ご計画から完成までのストーリー
2人のお子様への相続、収益性を考えたプラン
兵庫県尼崎市に建つ自邸を貸家にされていたH氏。築30年と老朽化したことから建て替えを計画され、旭化成にご相談をいただきました。
当初、H氏は以前と同様の一戸建ての貸家を検討されていましたが、旭化成ではリスクや収益性を考慮し、賃貸戸数を増やすことをご提案。2人のお子様への将来の相続も視野に入れ、敷地を2つに分筆して2棟建てとするプランを採用していただきました。
3連の大型窓、大きな庇。見せ場をつくり個性を表現
設計に関してH氏からは、賃貸住宅であることを感じさせない外観にとのご要望がありました。そこでデザインの美しさに加え、2棟でありながらひとつの建物のように感じられるように配慮。周辺に多い勾配屋根を採用して、街並みに調和しながら個性を表現する佇まいを実現しました。ポイントとなるのはエントランス。2棟の間にそれぞれ大きく張り出した庇と、エントランスの突き当たりに設けたシンボルツリーが、2つの建物を融合させる役割を果たしています。
また、デザイン上の「見せ場」をつくることにも配慮しています。例えば、北側に配した3連のロング窓は、ファサードに大きなインパクトを与えると同時に、室内に柔らかな光と変化のある空間をもたらしています。大きな庇は、意匠のアクセントとなっていますし、外観・外構とも白とステンカラーを用いてトータルにコーディネイトし、高級感を演出しています。
遠隔地に住まいながら安心の賃貸経営を実現
室内は、ファミリーの入居者を想定し、1戸当たり約70m2強の広さの3LDKのゆとりあるプラン。対面式のオープンキッチンを設けたLDKは約14畳と開放感にあふれ、さらに隣接する洋室の引き戸を開け放つと、3面採光の大空間が出現。家族構成やライフスタイルに合わせて自由な住まい方ができるように考えられています。
また、1階住戸には、東棟・西棟とも南に面した広めの庭を確保。4世帯分の駐車スペースを敷地内に設け、駐輪場は防犯と景観の両面から、建物の裏側に配置しました。こうして入居者の快適で安全な暮らしのための工夫をきめ細かくすることで、近隣の競合物件に負けない、魅力ある賃貸住宅を実現。H氏は現在、東京にお住まいになっているため、「30年一括借上げシステム」を採用され、遠隔地にいながらにして安心の賃貸経営をスタートされました。