膜の機能

膜種別に膜分離技術の適用例を簡潔に説明します。

膜の機能

膜の機能

膜分離技術は、基本的に溶媒と溶質を分離する技術であり、膜を介しての分離を圧力差を駆動力として行う膜として、逆浸透膜 (RO)、限外ろ過膜 (UF)、精密ろ過膜 (MF)があります。これらは、溶液中のコロイドや低分子物質、さらにはイオンの分離・精製・濃縮等に用いられています。逆浸透膜の代表的使用例としては、海水を約6 MPaの高圧をかけ真水を得る海水淡水化や果汁の濃縮、排水処理などがあります。

限外ろ過膜の代表的使用例としては、溶解している高分子に限らずウイルス、細菌、酵母、コロイド、微粒子等の分離・精製・濃縮と多岐にわたっています。膜ろ過は、常温以下の低温でも出来るため、変質しやすい医薬や食品プロセスに有用でありエンドトキシンの除去や、生酒の火落菌のろ過などの例があります。

精密ろ過膜の代表的使用例としては、水、有機溶剤、化学薬品等の液体中に含まれる懸濁物質、コロイド粒子、菌体および空気や各種のガスなどの気体中に浮遊する微粒子や細菌を精度よく効率的に除去したり、精製あるいは分離すること等があります。

これ以外に膜を介して濃度差を駆動力として分離を行う透析膜、電位差を駆動力として溶液中の分子の電気化学的特性と分子の大きさの違いにより分離を行う電気透析法があります。透析膜の具体例としては、慢性腎不全患者の血液を透析膜を介して透析液を通すことによって血液中の不純物を除去する血液浄化があります。これに使われる膜は、コンパクト性や信頼性からも中空糸膜モジュールが多く用いられています。

出典:公益財団法人水道技術センター 『水道における膜ろ過法Q&A 付 水道ろ過法用語集』 (一部修正)

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