医薬品生産の高い品質と効率を力強くサポート
医薬品の製造工程で求められる高収率・高効率・高衛生管理のすべてに応える、独自技術を結集。培養から精製までの工程で目標達成をサポートし、経済性と安定性を兼ね備えたソリューションを提供します。製膜技術からアフターサービスまで、一貫してお客様の課題解決に貢献いたします。
生産プロセスにおける収率と分離効率を向上
バイオ医薬品の生産現場では、動物細胞・大腸菌・酵母・ウイルス・ワクチン・酵素など多様なターゲットに対して、培養から精製に至るまで「目的物の収率」と「分離効率」をいかに高めるかが大きな課題です。
たとえば、動物細胞の灌流培養における抗体の回収や、大腸菌や酵母由来の蛋白の分離、ワクチンやウイルスの濃縮精製、産業用酵素の濃縮脱塩など、それぞれの工程でロスを最小化し処理時間を短縮することが求められます。こうした要求に応えるためには、収率と処理効率を同時に高めるろ過技術が不可欠です。
このような課題に対して、マイクローザ®の独自の製膜技術と多彩な膜材質がソリューションを提供します。アップストリーム・ダウンストリームの両工程で安定したろ過性能を発揮し、高い目的物収率と分離効率を実現することで、生産プロセス全体の生産性を向上します。たとえば、PVDF膜は抗体の灌流培養工程で高い抗体透過性を発揮し、PE膜は培養液中のタンパク質を吸着することなく分離が可能です。また、PAN膜は素材特性 (高親水性、低吸着性)と膜の細孔構造 (均一性)の組み合わせにより、酵素の濃縮精製工程で、優れた分離性能を示します。
厳しい衛生基準に応えるサニタリー性の確保
医薬品の生産現場では、徹底した衛生管理が欠かせません。高温での蒸気滅菌や洗浄工程を繰り返すことで設備への負荷が大きくなるため、劣化や汚染リスクを最小限に抑える素材選びが重要です。
マイクローザ®のPVDF膜は、高耐久性を保ちながら蒸気滅菌にも対応できるため、厳しい衛生基準を満たすうえで大きな強みを発揮します。また、PE膜は高い耐久性に加えて親水性が高いため、汚れが付着しにくく、清潔な状態を維持しやすいという利点があります。 このようにマイクローザ®では、蒸気滅菌が可能なPVDF膜と汚れを防ぎやすいPE膜の特性を活かすことで、医薬分野が求める厳格な衛生基準に応えるサニタリー性を提供しています。
高い稼働安定性を実現
医薬品製造においては、長期的・継続的な安定稼働が不可欠です。マイクローザ®は高いろ過安定性を備えており、長期間使用しても性能が落ちにくいため、メンテナンス頻度の削減や装置停止リスクの低減が可能です。さらに、マイクローザ®のPE膜は親水性が高く洗浄回復性に優れているため、洗浄によるダウンタイムを短縮し、生産性の維持とコスト削減に大きく貢献します。こうした高い安定稼働を確保することで装置停止による生産ロスが減り、またメンテナンスなどの対応コストを節約できます。
医薬品製造の幅広い用途で活躍
マイクローザ®は、医薬品の製造現場で豊富な導入実績があります。培養液や発酵液の精製・濃縮、抗体・タンパク質の分離、エンドトキシン除去など、あらゆるプロセス工程で安定したパフォーマンスを発揮し、高い評価を得ています。
用途 | 分類 | MF | UF | |||||||||||||
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膜材質 | PVDF | PE | PAN | PS | ||||||||||||
孔径/MWCO | 0.2 µm | 0.65 µm | 0.1 µm | 0.25 µm | 6 kDa | 13 kDa | 50 kDa | 80 kDa | 3 kDa | 6 kDa | 10 kDa | |||||
製品銘柄 | UMP | UJP | PSP | PMP | AIP | ACP | AHP | AOP | SEP | SIP | VIP | SLP | ||||
膜内径 | 1.4 | 1.1 | 0.7 | 1.9 | 0.7 | 0.8 | 0.8 | 1.4 | 0.8 | 0.8 | 0.8 | 0.8 | 1.4 | 0.8 | 1.4 | |
細胞培養液の精製(細胞と生産物の分離) | ○ | ○ | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
発酵ブロスの精製(菌体と生産物の分離) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
菌体、酵母、SS等の濃縮、精製 | - | - | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
アミノ酸、抗生物質の除菌、精製 | - | - | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
酵素、蛋白溶液の除菌、精製 | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | ○ | ○ | - | - | |
コロイド物質の精製または除去 | - | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - | - | - | |
発酵ブロスの精製(除菌、除蛋白) | - | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | ○ | ○ | - | - | |
酵素、蛋白製剤の脱塩、濃縮、精製 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ | - | ○ | ○ | - | - | |
医薬品原末(バルク)の精製 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ | ○ | - | - | |
製剤工程におけるパイロジェン除去 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ | ○ | - | - | |
精製水、高度精製水、注射用水製造時のパイロジェン・エンドトキシン除去 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | - | - |