抗ヘルペスウイルス剤「ファムビル錠250mg」
再発性の単純疱疹(口唇ヘルペス・性器ヘルペス)に対する
日本で初めての用法・用量追加のお知らせ

2019年2月21日
マルホ株式会社
旭化成ファーマ株式会社

 マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:高木 幸一、以下「マルホ」)と旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:青木 喜和、以下「旭化成ファーマ」)は、抗ヘルペスウイルス剤「ファムビル錠250mg」(一般名:ファムシクロビル、以下「本剤」)について、再発性の単純疱疹(口唇ヘルペス・性器ヘルペス)に対する用法・用量を追加する製造販売承認事項の一部変更承認を、本日、旭化成ファーマが取得しましたので、お知らせいたします。

 本日、承認を取得した用法・用量は、あらかじめ処方された本剤を再発性の単純疱疹の患者さんが初期症状を自覚した時点で服用するPatient Initiated Therapyとして認められた日本で初めての治療法です。海外では1day treatmentともいわれ、再発性の単純疱疹の標準的な治療法として位置付けられています。

 再発性の単純疱疹の初期症状が発現している期間に、あらかじめ処方された本剤を1回1000mg×2回服用することで、発症早期の治療が可能となります。また、服薬回数も2回のため患者さんの利便性の向上も期待できます。

 単純疱疹は、単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスの再活性化によって発症する疾患です。症状の再発を繰り返すのが特徴で、患者さんの多くは、紅斑・丘疹・水疱等の皮膚症状が発現する前に、痒みや違和感等の初期症状を自覚しています。

 今回の承認取得は、再発性の単純疱疹患者さんを対象としてマルホと旭化成ファーマが共同で実施した国内第III相臨床試験の結果に基づき、旭化成ファーマが2018年に厚生労働省に提出した承認事項一部変更承認申請によるものです。

 マルホと旭化成ファーマは、今回の用法・用量の追加の承認取得を通じ、再発性の単純疱疹の治療に新たな選択肢を提供することで、患者さんや医療従事者の方々に、より一層の貢献ができるものと確信しています。

製品概要

販売名(一般名)
「ファムビル錠250mg(ファムシクロビル)」
効能・効果
単純疱疹 帯状疱疹
用法・用量
(追加内容下線部)
単純疱疹
通常、成人にはファムシクロビルとして1回250mgを1日3回経口投与する。また、再発性の単純疱疹の場合は、通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与することもできる。
帯状疱疹
通常、成人にはファムシクロビルとして1回500mgを1日3回経口投与する。
製造販売承認日
2008年4月16日
薬価基準収載日
2008年6月13日
発売日
2008年7月1日
一部変更承認取得日
2019年2月21日
販売
マルホ株式会社
製造販売
旭化成ファーマ株式会社
提携
ノバルティス ファーマAG

※単純疱疹について

  1. 単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスの再活性化によって発症する疾患です。ウイルスの感染後、症状の再発を繰り返すことが特徴で、病変部位や臨床症状の違いにより、口唇ヘルペス、顔面ヘルペス、性器ヘルペス、カポジ水痘様発疹症等の病型に分類されます。臨床経過は、まず初期症状としてそう痒感、違和感が認められ、その後、皮膚症状として皮疹が出現します。皮膚症状は、紅斑・丘疹から、水疱、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮に至り、最終的には痂皮が脱落して治癒します。初感染では多くは無症候性ですが、症状が顕性化した場合には、皮膚症状に加え、発熱、リンパ節腫脹、疼痛等の全身症状が認められ、重症化することもあります。
    (出典:医療情報科学研究所編,病気がみえるVol.6 免疫・膠原病・感染症 第1版,メディックメディア,2009)

「ファムビル錠250mg(一般名:ファムシクロビル)」について

  1. ファムシクロビルは、ノバルティスグループが世界約50カ国で医薬品販売承認を有する抗ヘルペスウイルス剤で、日本では旭化成ファーマが「帯状疱疹」の適応症で製造販売承認を取得し、2008年7月から「ファムビル錠250mg」の製品名でマルホが販売しています。2013年2月に「単純疱疹」の効能・効果の承認を取得しています。「ファムビル」はノバルティス インターナショナル ファーマシューティカル リミテッドの登録商標です。

マルホ株式会社について

  1. マルホ株式会社は大阪市北区に本社を置く、医療用医薬品等の研究・開発・製造・販売を行う製薬企業です。創業は1915年、従業員数は1,512人(2018年9月末)です。2018年9月期の売上高は785億69百万円でした。“Excellence in Dermatology”を長期ビジョンとして掲げ、皮膚科学領域での卓越した貢献を目指しています。マルホ株式会社についての詳細はhttps://www.maruho.co.jpをご覧ください。

旭化成ファーマ株式会社について

  1. 旭化成ファーマ株式会社は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献する」というグループ理念のもと、旭化成グループのヘルスケア領域の事業会社として医療用医薬品、診断薬の分野で事業を展開しています。詳細はhttps://www.asahikasei-pharma.co.jpをご覧ください。
以上