基本的な考え方
私たちの事業活動は、従業員だけでなく、部材の製造から物流、施工など多くのお取引先様との協働により成り立っています。お取引先様との信頼関係を築くための密接なコミュニケーションや、サステナビリティを考慮した調達やサプライチェーン全体でのサステナビリティの取り組みの高度化を実行し、すべてのお客様に安心いただける商品・サービスを提供するとともに、すべてのステークホルダーの皆様に信頼される事業運営を行います。
パートナー会社との協働による品質向上と改善活動
近年の住宅部材は、調達先のグローバル化や製品そのものも複雑で高機能な部品となっています。従来から、調達部材については定期的にパートナー会社の製造工場を訪問し、現物確認の活動を実施してきました。コロナ渦においてはこれらの活動も制限しましたが、現在は定期的な訪問の頻度を上げると共にWeb会議も併用することで、89社以上に及ぶパートナー企業に対してコロナ禍以前と比べてより効率的に、原料や部品の仕様・製造工程の変更管理や法令遵守の状況などの確認をしています。定期的な交流をすることで、製造現場等を含む人的な信頼関係を構築し、品質向上の協働活動も行っています。鉄骨等の特に重要な部材については、原材料の調達から当社でお取引先様を指定し、その品質を確認することで品質レベルの維持・向上を果たしています。またパートナー会社の工場において、製造ラインの改善や作業の見直し等の協働改善活動を実施し、品質向上と共に生産性向上にも努めています。
毎年実施している購買先調査の中では経営・品質だけでなく、BCP(事業継続計画)についても評価し、水害や感染症といった新たな災厄に対する対応力の強化に取り組んでいます。
木材調達における取り組み
地球温暖化、森林環境破壊などの環境問題に対する取り組みの重要性はますます高まっています。旭化成ホームズでは責任ある木材調達を推進するために、「合法伐採木材等の流通および利用の促進に関する法律(通称クリーンウッド法)」に基づき、第二種木材関連事業者に登録しています。また社内での運用規定として、木材グリーン調達方針を掲げ、森林生態系の保全に配慮した調達の確保のために、毎年、お取引先様に対して木材調達の実態調査をするとともに、必要に応じて現地確認を行っています。併せて、国産材の利用率の向上活動にも積極的に取り組んでおり、床材基材および天井下地材の国産材への変更をお取引先様と協働で進めています。今後も責任ある調達と管理を継続することにより、森林生態系の保全に配慮した木材利用の確保を目指した取り組みを進めていきます。
CSR調達における取り組み
旭化成ホームズは、持続可能なサプライチェーンの構築のため、環境側面(エネルギー使用や気候変動、生物多様性の保全等)や社会側面(差別禁止や機会均等、過度の労働時間の削減等)に対し、サプライチェーン全体で取り組むことでCSR調達を推進したいと考えています。2023年度では、CSRを意識した事業活動を実践していただくため、お取引先様に対してCSR調達アンケートを実施し、すべての主要お取引先様から回答をいただきました。今後も法令を遵守し、環境や社会に配慮し、公正かつ透明性を重視した購買活動を通じて、お取引先様との信頼関係を構築していきます。