注文住宅を東京都に建てる費用の相場は?9つの人気のエリアと業者の選び方も紹介

「注文住宅を東京都に建てる際にかかる費用相場を知りたい」
「東京都内では注文住宅をどこに依頼したらよいかわからない」

東京都での家づくりについて、上記のように悩まれている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、注文住宅を都内に建てる際の費用相場や、人気が高い9つのエリアと土地価格の相場を紹介します。業者選びの注意点も解説しているので、ぜひ家づくりの参考にしてください。

この記事でわかること

  • 注文住宅を東京に建てる際の費用相場
  • 東京都で人気の住宅地と土地費用相場
  • 東京都で注文住宅を依頼する業者の選び方

ヘーベルハウスの「THINK HAUS」は、資金計画や注文住宅の資産価値の重要性など、家づくりのポイントを紹介している情報ナレッジサイトです。家づくりに欠かせない情報を学べるため、東京都で注文住宅を建てる際の参考にしてください。

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東京都で注文住宅を購入する費用相場

東京都で注文住宅を購入する際にかかる費用相場は、建物と土地をセットにするかどうかで大きく変わります。住宅金融支援機構の調査結果を参照し、注文住宅を東京都に建てる費用の相場を、以下2パターンで紹介します。

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表

1. 建物のみの場合の費用相場

住宅金融支援機構によると、東京都で土地なしで建物のみを購入する際の費用相場は、約4,622万円です。全国平均の建物のみの費用相場は約3,861万円、首都圏では約4,190万円となります。

東京都についで注文住宅の費用相場が高い奈良県の約4,434万円と比較しても、約190万円の差です。注文住宅を東京都内に建てる際は、予算を多めに見る必要があるでしょう。

土地を所有している場合、以下のように敷地を活用することで、ローン返済額の軽減や相続税対策ができます。

  • 賃貸併用住宅を建てる
  • 親世帯の敷地を活用して二世帯住宅にする
  • 空き家や駐車場を活用する

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表/注文住宅

2. 土地付きの場合の費用相場

住宅金融支援機構によると、東京都と全国、首都圏で土地と建物をセットで注文住宅を購入する際の費用相場は、以下のとおりです。

エリア 費用相場の合計 建物の建設費 土地取得費
東京都 約7,121万円 約3,296万円 約3,825万円
全国 約4,904万円 約3,406万円 約1,498万円
首都圏 約5,679万円 約3,402万円 約2,277万円

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表/土地付注文住宅

※費用相場の合計は、建物の建設費と土地取得費を合算した金額

東京都では、建物の建設費は全国平均と比べて100万円近く抑えられています。しかし、東京都の土地取得費は全国平均の2.5倍以上、首都圏では1.6倍以上の価格です。

東京都に注文住宅を建てる際は、建物と同じか、エリアによっては建物以上に土地取得費用がかかることになります。

東京都内に注文住宅を建てる世帯年収の相場

住宅金融支援機構によると、注文住宅を建てる世帯の平均年収は、以下の表のとおりです。

地域 建物のみの場合 土地付きの場合
東京都 約736万円 約918万円
全国 約629万円 約704万円
首都圏 約665万円 約785万円

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表

東京都で注文住宅を建てる世帯の平均年収は、全国、首都圏と比べても高い傾向です。世帯年収の額が多いため、無理なく東京都内に注文住宅を建てられると考えられます。

東京都で人気の住宅地9選と土地価格相場

東京都で人気の住宅地と、SUUMOの調査による土地価格相場は、以下の表のとおりです。

世田谷区 約310万円/坪
杉並区 約246万円/坪
練馬区 約183万円/坪
大田区 約256万円/坪
足立区 約140万円/坪
江戸川区 約169万円/坪
目黒区 約418万円/坪
八王子市 約48万円/坪
町田市 約67万円/坪

※参照:SUUMO「東京都の土地価格相場情報」(2024年10月16日時点)

※「SUUMO」が独自のロジックによって算出。相場価格は市街化調整区域や住居専用以外の用途地域(商業地域や工業地域など)も含んで算出。

以下では、人気の住宅地の特徴と土地価格の相場を紹介します。

1. 世田谷区

SUUMOによると世田谷区の土地価格相場は、約310万円/坪です。世田谷区は、以下の5地域で成り立っています。

  • 世田谷地域
  • 北沢地域
  • 玉川地域
  • 砧(きぬた)地域
  • 烏山地域

なかでも世田谷地域は区役所などの行政施設や、三軒茶屋などの商業施設があって栄えているエリアです。しかし、早くから宅地化が進められた地域であるものの、道路などの施設が不十分な地域も存在しています。

世田谷区では、街づくりの基本方針を「都市整備方針」として定めており、注文住宅を建てる際は、この方針に従う必要があります

2. 杉並区

SUUMOによると杉並区の土地価格相場は、約246万円/坪です。

杉並区は東京23区内で8番目に広いエリアで、住宅地として高い人気があります。以下の5路線が杉並区内をほぼ東西に走る、都心に近い好立地のエリアです。

  • 西武新宿線
  • JR中央線
  • 東京メトロ丸ノ内線
  • 井の頭線
  • 京王線

同区内には以下の3つの河川が流れており、自然に恵まれた住宅地でもあります。

  • 妙正寺川
  • 善福寺川
  • 神田川

3. 練馬区

SUUMOによると練馬区の土地価格相場は、約183万円/坪です。

練馬区は、東京23区の中で一番新しいエリアです。2024年2月1日時点で70万人以上の人が住んでおり、東京23区内で2番目に人口が多い地域で住宅地としても人気が高くなっています。

都心にアクセスしやすい立地でありながら、区内の公園や児童遊園の数は23区で1位を誇り、四季折々の豊かな自然を近くに感じられる住宅都市です。

4. 大田区

SUUMOによると大田区の土地価格相場は、約256万円/坪です。

大田区は、今後の街づくりの方向性を示す「大田区基本構想」を2024年3月に策定しています。地域力を高める目的として、大田区が課題としてあげている事項は、以下のとおりです。

  • 防犯・防災対策
  • 安心して子育てできる環境づくり
  • 暮らしの活力の創出

今後、これらの課題解決に向けて行政が地域を創生していくため、ますます住みやすい環境になると予測できます。

5. 足立区

SUUMOによると足立区の土地価格相場は、約140万円/坪です。東京23区の中で面積が3番目に広く、人口は2024年4月1日時点で69万人と4番目に多く、人気の住宅地になっています。

足立区では、子育て支援に力を入れており、子育て世帯に人気があります。実際に足立区民になると受けられる支援は、以下の表のとおりです。

工法の種類 特徴
スマイルママ面接 以下の要件を満たした場合に、妊娠期から支援を受けられる他、1万円の「こども商品券」が配布される
・保健師と妊婦本人が、出産前に面接を実施すること
・面接時に足立区在住であること
・足立区に以下のいずれかを提出していること
・妊娠届出書
・転入妊婦アンケート
あだちマイ保育園 ・子育てへの不安や負担の軽減を目的とした制度
・妊婦や子育て世帯が支援の対象
・登録した保育園で子育ての相談ができる他、絵本を借りたり行事を見学したりできる
あだち家族ふれあいの日 ・第3土曜日に親子のふれあいを促進するため、体育館や動物園などの施設が無料で開放される
・銭湯やボウリング場も第3土曜日に割引料金で利用できる
・社会全体で子育て世帯を支援することで、虐待やいじめ、引きこもりをなくす環境整備が目的

6. 江戸川区

SUUMOの調査では江戸川区の土地価格相場は、約169万円/坪です。

江戸川区は、子育てしやすい地域として人気が高いエリアです。江戸川区独自の「保育ママ」制度で、共働き世帯でも乳児期はできるだけ家庭的な環境のもとで子どもを愛情深く育てられます。

学童保育も年齢や人数の制限がなく、希望者は誰でも入れるため、子育て世帯の強い味方です。入園料が無料の「自然動物園」があり、休日は自然や動物と触れ合いながら、家族でゆったりと過ごせるでしょう。

7. 目黒区

SUUMOの調査では目黒区の土地価格相場は、約418万円/坪です。

目黒区は、土地の約8割が住宅地となっているエリアです。桜並木や目黒川があり自然豊かな一方で、中目黒駅を中心に商業施設で栄えています。

以下は、目黒区が今後の街づくりの課題としている項目です。

  • 街並みや環境の統一化
  • 暮らし・防犯・防災対策の強化
  • 道路・交通のバリアフリー化

行政の対応により、さまざまな課題の改善が見込まれるため、より暮らしやすい住宅地になっていくと考えられます。

8. 八王子市

SUUMOによると八王子市の土地価格相場は、約48万円/坪です。

郊外でありながら都心まで電車で約40分と交通の便がよく、ベッドタウンとして人気のエリアです。高尾山や浅川が近くにあり、都心の近くに住みながら、休日は自然を満喫できます。

八王子駅の周辺は、商業施設も充実しており、生活に困りません。中学生まで医療費の助成を受けられるなど、子育て支援も充実しています。

9. 町田市

SUUMOによると町田市の土地価格相場は、約67万円/坪です。

町田市は1958年に1町3村が合併し、東京都内で9番目の市となりました。人口は2023年1月1日時点では約43万人で、東京23区と八王子市についで人口が多いベッドタウンです。

都心の他、横浜にもアクセスしやすい立地ながら、自然公園や里山もあり、都市と自然のバランスがよい地域として、子育て世帯を中心に注目が集まっています。町田市には大学や専門学校も多く、学生が集まる街としても有名です。

専門家コメント

注文住宅を東京都内に建てる際に、土地探しから始める場合は、住宅とセットで相談できる業者への問い合わせがおすすめです。

とくに東京都は建築の法規制が厳しく、理想の間取りにできない可能性があります。土地と住宅をセットで相談することで、土地購入前に希望の建物が建てられるか検討できます。

土地探しから家づくりを始めるなら、ヘーベルハウスの情報ナレッジサイト「THINK HAUS」をご利用ください。

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注文住宅を東京都内に建てる費用相場が高い3つの理由

東京都内に注文住宅を建てる費用相場が高い理由には、以下のようなものがあります。

東京都は、注文住宅を建てる際の費用相場が最も高いエリアです。なぜ注文住宅の費用相場が高くなるのか、順に見ていきましょう。

1. 土地代が高いため

他のエリアと比較して東京都の土地代が高額なことが、注文住宅の費用相場が高い理由になります。

住宅金融支援機構によると、東京都内に注文住宅を建てる際の、土地取得費用は約3,825万円です。全国平均の土地取得費用は約1,498万円、首都圏の場合は約2,277万円で、東京都は土地代が高い傾向があります。

建物の建築費用が同額でも、土地代に大きな差があると、注文住宅にかかる費用は当然高くなります。

一方で、資産価値の観点では土地は経年劣化などがない分、住み替え・売却の際には、高く売れる可能性があるでしょう。ただし年数を要因として土地代は下がりませんが、建物の評価は下がります。

そのため東京都に注文住宅を建てる際は、耐久性の高さなど資産価値が高い家をもつことを検討する視点も必要です。

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表/土地付注文住宅

2. 広い敷地面積の土地が少ないため

敷地面積が狭い土地が多いことが、東京都の注文住宅の費用が高くなる理由の一つです。

住宅金融支援機構によると、東京都と全国・首都圏における、土地付き注文住宅の住宅面積および敷地面積は以下の表のようになります。

地域 住宅面積 敷地面積
東京都 約103㎡ 約122㎡
全国 約111㎡ 約250㎡
首都圏 約109㎡ 約194㎡

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表/土地付注文住宅

住宅の面積に大きな差は無いものの、東京都の土地付き注文住宅の敷地面積は全国平均の半分以下です。首都圏と比較しても東京都の敷地面積は、広いとはいえません。

敷地面積や住宅面積が狭い状況では、階数を増やして建物を縦に伸ばすことで、快適な家づくりができます。しかし、建物の階数が増えれば、住宅面積が狭くても建築コストは上がります。

広い土地が少ない東京都では、建物の階数を増やす必要があることも、注文住宅の費用相場が上がる要因といえるでしょう。

専門家コメント

注文住宅を東京都に建てる際、市区町村ごとに建築制限のルールが異なる点に注意しながらエリアを選びましょう。東京都で注文住宅に適用される建築制限の事例には、以下のようなものがあります。

  • 敷地面積の最低限度
  • 角地のすみ切り
  • 第一種低層住居専用地域での高さ制限
  • 新防火地域での不燃材の採用

これらの建築制限は、住宅の間取りや外観などに影響するため、専門家と相談しながら慎重なエリア選びが必要です。

また、通勤や通学の利便性や子育て支援、商業施設の充実度などは暮らしやすさにかかわるため、しっかり検討したいポイントといえます。

3. 世帯年収が高い家庭が多いため

世帯年収が高い家庭が多いことが、東京都の注文住宅の費用相場をあげている理由です。

住宅金融支援機構によると、東京都で土地付き注文住宅を購入する世帯の平均年収は、約918万円です。一方で、世帯年収の全国平均は約704万円、首都圏は約785万円となります。

世帯年収が高ければ、その分広い土地を購入できたり、高価格帯の住宅を求めたりする傾向があります。このため、東京都に注文住宅を建てる費用の相場が高くなっているといえるでしょう。

※参照:住宅金融支援機構「住宅ローン関連調査/フラット35利用者調査/2023年度集計表/土地付注文住宅

東京で注文住宅の依頼先を選ぶ際の4つの注意点

東京で注文住宅の依頼先を選ぶ際に、注意するべき点は以下のとおりです。

どのような点に注意するのか、ポイントを説明します。

1. 施工事例が理想の注文住宅と一致しているか

過去の施工事例が、希望する注文住宅のイメージと一致しているかの確認は重要です。イメージしている注文住宅に近い施工事例が無い業者に依頼する場合、理想の家づくりがかなわない可能性があります。

業者の施工事例を見れば、どのような注文住宅を得意としているかがわかります。理想の注文住宅を実現するためには、イメージに近い住宅の施工事例がある業者への依頼がおすすめです。

2. 土地を有効活用した施工が得意か

東京都は首都圏で比較しても、注文住宅の敷地面積が狭い傾向があるため、土地の有効活用を得意とする業者に依頼しましょう。

敷地面積が狭い中でゆったりとした間取りの注文住宅にするには、3階建てにするなど階数を増やすのも一つの手です。このため、狭小敷地での3階建てが得意な業者に依頼すれば、間口が狭くても、快適な注文住宅を実現できるといえます。

3. 火災に強い住宅を建てられるか

火災に強い住宅にできるかどうかは、東京都で注文住宅を建てる際に重要なポイントです。東京都は、火災が発生した際、周辺に被害が広がる懸念のあるエリアを「木造住宅密集地域」として指定しています。

木造住宅密集地域に注文住宅を建てる場合、火災に強い住宅であることが必要不可欠です。このため、外装材や内装材などに、耐火性が高く熱を伝えにくい素材を採用している業者への依頼をおすすめします。

※参照:東京都「木造住宅密集地域について

※参照:東京都「「燃えない」まちづくり〜モクミツって知ってる?~

4. 保証やアフターサービス体制が充実しているか

注文住宅の保証内容と期間は、ハウスメーカーごとに異なるため、業者を選定する段階でチェックするべきポイントです。ヘーベルハウスでは最長60年保証があり、60年間無料で点検を実施できます。

注文住宅はいつどのような不具合が起きるかわかりません。いざというときに困らないよう、保証やアフターサービスの体制が万全な業者への依頼がおすすめです。

東京都内の注文住宅の費用相場を知って家づくりを成功させよう

注文住宅を東京都に建てる際に必要な費用の目安は、住宅のみで約4,600万円台から、土地付きは約7,100万円台からです。エリアによっては、費用が億近くになることもあります。

東京都の注文住宅の費用相場が高めの理由は、以下の3つです。

  • 土地代が高いため
  • 広い敷地面積の土地が少ないため
  • 世帯年収が高い家庭が多いため

理想の注文住宅を東京都で実現するためには、予算を多めに考えておく必要があります。ただし、家づくりにかかる費用は、建物や土地のみではありません。

建てた後にかかる、住宅の維持管理費を含めた資金計画を相談できる業者への依頼が必要です。

ヘーベルハウスが提供する「THINK HAUS」は、資金計画など家づくりのポイントを紹介している情報ナレッジサイトです。東京で注文住宅づくりを検討している方なら知っておきたい、資産価値を残せる家づくりについても解説しています。

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