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ライフワークを磨く場所 A Clean, Well-Lighted Area

HAUS

愛車を眺めながらライフワークを磨く、そんな居場所がほしい。

 今月われわれが訪ねたモデルハウスは、名古屋市の鳴海地区に建つヘーベルハウスのFREXモデル。2022年7月にオープンした3F建て重鉄モデルで、洗練されたモダンなファサードが印象的な邸宅だ。家族全員が日々の「おうち時間」を十分愉しめるよう設計されているだけでなく、リモートワークや趣味を充実させるための演出も存分にはかられている。ファミリーで過ごすリビング空間を2Fにリフトアップし、1Fにはビルトインガレージとひとつながりになったワークスペースを配置。強靭な躯体構造を生かした贅沢かつ籠り感抜群のベースメントを築き、この家のオーナーのプライベートタイムが充実できる空間づくりを行っているのだ。また、2FのLDKと3Fのベッドルームは、自然との共存を楽しめるアウトドアリビングを連結。ダイナミックなレイアウトによって、ゆとりある空間演出をほどこしている。床面積は1Fが129.52m2、2Fが117.08m2、3Fが58.05m2。比較的リアルサイズの単世帯住宅モデルゆえ、各フロアの間取りを参考にしやすい。今年こそは新居を!と考えている貴方、ぜひ一度訪れてみてください。

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AREA01:GARAGE & WORK SPACE/1F

仕事も趣味も充実できる、新時代の"マイエリア"がここにある。

鳴海展示場のFREXモデルに入ってまず引き寄せられたのは、BMWのEV(電機自動車)「i3」が停まるビルトインガレージだ。ガレージ自体の間口が大きく、ストーンタイル貼りのフローリングが、奥にあるセミオープンのワークスペース(書斎)までずっと敷かれている。段差はあるが、ガレージと居住空間は切り離されておらず、ガラス越しに愛車を眺めながら作業できる点が最大の魅力だ。このガレージ&ワークスペースを、クルマ好きでメカ好きのオーナーが過ごすベースメントとして、ヘイルメリー流にアレンジしてみた。

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エントランスやワークスペースに直結するビルトインガレージには、ガソリンの匂いやアイドリングの排気ガスを出さないEVがふさわしい。その意味でもこのガレージは、地球環境保全に寄与する次世代型ガレージだ。つねにクリーンな空気で満たせるので、ガレージの空きスペースにお気に入りのチェアやテーブルを置いたり、インテリアを飾り、寛ぐための居場所をつくっても快適に過ごせる。もちろんガレージはシャッターによってシャットアウトできる。

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テーブルとしても活躍してくれるアルミコンテナは、「ALPOS ALUMINIUM CONTAINER with LID」(サイズ:L/外寸: W385×H369×D782mm)。
安定してスタッキングでき、軽量かつ強度と耐腐食性にすぐれ、EUの航空貨物輸送にも採用されている。新色のマッドグレイとホワイトをガレージにスタッキングした。(PACIFIC FURNITURE SERVICE)

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ガレージの壁に飾ったのは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)のポスター。その映画の主題曲『パワー・オブ・ラブ』を作ったのがヒューイ・ルイスで、主人公マーティの部屋には、83年に大ヒットしたヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのアルバム『スポーツ』のポスターが飾ってあった。そのアルバムを真紅のラウンジチェアに置いた。このチェアは84年にブルクハルト・フォークトヘルの手で完成したアルフレックスの「T-LINE」。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と同時代の作品なのだ。(メトロクス)

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ガレージとひとつづきになったワークスペースは9.6帖のリアルサイズ。ガレージ空間とはガラスのパーティションで半分仕切られたセミオープン空間だ。作り付けのシェルフも備えていて、好きな小物やオブジェを飾ることができる。撮影日はあいにく雨天で、気温も低かったため、ガレージからつながっているこの書斎はかなり寒いかなと思ったが、実際に過ごしてみると、エアコンと床暖房のおかげもあってとても暖かく、居心地が良かった。

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横長のシェルフがガレージとワークルームを跨いでレイアウトされている。棚にはレースのポスター(Sonechika)やミニカーコレクションを、またフロアにはキッズ用のミニベンツやナンバープレートを並べ、クルマ好きオーナーのベースメントをアレンジした。

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メカ好きのオーナーを想定して用意したフィルムカメラ3種。ホームスタジオで使いたい大型カメラ「FUJI GX680 Ⅲ」(レンズ:GXD 180F3.2)」、82年製の隠れた名品「CONTAX RTS Ⅱ クォーツ」(レンズ:Planar 50F1.4AEJ)、機動性に優れた実践派の「Nikon F100」(レンズ別Nikon AF50 /以上GT CAMERA)

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1960年代~70年代のル・マンなどで活躍したレーシングカーコレクション。スーパーカーブーム以前のポルシェ、フォード、フェラーリなどの名車が並ぶ(左図)英国製「マッチボックス」のクラシックカーコレクション。小型ながらも重みあるダイキャスト製が物欲をそそる(右図)(参考アイテム/Sonechika)

AREA02:ENTRANCE HALL & STAIRS/1F

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エントランスからも愛車を望めるという贅沢空間

エントランスとガレージの間をこのようにオープンにしても(引き戸で仕切ることができる)、排気ガスを出さないEVなのでまったく問題ない。ガレージが住宅の一部となって、オーナーのライフスタイルがより鮮明に見えてくる。同時に室内からガレージ、ガレージから室内への行き来が楽になり、クルマの乗り降りもスムーズになる。このエントランスを入ると、右手に愛車を望みながら、真正面には2Fへつづくスケルトン階段が吹き抜けのなかに伸びている。ガラスパネルを通じて、光がたっぷり縦横空間を通り抜ける。大窓から降り注ぐ明るい自然光と吹き抜けの利点を活かした巧みなデザイン。実際の広さ以上の開放感にも驚かされる空間だ。

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AREA03:LDK/2F

自然の恵みを受け入れるダイナミックなリビング空間

吹き抜けの階段を2Fへ上がると、33.9帖のLDKのど真ん中に出る。この大胆かつ贅沢なレイアウトは、ヘーベルハウスのもつ強靭な躯体構造によって叶うのだ。このフロアのリビングはダウンフロア仕様で、アウトドアリビング「そらのま」に接続している。すべての空間をつなげると、40帖超えの大空間が現出する。さらに南側も北側もほぼ全面開口部なので一層自然の恵みを得られる。

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ダウンフロアリビングに置いた1970年代アメリカ製ラウンジチェア&オットマン、カジキマグロの剥製風レザー オブジェ、「そらのま」の手前に並べた2脚のチェアはKusch+Co. 製(以上Sonechika)

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2Fの中央部に吹き抜けがあり、スケルトン階段を上がると右手にダウンフロアリビング、その奥手に「そらのま」とダイニング空間がレイアウトされている。開放的な広がりながらも、それぞれのエリアが独立して存在しているのも特長だ。

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アイランド仕様で、家族やゲストと語らいながら料理ができるキッチン。収納もたっぷりで、見せたくない調理家電や調理器具をしっかり隠せる。大理石調の素材がラグジュアリー感を演出。ダイニングゾーンも6人掛けの大きなテーブルをゆったり置ける広さがあり、大きな開口部から注ぎ込む光が明るく爽やかな食事空間を創り出している。

AREA04:SORANOMA/2F

天をひらいた「そらのま」はもうひとつのベースメント

フロアレベルを2段下げたダウンフロアリビング。壁がなくても籠り感を味わえ、同時に天井までの高さが増すので開放感も得られる不思議な心地よさ。このダウンフロアリビングの先に「そらのま」がある。天井を「ひらく」発想によって、圧倒的開放感をもたらすアウトドアリビングだ。ブランチやホームパーティ、ときにはワークスペースにもなる万能空間で、ダウンフロアリビングとの間にちょっとした緩衝地帯があるのもポイント。ここに椅子を置いてギターを弾いたり、「そらのま」で使うアウトドアギアを並べてスタンバイできたりする。

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AREA05:BEDROOM/3F

これほどオープンなベッドルームがあっただろうか

3Fにはヘリンボーンの挽板フローリングが特徴の15帖のベッドルームと、それとほぼ同じ広さの屋根付きのプライベートベランダを設けている。居住スペースをめいっぱい室内空間に充てる考え方をやめ、半屋外空間をたっぷり取るという発想が参考になる空間だ。目覚めのあと、オープンエアで朝食を楽しんだり、就寝前に星空を眺めながら酒杯を傾けたり、充実した時間を過ごせそう。ベランダの向こうには季節ごとに色彩を変える自然の風景が広がる。無機質な壁にアートピースを飾るよりも贅沢で、愉しく、気分がいい。ここはもはや眠るだけの空間ではないのだ。

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3Fへ向かう階段の途中に設けられた摺りガラスをはめ込んだ窓。窓の向こうには個室があり、階段に光をもたらしながら、ほどよい目隠しにもなってプライバシーを守る。クラシックな雰囲気が漂う波状のガラスが印象的だ。

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3Fのベッドルームにはワインセラーや洋酒棚がセットされていて、ナイトドリンクを楽しみながら読書できるモルタル調のロングテーブルがある。テーブルに飾ったノーマン・ロックウェルのポスター、エメコのヴィンテージ・ネイビーチェア、ヴィンテージの旅行用カバン(以上Sonechika)

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ヘーベルハウスの強靭な躯体は
日々変わる絵画を三次元で楽しめるような
アウトドアリビングも創ってくれる

ヘーベルハウス鳴海展示場 HEBEL HAUS NARUMI FREX3

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ヘーベルハウス鳴海展示場 HEBEL HAUS NARUMI FREX3
愛知県名古屋市緑区鳴海町伝治山3-19 総合住宅展示場 鳴海ハウジングセンター内
tel. 052・899・4700 (10:00-17:00 火・水定休)
※写真の設えと実物は一部異なります

取材協力:
Sonechika
メトロクス
GT CAMERA
PACIFIC FURNITURE SERVICE

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HailMaryこちらのコラムはHailMary2023年2月号に掲載されています。

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