基本的な考え方
私たちの事業活動は、従業員だけでなく、部材の製造から物流、施工など多くのお取引先様との協働により成り立っています。お取引先様との信頼関係を築くための密接なコミュニケーションや、サステナビリティを考慮した調達、サプライチェーン全体でのサステナビリティに関する取り組みの高度化を実行し、すべてのお客様に安心いただける商品・サービスを提供するとともに、すべてのステークホルダーの皆様に信頼される事業運営を行います。
パートナー会社と協働による品質向上と改善活動
近年の住宅部材は、調達先がグローバル化しているだけでなく、部品そのものも複雑で高機能なものが多くなっています。従来から調達部材については、3現主義の考えのもと定期的にパートナー会社の製造工場に訪問し、現物確認の活動を実施してきました。現在はコロナ禍の経験を活かしてリアルとリモートで効果的に取り組みを継続し、原料や部品の仕様、製造工程の変更管理や法令遵守の状況などを確認すると共に、製造現場なども含めた人的な信頼関係を構築し、品質向上の協働活動も行っています。特に重要な部材については、原材料の調達から当社で取引先を指定し、その品質を確認することで品質レベルの維持・向上を果たしています。またパートナー会社の工場において、製造ラインの改善や作業の見直しなどの協働改善活動を実施し、品質向上と共に生産性向上にも努めています。また、毎年実施している購買先調査の中で経営・品質だけでなく、BCP(事業継続計画)についても評価し、水害や感染症といった新たな脅威に対する対応力の強化に取り組んでいます。

木材調達における取り組み
地球温暖化、森林環境破壊などの環境問題を受けて、環境保全に対する取り組みがとても重要になってきています。旭化成ホームズでは、責任ある木材調達を推進するために,「合法伐採木材などの流通および利用の促進に関する法律(通称クリーンウッド法)」に基づき、第二種木材関連事業者に登録しています。また社内での運用規定として、木材グリーン調達方針を掲げ、森林生態系の保全に配慮した調達の確保のために、毎年、取引先に対して木材調達の実態調査(原産国情報・合法証明書取得・出荷数量など)をするとともに、必要に応じて現地確認を行っています。併せて、国産材の利用率向上活動にも積極的に取り組んでおり、床下地材の一部および天井下地材の国産材への変更を実施しました。今後も責任ある調達と管理を継続することにより、森林生態系の保全に配慮した木材の確保を目指した取り組みを進めていきます。
CSR調達における取り組み
旭化成ホームズは、持続可能なサプライチェーンの構築のため、環境側面(エネルギー使用や気候変動、生物多様性の保全など)や社会側面(差別禁止や機会均等、過度な労働時間の削減など)の課題に対し、サプライチェーン全体で取り組みを推進していけるよう努めています。その一環として、お取引先様に向けてCSR調達アンケートを実施し、アンケート結果をA~Dの4段階で評価しています。2024年度は、主要なお取引先様の内、9割以上のお取引先様がB以上の高評価となりました。今後は、環境側面の評価について改善の余地があるお取引先様と面談を行い、サプライチェーン全体のさらなる底上げ、CSR調達を推進してまいります。