたAN製造プロセスの工業化を実現するために、触媒構造解析をベースに触媒を設計し、高収率・長寿命・流動床反応適合性を有する触媒を開発しました。今回の受賞は、プロパンのアンモ酸化触媒の開発、およびその該触媒を用いたプロパンからAN製造技術の開発が実用化に至った業績が評価されました。あわせて該触媒の量産技術および反応技術を開発し、2013年に世界初のプロパンを原料としたAN製造の工業化に成功したことも受賞に至った要因です。

 当社は、今後も触媒・プロセスの開発を通じて化学産業の発展に貢献し、社会に新たな価値を提供してまいります。

<受賞者>

日名子 英範(旭化成(株) 研究・開発本部 技術政策室 イノベーション戦略部 写真右から3人目)
駒田 悟(旭化成(株) 石油化学事業本部 技術開発総部 技術開発第一部 写真左から2人目)
加藤 高明(旭化成(株) 石油化学事業本部 技術開発総部 技術開発第一部 写真左から1人目)
渡邊 春彦(旭化成(株) 生産技術本部 生産技術センター 加工技術部 写真右から1人目)
桐野 俊也(旭化成(株) 技術ライセンス部OB 写真右から2人目)

贈賞式の様子
贈賞式の様子
以上