本サイトは日本国内の全身性エリテマトーデス患者さんおよびそのご家族を対象としています。
SLE患者さんは、持病のない方と同様、さまざまな職種で活躍されています。体力的に無理のない専門職や一般事務職などのデスクワークの方が比較的多いようです。
【SLE患者で多い職種の例】
(%:SLE就労者中の割合) 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター 調査研究報告書No.103「難病のある人の雇用管理の課題と雇用支援のあり方に関する研究」,2011 p84 表5-3-3 より
SLEを抱えていたとしても、就職活動は持病のない方とさほど変わりません。仕事を長く続けていくためには、雇用形態や勤務時間など、自身の体調や治療に無理のない仕事を選択することも大切でしょう。SLE患者さんの就職をより進めやすくするための公的な就労支援として、以下のような相談窓口があります。
・ハローワークの難病患者就職サポーターに相談する ・難病相談支援センターに相談する ・障害福祉サービスの就労支援を利用する
これらでは、病気の特性や症状・障害の状況を考慮した働き方や職業、就職先を相談することが可能です。自分に適した仕事や働き方がわからない場合でも、一度相談してみるとよいでしょう
一部のハローワーク(全国47ヵ所、2018年3月現在)には「難病患者就職サポーター」と呼ばれる専門スタッフが配置され、SLEをはじめ難病患者さんの就職に関する相談に応じています。就職や転職、再就職を希望されている人のための就労支援のほか、現在の仕事のお悩み相談や就労継続の支援も行っています。
相談は無料ですが、各所で相談日が異なり、予約が必要な場合もあります。事前に「難病患者就職サポーター」が配置されている最寄りのハローワークを確認し、問い合わせしておくことをお勧めします。
厚生労働省/ 難病患者の就労支援(難病のある方へ) http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/06e.html
全国の難病相談支援センターでは、難病患者さんの就労支援のためにハローワークなどと連携し、個別相談や就職準備に向けた講座などを行っています。
詳しくは、お近くの難病相談支援センターの窓口に確認してみましょう。
難病情報センター/ 都道府県 難病相談支援センター 一覧 http://www.nanbyou.or.jp/entry/1361
お役立ち情報 「その他の制度・サービス」の難病相談・支援センターについてはこちら >
SLEは障害者総合支援法の対象疾患に定められていますので、SLEの患者さんは、障害者手帳の有無によらず、一定の基準を満たす場合に障害福祉サービスを利用することができます。障害福祉サービスのひとつとして、就労を支援するための相談や職業訓練が行われています。 利用を希望する場合は、市区町村の福祉担当窓口に問い合わせてみましょう。また、すでに障害福祉サービスを利用中の方は、福祉施設・福祉事業所の担当者に問い合わせてみましょう。
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SLEであることを職場でオープンにするかどうかに正解はありません。 しかし、SLE患者さんは過労やストレスで体調を崩しやすいため、持病のない人よりも十分な休息が必要です。また、通院日程を確保する必要性なども考慮すると、上司や一部の同僚には、病気のことを伝えて理解を得ることも大切です。
周囲の理解や協力を得ることができれば、体調や治療に配慮しながら無理なく仕事を続けていきやすくなります。
SLEでは、過労やストレス、紫外線への曝露などによって、病状が悪化することがあります。そのため、長時間の立ち仕事や重労働、残業、屋外での作業が多い場合には、業務内容を調整してもらえるように相談しましょう。 デスクワークでも、日常生活の注意点に気をつけて、窓から降り注ぐ紫外線や、エアコンの温度・風向きに注意しましょう。また、こまめに休憩をとるなど体調管理に心を配りましょう。
長期の休職が必要になった場合は勤務先から診断書の提出を求められるため、主治医に診断書を書いてもらうよう依頼します。
治療がひと段落したら主治医に相談し、退院や復職時期の見込み、復職後の通院・再入院の見通しなど、おおよその状況を職場に報告しておきましょう。
なお、病気を理由に休職する場合は、健康保険から傷病手当金が支給されることもありますので、会社の担当者または健康保険組合の窓口に確認しておきましょう。
お役立ち情報 「その他の制度・サービス」の傷病手当金制度についてはこちら >
職種や職場の雰囲気などによっても異なりますが、日頃から周囲との良好な信頼関係を築いておくことが大切です。また、きちんと治療を継続するとともに、睡眠や休息を十分にとり、疲れやストレスをためこまないように気を付けるなどの自己管理も重要です。 治療との両立や体調への不安などを職場に相談する際は、自分の病状が「業務にどのように影響して困っているのか」というポイントで伝えると、理解や配慮を得られやすくなります。
炊事、洗濯、掃除、買い物など家事や育児を完璧にこなそうとすると身体的にも精神的にも負担がかかります。疲労やストレスはSLEの悪化にもつながりますので、一人で頑張りすぎず、家族や周囲の人たちの協力を得ることを心がけましょう。食洗機を使ったり、買い物は宅配サービスを利用するなど、家事の負担を減らす工夫も考えてみましょう。
小さなお子さんの育児では、公園で遊ばせたり外出することが多くなるので、お子さんだけでなく自身の紫外線対策も欠かさないように注意しましょう。また、炊事や洗濯では、冷え対策も忘れないようにしましょう。
SLE患者さんは、倦怠感や関節痛、貧血などの症状で長時間立っていることが困難な場合があります。外出先でもこまめに休憩をとるよう心がけましょう。
一部の自治体などでは「ヘルプマーク」が配布されています。内部疾患があることを周囲に知らせ、席を譲ってもらうなどの手助けを受けやすくなりますので、電車やバスなどの交通機関を利用することが多い場合は、身に着けることを検討してもよいでしょう。
また、外出先での急な体調悪化に備えて、SLEの治療内容を記したメモやカード(お薬手帳など)、病院の連絡先などを常に携帯していると安心です。
お役立ち情報 「その他の制度・サービス」のヘルプマークについてはこちら >
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(%:SLE就労者中の割合)
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター 調査研究報告書No.103「難病のある人の雇用管理の課題と雇用支援のあり方に関する研究」,2011 p84 表5-3-3 より