蒸留法から
マイクローザ®へ
UF膜技術を活用したマイクローザ®のソリューションは、エンドトキシン除去を可能にしつつ、高水質供給を安定化。これにより、製薬現場の効率性と持続可能性が大きく向上します。さらに、新たなシステムWFI(注射用水)装置の導入により、遠隔監視や膜交換の最適化を実現し、メンテナンス負担を軽減しながら運用コストを削減します。
安定した高水質と異物混入リスクを低減
製薬用水の製造においては、蒸留器やUF膜モジュールが使用されます。これらを用いた手法では、水質劣化や異物の混入、さらにはろ過性能が十分に発揮されず寿命が短いといった課題が発生することがあります。これらの問題は、製品や研究品質に直結するため、大きなリスク要因となっています。
こうしたリスクを最小化し、安定した高水質を確保するために、マイクローザ®ではダブルスキン構造 (二重の膜構造)を採用したUF膜を提供しています。マイクローザ®なら、このダブルスキン構造により、ろ過精度と信頼性を高めることができ、さらにダブルパスUF「SIP-3023 (熱水殺菌可能可能蒸気滅気滅菌)とVIP-3017 (蒸気滅菌可能)の組み合わせ」によるバックアッププロセスを備えることで、万が一の膜破れリスクも抑制します。
エネルギー消費・CO2排出量削減に貢献
製薬現場や研究施設で使用される蒸留器は、エンドトキシン除去に対応した高品質な水を得る手段として広く活用されています。しかしその一方で、蒸留器は大量のエネルギーを消費し、CO2排出量も増大することが大きな課題となっています。
マイクローザ®のUFろ過によるエンドトキシン除去なら、高いろ過精度が期待できるだけでなく、従来の蒸留法に比べて圧倒的に消費エネルギーとCO2排出量を抑えることができます。これは、社会全体で求められる脱炭素ニーズに大きく応える技術といえます。
イニシャルコスト・ランニングコストを圧縮
蒸留器の導入は、イニシャルコストが高額となりがちであることに加えて、使用後の維持管理においてもランニングコストが大きく、第一種圧力容器試験などにかかる工数や費用がさらにコストを押し上げる原因となっています。加えて、メンテナンスの手間や頻度も高く、設備管理の効率低下につながるという課題を抱える企業は少なくありません。
中空糸膜モジュールで構成するマイクローザ®のソリューションなら、こうした費用面とメンテナンス面の両立を実現できます。従来の大規模な装置を必要とせず、導入時の設備投資を抑えながらも高水質を実現できるため、経済性の大幅な向上が期待できます。
マイクローザ®なら高温での滅菌が可能
製薬やバイオテクノロジーの現場では、高温通水や蒸気による滅菌処理が要求されるケースが多くあります。マイクローザ®UFの「VIP-3017」は80°C通水に耐え得るだけでなく、蒸気滅菌にも対応する高い耐性を備えています。これにより、さまざまな温度管理や衛生管理に柔軟に対応できるうえ、装置の耐久性を維持しながら長期間の安定稼働をサポートします。
運転性能を維持する安心のサービスを提供
UF膜ろ過による高品質な水供給を長期的に続けるためには、安定した運転性能を維持し、メンテナンスに伴う手間やトラブルリスクをいかに削減できるかが重要です。そこでマイクローザ®は、遠隔監視と定期点検、膜交換を組み合わせたサービスを提供し、導入後も継続してサポートできる体制を整えています。
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遠隔監視による運転状況の定期チェック1日2回、圧力・流量・温度・タンク水位・バイオパーティクルなどを遠隔でモニタリング。異常の早期発見をサポートし、安定した膜システム運転を実現します。
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半年に1回の総合点検で正常運転をキープエアリーク検査や消耗材交換、蒸気滅菌などを定期的に実施することで、トラブルを未然に防ぎ、装置を最適な状態に保ちます。
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2年に1回の膜交換作業長期間にわたる性能維持をサポートし、予期せぬダウンタイムや品質リスクを低減します。
新たにWFI (注射用水)装置の提供を開始
旭化成の中空糸膜技術を基盤に、注射用水 (WFI)を効率的に高純度で生産する先進的な水処理ソリューションの提供を開始しました。
WFI装置についてもっと詳しく見る多彩な導入実績とサービス体制で安心して利用可能
マイクローザ®は、製薬用水の領域で30年以上の経験を有し、世界各地で350以上の稼働拠点を持っています。この実績に裏づけられたノウハウを基盤として、10,000本以上もの製薬用水システムを稼働させてきました。豊富な導入事例が示す通り、長期的にも安定して運用できるよう、導入から運用フェーズまで継続的にサポートするサービス体制を整えています。