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ターゲットは郊外の一軒家 WORK in the HAUS

HAUS

最近のニューヨーカーのように都心まで1時間圏内の郊外に暮らすという選択肢を考えてみた。

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ニューヨークは、かつてリーマンショックに揺れた後に大量の富裕層がマンハッタンを離れて以来の移住ブームだという。コロナ禍でリモートワークが日常化し、大都会で暮らしてきた多くのビジネスマンが自然豊かな郊外へ住処を移し、そこで家族との新しい生活を送りはじめた(自らの人生も見つめ直しはじめた)のである。
この波は、少なからず東京にも起きている。山手線の内側をはじめとする地価の高いエリアを離れ、「通勤1時間圏内」に広がる郊外エリアへ新居を求める都市生活者が増えており、その多くが、在宅勤務日数が増えたことによって自宅内に本格的なワークスペースが欲しいと願っている。また、これを機に、広々としたリビング空間を手に入れ、家族との時間を充実させたい(自らの人生もより豊かにしたい)と望む声も少なくない。さらに弊誌読者諸氏のように、家族との時間を充実させつつ、少年の頃からの夢だった「狭くて篭れる基地」のような趣味空間をこの機会に設えたいと企むダッズもいる。「暮らし、働き、遊べる」。この3つの要素を満たしてくれる一軒家を郊外に建てたいというウォンツは今後ますます高まるにちがいない。
そこで今回は、首都圏の人気郊外エリアのひとつである筑波研究学園都市をリサーチし、この街の住宅展示場に建つヘーベルハウスを訪ねた。それは、想像以上の巧みなデザインによって「暮らし」「働き」「遊ぶ」空間を生み出した、最新の「グランディスタ」モデルであった。

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1F WORK SPACE 屋外から自由に出入りできる応接コーナーが付帯したホームオフィス。

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リモートワークが日常的になり、「自宅にちゃんとした仕事部屋がほしい」と願う声が高まっている。そこで今回は、郊外に建てる比較的大きなサイズの一軒家をターゲットに、つくば展示場に建つヘーベルハウスの「グランディスタ」を取材した。見るからに飽きのこない、ウッディモダンの内装をまとった2F建ての都市型住宅で、二世帯仕様のどっしりした佇まいだ。部屋の用途や位置に応じて床や天井の高さに変化を加えてあり、「階」というよりは「層」によってそれぞれの空間がつながりながらも独立している、そんな印象を受ける。まずは、この家に住みたい!と思わせたのが、親世帯の住居を想定して作られた1Fの「土間のある応接書斎」だった。約半分が土間で、残り半分が室内の書斎空間を占めるという設計。同居する家族と乖離しすぎず、絶妙な距離感を保ちながら仕事に集中できる空間だ。備え付けの書棚とデスクを活用し、この空間をヘイルメリー流のホームオフィスにアレンジした。土間から自由に出入りできるので、玄関を通さずゲストを招けるのもいい。ときには趣味仲間とのミーティング空間としても機能してくれそうだ。フィルムカメラの収集や写真撮影が趣味のビジネスマンというイメージでアレンジしてみたが、サイクリングが盛んな筑波研究学園都市エリアなので、ランドナーでの小旅行も趣味とする文武両道の主人をイメージしながら演出した。

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1F INNER TERRACE ときに家族と共有し、ときに独り占めできるインナーテラス。

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1FのLDKがユニークなのは、この室内空間に約6帖のインナーテラスがレイアウトされている点だ。風と光がたっぷり注ぎ込む半アウトドア空間で、このインナーテラスは全面ガラス張りの引き戸によって開閉できる。全開放し、奥のリビングやダイニング・キッチンから軒下のテラスまでひとつづきにしてホームパーティーを催すのも楽しいし(左写真)、ガラス戸を閉じ、インナーテラスと軒下テラスの空間のなかで趣味時間を過ごすのも楽しい。透明のガラス戸なので引き戸を全て閉めても射し込む陽光がLDK全体に行きわたり、圧迫感がないのもうれしい。

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左写真:映画『キルビル』のポスターと一緒にアレンジしたのは、プロフェッショナルツールブランドDEWALTが開発したストレージシステムの新世代モデル「TSTAK2.0(ティースタック2.0)」。大小ツールボックスやキャリーを自在に組み合わせたり、連結して持ち運んだりすることができる。( デウォルト)
右写真:ダイニングキッチン脇の壁には、大型のポスターをアレンジ。家をモチーフにした、リキテンシュタインのシルクスクリーンポスターだ。(Sonechika)



2F LDK+OUTDOOR LIVING 家族全員がストレスなく過ごせる広々とした天井高のリビング空間。

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2FのLDKは広々とした24.4帖の大空間。高い天井もあいまって、より開放的に感じられる。LDKに隣接するアウトドアリビング(ファミリーベランダ)はヘーベルハウスのお家芸。遠くに出かけなくても、毎日アウトドア気分を満喫できる。都心に比べ地価の安い郊外の場合、延床面積も余裕を取りやすいので、広々としたLDK+アウトドアリビング空間への夢がより現実味を帯びてくる。このフロアを見学すればきっと実感が湧くはずだ。

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シンプルかつモダンなデザインのキッチンは男子の厨房としても活躍しそう。アウトドアリビングにそのまま料理を運ぶことができるレイアウトだ。

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アウトドアリビング付近にある棚スペースにはもちろん調理具を並べてもよいが、この日はD.I.Y. 用のツールボックスや作業用のTシャツなどを持ち込んで男っぽい演出を施した。ツールボックスやクーラーボックス(イエローボディ)は耐久性と使いやすさを追求した
DEWALTの定番「TOUGH SYSTEM(タフシステム)」の製品群だ(デウォルト)。



2F LDK+OUTDOOR LIVING and more.. LOFT「階」ではなく「層」によって暮らしを豊かにしてくれる家。

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2Fの主寝室から上に伸びる梯子を伝って7.5帖のロフトにアクセスできる。これだけ広いロフトが収納空間としてあれば私物の整理もしやすいだろうし、子供の頃に友達と作った隠れ家感覚で収納空間を演出することもできるだろう。この空間も「階」ではなく「層」で家づくりを行っている「グランディスタ」の特長だ。左上に見えるスペースがロフト。その分、天井が高くなっているので縦空間にも広さを感じられるのだ。

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2F TINY BACK ROOM ベッドルームの奥にとっておきの秘密基地を作れるというメリット。

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2Fにもうひとつの秘密基地をアレンジした。主寝室の奥にある4.2帖の狭小空間だ。備え付けの小さなデスクと書棚を活用し、この空間をプライベートバーとして演出してみた。ウィルヘルム・ワーゲンフェルドのテーブルランプを灯し、70年代の音楽を聴き、ときにはハードボイルド小説を読みながら、就寝までの1時間を旨いバーボンと過ごす。小スペースゆえ、ボリュームを抑えてもよく回るサウンド、そしてウイスキーのほのかな香りに優しく包み込まれる感覚がたまらない。

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カメラ趣味の主人が自ら撮影した写真を飾ったり、好きな本や音楽CDやお酒のボトルを持ち込んだりできる隠れ家的空間を演出。ポイントになる照明は、バウハウス出身の名匠ウィルヘルム・ワーゲンフェルドがデザインしたテーブルランプを採用。(Sonechika)

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ライフワークを育む時空間を与えてくれる家こそ、終の住処にふさわしい。
都会で生き残るか、郊外で再生するか、それが問題だ。

ヘーベルハウス つくば展示場 GRANDESTAモデル
住所:茨城県つくば市研究学園6丁目51番地12他 つくばハウジングパーク内
tel. 029-851-9550(10:00-17:00 火・水定休)
※写真の設えと実物は一部異なります

取材協力:
Sonechika
GT CAMERA
デウォルト

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HailMaryこちらのコラムはHailMary9月号に掲載されています。

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