RE100とは?
「RE100」は、事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す世界的な企業連合です。参加する企業は2050年までの間に設定した目標年に向けて、使用するすべての電力を再生可能エネルギーに替えること、進捗状況と実績を毎年報告することなどが求められます。「RE100」の取り組みを通じて、エネルギー市場に影響⼒のある企業が事業活動で使う電力を再生可能エネルギーに早急に切り替える姿勢を示すことで、再生可能エネルギー市場の拡大に大きな影響を与えます。
「RE100」の2023年報告※1では、全世界での参加企業数が400社を超え、参加企業における電力使用量は世界の発電量の1.7%に相当する規模と記されています。日本からの参加企業も年々増えており、2024年3月時点では86社に及びます。参加企業数が続々と増えている一方、2023年報告でRE100(Renewable Electricity 100%)を達成した企業数は世界で33社ほどであり、うち日本企業は2社のみ※2となっています。
※1 RE100 2023 Annual Disclosure Reportより
RE100 2023 Annual Disclosure Report
※2 2023年報告(2022年実績)に基づく数であり、2021年以前の実績及び2023年実績の達成企業数を示すものではありません
参加企業数の推移
旭化成ホームズグループのRE100達成までの歩み
カーボンニュートラルの実現に向け、2019年に「RE100」へ参加
近年、地球では深刻な被害を及ぼす自然災害が頻発しており、気候危機への対応が喫緊の課題となっています。その対策の「カーボンニュートラルの実現」は、世界共通の目標となっており、日本でも2050年までのカーボンニュートラルの実現を目指しています。旭化成ホームズグループは、カーボンニュートラルの実現へ貢献する一つの手段として、2019年9月に「RE100」へ参加しました。
2050年に実現を目指すカーボンニュートラル社会
HEBEL HAUSの屋根で発電した電力で、RE100を目指す
旭化成ホームズグループが設計・施工・維持管理等を行う戸建住宅「へーベルハウス」および賃貸住宅「へーベルメゾン」では、多くのお客様に太陽光発電設備を設置いただいています。HEBEL HAUSに設置された太陽光発電設備の年間発電総量は、RE100に参加した2019年時点で360GWh以上に達しており、2018年度の旭化成ホームズグループの事業活動で使った電力量約33GWhを優に超えていました。これらの太陽光発電設備は、国のFIT制度※3で設置から10年間は余剰電力の買い取り価格が保証されていますが、この期間を終了(=卒FIT)すると買い取り価格は大幅に下がります。旭化成ホームズでは、「ヘーベル電気」の事業を通じて「卒FIT」の太陽光発電設備の余剰電力をお客様から買い取り、RE100の達成に向けて活用しています。
「ヘーベル電気」の卒FIT買い取りと活用のイメージ
※3 再生可能エネルギーの固定価格買取制度(Feed-in Tariff)
「ヘーベル電気」が買い取った電力で、2023年度にRE100を達成
2023年度、海外を含む旭化成ホームズグループすべての事業活動で使用した電力量は約39.0GWhでした。それに対し「ヘーベル電気」による余剰電力買取量は、事業活動で使用した電力量を超える約43.0GWhとなり、旭化成ホームズグループはRE100を達成しました。2019年の参加時点での達成目標2038年を大幅に前倒しした2023年度のRE100達成は、HEBEL HAUSを建築いただいたお客様、余剰電力の販売先として「ヘーベル電気」をお選びいただいたお客様など、私たちの事業活動を支えていただいた全ての皆様のおかげで実現できました。