ご計画から完成までのストーリー
これから増えるシニア向けで差別化を図る
借地として貸していた土地と貸駐車場の新たな活用を計画されたO氏。「いつかは駐車場を賃貸住宅にしたいと思っていたので、隣接する土地の借地権の買い戻しをきっかけに、ふたつを合わせた土地に賃貸住宅を建てようと考えました。ここは4階まで建築可能なので、『4階建てで最良の提案を』と数社に相談しました」とO氏はおっしゃいます。
O氏の要望にお応えすべく、ご提案したのはシニア向け賃貸住宅です。
土地があるのは『駒沢ブランド』とも称される、周辺に豊かな自然が残る高級住宅街です。近くにドッグランのある大きな公園があり、ペット可の賃貸住宅がスタンダードになっているエリアの中で、新しいビジネスモデルが良い差別化になるのではないかと考えました。駒沢ブランドの環境に加え、道路に接した北側は商業地域で建物は4階まで建築可能ですが、南側は低層住宅専用地域でご自宅も隣接していることを考え合わせた結果、導き出したのがシニア向け賃貸住宅でした。
シニア向けをお勧めしたもうひとつの決め手が、渋谷・恵比寿など4駅と結び、終電に合わせて深夜便まであるというバス便の存在です。シニアの方は自家用車に乗らない方が多いので、バス便のアクセスの良さは大きな魅力。元気なシニアの方に快適な生活を送っていただける場所だと判断しました。
「他社は一般的なペット可賃貸住宅を提案するなか、旭化成ホームズだけが『シニア向け』という私たちの考えにもなかった提案をしてくれました。これからご高齢の方が増えていくことを考えると、ニーズがあるのではないか。提案を見て『これはいい』と即断し依頼を決めました」とO氏。
都会暮らしの入居者を意識したシックな佇まい
プランは、安心・快適な住環境と立地に相応しいデザインを叶えたものをご提案しました。
道路に面した北側は日影規制があり、4階建てのフルボリュームを建てることができません。そこで4階の一部をセットバックさせることで、3階建てと4階建てを組み合わせたような、より立体的で外壁のへーベルが活かされるデザインとしました。住戸内は、シニアの方の生活に即した、使い勝手の良さを具体的にイメージしながら設計しました。
例えば、コンセントの位置は車椅子でも使いやすいように通常より高くしたり、トイレは廊下からだけではなく寝室となる洋室からも出入りできるようにしています。デザインも、駒沢ブランドのエリアで都会暮らしに慣れている方が入居されると考え、グレーと白を基調にスタイリッシュな雰囲気に仕上げました。
社会福祉士などの相談員が定期的に訪問する『健康や暮らしをサポートする相談サービス』、『見守り・駆けつけサービス』や入居者同士の交流を図るイベントの開催など安心感をもって暮らしていただけるサポートも充実しています。
30年一括借上げシステムを採用し、完成後はすぐに満室で経営をスタートされたO氏。「近隣からの住み替えの方も多く、また、ご近所の方からは『遠くに暮らす親を呼んで近くに住まわせることができて助かりました』と言っていただきました。外観を褒めてもらうことも多く、いい賃貸住宅ができました」とのお言葉をいただきました。