「ザイヤフレックス注射用」の薬価基準収載および発売のお知らせ

2015年8月31日
旭化成ファーマ株式会社

 旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 一良)は、デュピュイトラン拘縮治療剤「ザイヤフレックス注射用」(一般名:コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム))が、本日、薬価基準に収載されましたことをお知らせします。
 なお、発売は9月16日を予定しております。
 「ザイヤフレックス」は、Endo International plc社のデュピュイトラン拘縮治療薬で、世界20カ国以上で販売されています。日本では、旭化成ファーマが2011年3月に日本国内の開発・販売権を取得し、デュピュイトラン拘縮を対象として開発を行い、本年7月3日に製造販売承認を取得しました。旭化成ファーマは、「ザイヤフレックス」によりデュピュイトラン拘縮の治療において新たな選択肢を提供できるものと期待しています。

<製品概要>

商品名
「ザイヤフレックス注射用」
一般名
コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム)
効能・効果
デュピュイトラン拘縮
用法・用量
通常、成人には、コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム)として、0.58mgを中手指関節又は近位指節間関節の拘縮索に注射する。効果が不十分な場合、投与した拘縮索に対する追加投与は1カ月間の間隔をあけ、最大3回までとすること。
製造販売元
旭化成ファーマ株式会社
承認日
2015年7月3日
薬価収載日
2015年8月31日
発売予定日
2015年9月16日
薬価
0.58mg1瓶(溶解液付)
193,861円

<適正使用の推進について>

適正使用及び市販後における安全性確保のため、本剤には承認条件が付されており、本剤を投与できる医師の要件を設定しております。詳しくは、弊社ウェブサイト医療関係者向け情報の「ザイヤフレックス」のサイトをご覧ください。

<ザイヤフレックスについて>

クロストリジウム ヒストリチクム菌由来のコラゲナーゼ製剤で、手術しか治療法の無かったデュピュイトラン拘縮に対して、手術以外の効果的な治療法を提供するべく開発された新規の局所注射剤です。成人の触知可能な拘縮索を有するデュピュイトラン拘縮の適応で、米国、欧州、カナダ、オーストラリアなどで既に承認され、販売されています。

<Endo International plc社の概要>

会社名
Endo International plc
本社
アイルランド・ダブリン市
事業内容
Endo International plc社は、各事業会社を通じて高品質の医療用医薬品(先発品、後発品)および一般用医薬品の開発、製造、流通、販売をグローバルに展開している製薬会社です。

<用語解説>

  1. 1.デュピュイトラン拘縮
    デュピュイトラン拘縮は、手のひら内部の腱膜と呼ばれる線維組織が肥厚し、病態の進行とともに手指の屈曲拘縮(関節が曲がり完全に伸ばせなくなる状態)が生じる疾患です。北欧系の白人に多い疾患ですが、発症機序については未だ解明されていません。「ザイヤフレックス」は、これまで手術で治療が行なわれていたデュピュイトラン拘縮に対して適応を持つ局所注射用の薬剤です。
  2. 2.クロストリジウム ヒストリチクム菌
    クロストリジウム ヒストリチクム菌は、コラゲナーゼのような種々のタンパク質分解酵素を分泌して組織を破壊し増殖するグラム陽性細菌で、その酵素活性の強さから、本菌由来のコラゲナーゼは、動物組織からの細胞の分離など生化学・生理学の研究用ツールとして、広く利用されています。
  3. 3.コラゲナーゼ
    動物の結合組織や骨格の維持に重要な役割を果たす線維状のタンパク質であるコラーゲンを分解する酵素の一つです。
以上