基本的な考え方
私たちは、人の成長が組織の成長の源泉であるという考えのもと、社員一人ひとりの成長と多様なキャリア形成の実現、チームワークを活かすマネジメント力の向上などに取り組んでいます。すべての社員が個々の能力や強みを十分に発揮し共創することで、組織としての競争力の向上を目指します。
人財と組織の活性化
上司との個人目標設定と振返り・キャリア目標に向けた対話
旭化成ホームズグループでは、社員の成長支援のため上司と部下で定期的に面談を行っています。個人の目標管理のため、「WHAT・STEP制度」と称して年に1度の目標設定・査定評価面談と、半期ごとの中間評価面談を実施しており、期初には短期的な業績目標だけでなく、将来のありたい姿を掲げる中長期目標や期待役割に応じた行動目標も設定します。2024年度の中間評価からは、タレントマネジメントシステム「CaMP」も活用し、キャリア目標も含めた対話を開始します。これらを活用し、目標達成に向けたOJT(On the Job Training)の実施と、社員自身の努力を合わせ、一人ひとりの成長や活躍を図っていきます。
組織力強化のための「活力と成長アセスメント(KSA)」
旭化成ホームズグループでは、2021年度から71項目の指標を設けて組織状況を診断するKSAの本格運用を実施しています。KSAは、「活力と成長循環モデル」(阪大・開本教授「組織行動論」)に基づき、個人と組織の状態を3つの指標(①上司部下関係、職場環境②活力③成長につながる行動)で捉えます。KSAの結果から支店や課など各組織の状況を「見える化」し、より良い組織づくりに向けた対話を実施します。そして、各組織に職場環境改善提案の意見箱の設置や定期的なコミュニケーションの場の設定などの活動を実施することで、社員が成長できる環境を整え、組織としての活力向上を目指します。
「360度フィードバック」の活用
旭化成ホームズ、旭化成不動産レジデンス、旭化成リフォームでは各部署のマネージャーを対象に「360度フィードバック」を実施しています。マネージャーが上司や同僚、部下から普段の様子についてフィードバックを受け、自身の特徴や、今後高める特性・課題を明らかにし、改善計画を考え実行します。これによりマネージャー自身の成長と、より良い組織運営につなげていきます。
スキルアップと自律的なキャリア形成
旭化成ホームズでは、職種や年次ごとに求められる専門知識・スキルとその習熟レベルを一覧表にした「スキルナビゲーション」を成長の道標として、目標設定や振り返りに活用しています。2023年度からは、10年次の総合職社員に一斉に実施していたキャリア研修を、4年次~9年次の社員が希望する時期に受講可能とし、早期にキャリアについて考える機会の提供を始めました。プログラムには、より広い視野で解像度高くキャリアを描くために社内の活躍人財との交流も導入し、行動変容のフォローも実施しています。また、社員がキャリア希望や専門性・経験値などを登録してPRできるタレントマネジメントシステム「CaMP」も導入し、今後はそれを活用した上司との対話も開始予定です。今後も汎用性・実用性の高いスキルアップ研修を充足させながら、社員のキャリア観に寄り添いその実現を支援します。
キャリアチャレンジ制度
旭化成ホームズでは、事業の多角化推進、ホームズグループの人財基盤強化に向けて、新たな能力の発掘や開花とより主体的・意欲的に業務に取り組める人財活用の場として、2020年度より「キャリアチャレンジ制度」を導入しています。応募の際は上司承認を必要とせず、社員が現在の職務内容やこれまでの職歴に関係なく配置転換の希望ができる公募人事制度です。合格者は2020〜2023年度の累計91名で、戸建住宅部門から開発事業部門に転換し活躍する社員等、新たなフィールドに挑戦する社員が増加しています。キャリアの複線化に対する可能性を拡げ、現在の業務においての成長や将来に向けた自己研鑽に対するモチベーション向上につなげていきます。
自己研鑽支援制度・国家公的資格取得支援制度
旭化成ホームズグループ全体では、業務に貢献する資格取得や外国語習得のための学習について、受講料や受験料、登録料などを補助する「自己研鑽支援制度」を導入しています。さらに、旭化成ホームズ独自の制度として、資格を取得した際に「祝い金」を支給する「国家公的資格取得支援制度」があり、2023年度は両制度を延べ500名の社員が利用しました。特に宅建・一級建築士に関しては、学習講座の見直しや祝い金の増額改訂など、学習レベルの向上や早期の資格取得推進に向けた取り組みを実施し、社員のスキルアップを支援しています。(2023年度合格者:宅建53名、一級建築士28名)
制度利用者数
キャリア採用の拡大
旭化成ホームズは、近年の環境・社会の変化や事業ポートフォリオの転換に伴い、柔軟な発想や高い専門性、新たな視点を持った人財の獲得のため、キャリア採用を強化しています。新規採用者のうち、以前は1割に満たなかったキャリア採用の割合を、今後は4割程度まで増加することを計画しています。2023年度8月には、リファラル採用(社員紹介)の強化のためアプリを導入し、5名が入社しました。また、キャリア入社社員と社長の座談会を実施し、社員の意見を活かした組織風土や業務の変革を行うことで、さまざまな人財にとって魅力的な組織づくりを目指しています。今後も多様な人財の確保と活躍・成長を支援し、新たな価値創出ができる組織づくりをしていきます。