HEBEL HAUS YOKOHAMA FREX3 MODEL
年齢を重ねてはじめて本物が見えてくる
老化は進化と賢者はいう。50歳前後のわれらメタボダッズにとって、なんとも夢を与えてくれるお言葉。京セラを創った稲森和夫さんだって、「年齢を重ねることで物事の真理が見えるようになる」とおっしゃっている。「ひとつのことを究めようとする強い意志と日々の努力の積み重ねによって本質を見極める力がつき、匠の域まで達すると自分の専門分野以外のことであってもその核心をつかむのに大した時間はかからない」と。その域に達していない筆者であっても、少なくとも30数年前の修学旅行で見上げた東大寺の大仏と、コロナ退散を願っていま拝み上げる大仏とではまったくの別物として認識できる。ただ大きいとしか感じなかった像が、巨大な命として輝いて見え、涙腺が緩む。同じように、この年齢になってはじめてマーチンD-28のような名機の良さを実感することもできる。大したギター歴ではないものの、やはり何本かギターを弾いてきた経験があったから、いまこの名機に別格の鳴りを感じ、クインテッセンスを見ることができるのであろう。
そんな世代になったのだから、終の棲家としての住宅についても真剣に考える時期が来ているのだろうと思う。見栄えの良い家は万とあるし、開放的な室内空間を持つ家も急増している。そのなかで、住まいの本質を見極めながらどんな住宅がベストなのかを考えなければならない。その答えを導いてくれたのが、ヘーベルハウスだ。外壁美を決定づけるヘーベルウォールと、その機能を生かした強靭な躯体構造によって、耐用年数60年以上を誇る都市型住宅の権化。ヘーベルハウスには、住宅が本来持つべきクオリティ=本質が備わっているのだ。同時に、住まう者と一緒に永く成長しつづけることができる自由度の高い空間をもつ家でもある。今回は、50代前後のスタッフが集結し、横浜の住宅展示場に建てられた最新のFREXモデルを訪ね、「本当に良い家」の条件を6つ掲げ、室内外を写し出した。ぜひ「本物」の一端に触れていただけると幸いです。
1.オープンエアを感じられる空間 OUTDOOR LIVING"SORANOMA"
天井を空に開いたオープンエアスペースの「そらのま」。3Fのリビングおよびダイニングキッチンと接続していて、このように両方の窓を開ければ想像以上の大空間が生まれる。今回は、自宅にいながらバーベキューからグランピングまで満喫できるよう、「そらのま」にキャンピングギア類を持ち込み非日常のスパイスを加えた。リモートワーク時代のオアシス空間としてフル活用したい空間だ。
ジミー・ウェイクリーの特大ポスター、左の白いペイントステップラダーチェア、イーグルのオブジェ(Sonechika)
OUTDOOR LIVING"SORANOMA"
キーアイテムとして、自立式で数分程度で簡単に組み立てられる「ワンモック」を「そらのま」にセットした。折りたたみ式のオットマンが付属しているので、足を思い切り伸ばせる。すっぽり包み込まれ、何時間でも昼寝できそう。今回起用したのはコーデュラ®ファブリックを2色組合せた「ダークブラウン×オレンジ」のタイプ。(ワンモックスター)
2.リラックスできるリビングルーム LIVING ROOM
3Fの17.0帖のリビングはハイルーフ仕様。約3mの天井高による開放感は別格。無柱空間に加え、アウトドアリビング「そらのま」とひとつながりになることで、横の広がりも感じる。リビングの床材も見逃せない。ヘリンボーンパターンで配したヨーロピアンオークのフローリングが、足裏に心地よい感触を伝える。このリビングは「そらのま」以外にもうひとつのアウトドアリビングを備えている。
3.男子も入るべきオープンキッチン DINING KITCHEN
3Fのダイニングキッチンは17.7帖。広いワークトップを備えたアイランドキッチンは、ホームパーティでも活躍まちがいなし。ゲストに男の手料理をふるまい、ダイニングテーブルやアウトドアリビングでおもてなしをする、そんな光景が容易に想像できる。壁面に備え付けられたシェルフとデスクは、ちょっとしたワーキングスペースとしても活用可能。室内空間を自在に、思いのままレイアウトできるのもヘーベルハウスの真骨頂だ。
4.採光にも徹底的にこだわりたい WALL DIVIDER,DINING KITCHEN
ヘーベルハウスが独自に開発した縦長のスリット窓「ウォールディバイダ」。左の写真を見てもわかるように、突き抜けるような窓がその階の天井より高い位置に伸びているため、光量をたっぷり採り込むことができる。また、外観を見てもわかるとおり、この窓はへーベルウォールが持つ量塊感を損なわず、壁のボリュームをコントロールするように分離するスリットの役割を果たしている。自然光を上手に取り入れるという機能を果たしながら、洗練されたデザインによってルックスにも好印象を与えているのだ。また、屋根の稜線部やベランダの笠木を限りなく薄く仕上げる「S-FINE」などのディテールも見逃せない。このような本物の機能美にもこだわって家づくりを行いたい。
5.趣味と実益を兼ねた狭小リモート空間 SMALL WORK SPACE
横浜展示場FREX3モデルの2Fにある主寝室。この寝室の、向かって左奥の空間にクロークと籠り部屋がレイアウトされていた。その籠り部屋を、リモートワークと趣味を同時に味わえる男のベース基地としてアレンジした。
リビングやダイニングキッチンは家族とのコミュニケーションを交わす空間として開放的なほうがよいが、一方でリモートワークや読書を楽しむ自分だけの空間は、むしろ狭いほうがよい。集中力が高まり、能率アップするからだ。そこでわれわれが注目したのが、このモデルハウスの2F寝室奥にレイアウトされた書斎。2.3帖という絶妙な狭さが最高の籠り感をもたらしてくれる部屋だ。作りつけのシェルフ、デスク、ロングソファーを備えているためレイアウトにも無駄がない。リモートワークだけでなく、オフの時間を静かに過ごす空間としても最適。趣味のモノを持ち込み、好きな音楽をかけ、ときにギターを爪弾きながら自己満足に浸る。気をつけないと一日中ここから出たくなくなるかもしれない...。この空間の右にレイアウトしたNYの地図(Sonechika)。
SMALL WORK SPACE
寝室の奥にレイアウトされた書斎に持ち込んだのは、リモートワークできるPCや仕事道具のほか、愛読書や趣味のモノたち。就寝前に軽く一杯ウイスキーをやりながら好きな音楽を聴いたり、ギターを練習したりする空間としても最適。実際にギター演奏を試してみたが、エコー効果が抜群で、アコースティックギターの鳴りが普段よりうまく聴こえた。
6.親孝行のため、そして20年後の自分たちのためのグランドフロア
GROUND FLOOR'S TERRACE
このモデルハウスの1Fは、親世帯の住居を想定して設計されている。21帖のリビングの窓を開け放てば、そのリビングとテラスがひとつながりになる。室内からテラスへの動線には段差がないので、心理的境界線もなく、開放的空間を存分に味わえるのだ。テラスは広い縁側のような存在で、今回はこの空間に、存在感ある椅子とギターとパーテーションをセットし、くつろぎ空間を演出した。
1960年代スウェーデン製イージーチェア、ヴィンテージのアイアンフレームパーティション。(Sonechika)
本当に良い家とは、男のわがままを受け入れてくれるだけでなく、家族の満足度も高めてくれる家である。
生涯コストパフォーマンスに優れるだけでなく、いまの充足度がきわめて高い家である。
本当に良い家に住むことは、だから、人生が充実することと同義語だ。
横浜展示場内に昨年末にオープンした重量鉄骨3F建てのFREX3(延床面積368.58㎡)。ホームパーティが行える広い室内リビングやアウトドアリビング、またリモートワークに最適なスペースなどを備えている。1Fは親世帯の居住空間、2Fは賃貸スペース、3Fは子世帯家族の居住空間を想定した設計。ハイルーフユニットやウォールディバイダなど最新のディテールも随所に取り入れているので必見!
ヘーベルハウス横浜展示場 FREX3モデル
住所:神奈川県横浜市西区西平沼町6-1 TVKハウジングプラザ横浜( 区画106)
tel.045-314-1784(10:00-17:00 火・水定休)
※写真の設えと実物は一部異なります
取材協力:
Sonechika 1号店/2号店
ワンモックスター
メトロクス
クロサワ楽器日本総本店
HailMaryこちらのコラムはHailMary8月号に掲載されています。
※屋上で火気使用する際は、屋上防水シートへの飛び火対策のため耐炎性のある焚火シートなどを敷いてご利用ください。