「家を建てるにはいくらかかる?」
「家を建てるのにまず何からはじめたらいいのだろう…」
はじめて家を建てる方はわからないことばかりで、上記のようなお悩みを抱くことも多いでしょう。
本記事では、家を建てる際に知っておきたい知識を網羅的にご紹介します。
この記事でわかること
この記事を読めば、はじめて家を建てる方がこれから何をすべきかわかるようになります。はじめてのマイホームを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
家を建てるまでの流れは、基本的に以下の12の工程で進みます。
家を建てることを決めたら、まずは情報収集が欠かせません。建てる場所や予算などを決めてから、家づくりの依頼先や土地を選定していきます。
そして、費用の見積りや住宅ローンの審査に申し込みます。さらに詳細を打ち合わせたら工事が開始され、完成したら入居が可能です。
家を建てるまでの期間は、1年程度が目安です。工程ごとの目安期間は、以下になります。
ただし、土地探しが難航したり、デザインにこだわりすぎたりすると、家を建てるまでにさらに時間を要します。そのため、家を建てるまでに1年以上かかる可能性も考慮しておきましょう。
家を建てる際にまず決めておきたいことは、以下の5つです。
それぞれ解説します。
家を建てる際に決めておきたいこと1つ目は、理想の住宅イメージです。
間取りや収納の数、キッチンの種類など、具体的にどのような住宅にしたいのかを考えてみましょう。現在の自宅で改善したい点をピックアップすると、イメージを固めやすくなります。
しかし、いきなり具体的な間取りを考えるのは難しく、想像しにくいかもしれません。実際の事例をいくつか見て、イメージに近いものをヒントにするのがコツです。
家を建てる際に決めておきたいこと2つ目は、住みたい場所です。まだ土地を持っていない人は、どのエリアに住むのか検討する必要があります。
場所を選定する際は、家族の通勤・通学の交通の便や、周辺環境の治安などを踏まえて決めるのがポイントです。ライフスタイルやエリアの特徴などから検討して、暮らしやすいと思える場所を探しましょう。
ただし、建築の法律の規制上、場所によっては建てられる建物に制限がある場合も存在します。また、その地域の災害に関する情報も把握しておくことも必要です。そのため、住みたい場所が決まったら、専門知識を持ったハウスメーカーや、不動産業者に相談しましょう。
家を建てる際に決めておきたいこと3つ目は、予算や住宅ローンの返済計画です。無理な返済計画を立ててしまうと、毎月の返済額が高く、家計が苦しくなってしまいます。
最悪の場合は、返済が滞るリスクも考えられます。そのため、自身や家族のライフスタイル、収入の推移なども加味して、余裕を持った予算を設定しましょう。なお、家を建てるために必要な費用は後述しています。
家を建てる際に決めておきたいこと4つ目は、依頼先です。ハウスメーカー・工務店・設計事務所など豊富な選択肢の中から、どこに依頼するかを決めましょう。
業者のホームページや評判を確認して、信頼できる会社を選ぶことが重要です。また、アフターフォローやメンテナンスコスト、保証制度についてもチェックしておきましょう。
家を建てる際に決めておきたいこと5つ目は、優先順位です。予算や立地、部屋の設備など、家を建てる際に決める項目は多岐にわたります。
しかし、すべての希望を叶えるのは難しいため、譲れない条件と妥協できる条件の順位付けを行うことがポイントです。
旭化成ホームズの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、ヘーベルハウスのオーナーさまの声と間取りの実例を多数公開しています。自身の希望に近いスタイルの例を見ることで、理想のマイホーム像や優先したい項目がイメージしやすくなるでしょう。
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家を建てるのにかかる費用の相場を、土地ありと土地なしで解説します。
ただし、紹介する費用は、あくまでも建設費と土地代のみの金額です。諸費用が別途かかる点に注意してください。
2022年度の住宅金融支援機構の調査によると、土地を所有している状態で家を建てた場合の、所要資金の全国平均は3,717万円です。
しかし、近年は資材や人件費高騰などの影響で、上記で紹介した金額よりも価格が上昇しているのが実情です。あくまでも目安の費用としてお考えください。
参照:住宅金融支援機構「2022年度 フラット35利用者調査」
2022年度の住宅金融支援機構の調査によると、土地付き注文住宅の全国平均は4,694万円です。こちらも近年価格は上昇しているため、参考程度にしましょう。
土地を所有していない場合は、土地取得費もかかるため、土地を持っている方よりも費用が上昇します。
また、下記の表のとおり、土地付き注文住宅の土地取得費はエリアでも差が生じます。
エリア | 建設費(万円) |
---|---|
全国 | 1,499.5 |
首都圏 | 2,288.2 |
近畿圏 | 1,760.4 |
東海圏 | 1,299.5 |
その他地域 | 927.2 |
参照:住宅金融支援機構「2022年度 フラット35利用者調査」
専門家コメント
設備面でのご希望が多いと、費用もそれだけ高くなります。よくある例としては太陽光発電システム、アイランドキッチンなどのオプションです。逆に建材や設備のグレードを落とせば費用も安くなります。ただしメンテナンスコストが発生しやすく、長期的に見るとよりコストがかかってしまうことも多いです。
家を建てる際には、土地代と建物代以外に頭金と諸費用もかかります。家を建てる初期段階に現金で支払うため、余裕をもって用意しておきましょう。
頭金と諸費用でかかる目安を、それぞれ解説します。
頭金とは、初期に代金の一部を支払い、住宅ローンの総額を抑えるための費用です。自己資金と表現する場合もあります。
頭金は、物件価格の10%前後が目安といわれています。たとえば、物件費用が3,000万円であれば、300万円前後を想定しておきましょう。
住宅の購入時には、土地と建物代以外にもその他の工事費用や諸費用などが発生します。
あくまで目安ですが、家を建てる際の総額のうち建物本体の工事費が60%、残りの40%近くがその他の費用にかかります。
その他の費用の代表的な例は、以下のとおりです。
【建物本体以外の工事費用】
【土地購入時にかかる費用】
【建築時にかかる費用】
【住宅ローンに関連する費用】
他に、引っ越し代や家具・家電などの購入費用も考慮しましょう。
家を建てる際に利用できる補助金や助成金も存在します。少しでもコストを抑えて家を建てるために、積極的に活用したい制度です。
2024年に新築の注文住宅を建てる際に対象となる補助金の例は、以下のとおりです。
それぞれの補助金の概要や対象条件を表にまとめたので、参考にしてください。なお、補助金は上限に達した場合や期間がすぎると申請できないため、最新情報を確認してください。
概要 | 高い省エネ性能を持つ新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修などを支援する。 |
対象者 | ①子育て世帯もしくは若者夫婦世帯 ②エコホーム支援事業者と工事請負契約を締結し、住宅を新築する方 |
補助額 | 長期優良住宅:100万円 ZEH水準住宅:80万円 |
公式サイト | 国土交通省「子育てエコホーム支援事業 事業概要」 |
概要 | 「ZEH」と呼ばれる、省エネとエネルギー生産が可能な住宅の建築を支援する。 |
対象者 | ①新築戸建住宅を建築・購入する個人 ②新築戸建住宅の販売者となる法人 |
補助額 | ZEH:55万円 ZEH+:100万円 |
公式サイト | 一般社団法人 環境共創イニシアチブ「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について」 |
概要 | 省エネ性能の高い「東京ゼロエミ住宅」を新築した建築主に対して、費用の一部を助成する事業。 |
対象者 | 新築住宅の建築主(個人・法人) |
補助額 | 戸建住宅:30万~210万円(水準によって異なる) |
公式サイト | 東京都庁「東京ゼロエミ住宅認証制度」 |
家を建てるのは、高年収でなければ難しいと思うかもしれません。
家を建てる選択をした方はどのくらいの年収なのか、実際のデータをもとに解説します。
国土交通省が発表したデータによると、2021年4月~2022年3月に注文住宅を建てた人の平均世帯年収は731万円でした。
平均年収ごとの割合は、以下のとおりです。
平均年収 | 割合(%) |
---|---|
400万円未満 | 9.0 |
400万~600万円 | 26.3 |
600万~800万円 | 30.2 |
800万~1,000万円 | 18.3 |
1,200万~1,500万円 | 8.6 |
参照:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」
上記の表からもわかるとおり、平均年収が400万円未満の場合でも、家を建てる方はいます。もちろん、住宅ローンの返済額を考慮しなければいけませんが、家を建てるかどうか判断する際に年収に捉われる必要はありません。
なお、同調査では注文住宅を建てた人の住宅ローンの年間返済額は、174万円でした。
参照:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」
年収の8~9倍が目安
家を建てる際の予算は、年収の8~9倍前後が目安です。場合によっては10倍くらいのローンを組む方もいます。
注文住宅の予算は、年齢や家族構成、ローン年数や建物の耐久性などを総合的に考えて決める必要があります。将来的に住宅以外にかかる費用やライフプランの変化も考慮して、無理のない資金計画を立てることが重要です。
家を建てるときは、信頼できる依頼先を探すことが重要です。家を建てる際に候補となる依頼先は大きく3つあります。
ハウスメーカーとは住宅を取り扱う会社で、住宅展示場やCMを放映している会社を想像するとわかりやすいでしょう。
これまでの実績から、ある程度住宅を規格化しているため、短工期、大量生産を実現しています。また、住宅展示場で実物を見学できるため、完成後のイメージがつかみやすいのが魅力です。
工務店は地域密着型で、中小規模の企業が一般的です。カスタマイズの自由度が高く、個々の顧客の要望に応じた柔軟な設計ができます。仲介業者がいないためコストは抑えられる傾向にありますが、工事の質にばらつきが出る可能性もあります。
設計事務所はデザインの自由度が高く、希望やこだわりを叶えてもらいやすい点がポイントです。しかし、施工は建築会社に依頼するためコストは高めで、完成までの期間が長引く傾向にあります。
本記事では、家を建てる際にまずは考えておきたいことや、注文住宅の費用相場を解説しました。あらためてポイントをまとめたので、参考にしてください。
家を建てるには決めるべきことが多いため、ワクワクした気持ちがある一方で、不安な点もあるでしょう。しかし、基本的な知識を身につけたり、プロに相談したりすると不安は軽減されます。
家を建てるのは大きなイベントのため、しっかりと準備をして、理想の家を建てましょう。家づくりの準備においては、まず情報収集をするのが大切です。
旭化成ホームズの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」では、実際のヘーベルハウスオーナーさまの声と間取りの実例を多数公開しています。土地探しのポイントや家を建てる際に必要な費用などを、専門家の目線から詳しく解説しているため必見です。
間取りシミュレーターを利用すれば、理想のマイホーム像がイメージしやすくなるでしょう。理想の家を建てて自分にとって魅力的な暮らしを実現するため、ぜひご活用ください。
専門家コメント
部屋数の多さを求めるものの予算オーバーとなり、どちらか一方を考えなおすお客様が多くいらっしゃいます。また、間取りやデザインは鮮明にイメージできていたものの、動線やコンセントの位置まで考慮できておらず、暮らしにくいと感じる失敗例もあります。