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都市生活者の趣味空間学 FROM DOMA TO SORANOMA

HAUS

土間ラウンジを趣味の基地に。
この家は、思い通りに居場所をデッサンできそうだ。

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 今月は大阪の泉佐野市の住宅展示場に建つヘーベルハウスのモデルハウスを訪ねた。最新の2F建てFREXモデルで、外観、内観ともに洗練された印象だ。広々としたエントランスが気持ちよい。入って左側に目をやると、そこは土間スペースになっていて、ロードサイクルのメインテナンス空間としてレイアウトされていた。なるほど屋外に出しっぱなしにしたくない愛車をここに停め、同時にメインテナンスも楽しめるよう椅子や道具を持ち込み、一石二鳥の趣味空間を作りあげている。土間には段差がついているが、その段の上にはかなりの量の道具類を置けそうだ。さっそく用意した家具やギア類を運び入れ、ヘイルメリー流アレンジを施した。
バスフィッシングとキャンプを趣味とするアウトドアマンの秘密基地を仕立てるのだ。ヴィンテージランタンをはじめとするお宝アイテムは、摺りガラスによってエントランスとの間仕切りになっている台の上にセットし、キャンプ道具は明るいテラス側の段の上に配置、さらに土間の中央にはラギッドな一人掛けのラウンジチェアを運び入れた。今回はギアの量が多いのでアレンジにはかなり時間を要するかなと心配だったが、思いのほかレイアウトしやすく、モノが収まりやすいスクエアな空間であった─。

1F DOMA

ORIGINAL LAYOUT|ロードバイク愛好家の「DOMA」空間

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HAIL MARY ARRANGED|HM流アウトドアマンの「DOMA」空間

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泉佐野展示場の最初の見どころは1Fに広がる土間だ。エントランスからつながるスペースで、この場所に大切にしている趣味のモノを並べ、秘密基地を作りたい。この空間は「エントランス+土間」のつながりに加え、「土間+DK」のつながりもあるので、DKをバーラウンジ化し、仲間をカクテルやコーヒーでもてなしたくなる。さらに「土間+テラス」のつながりもあるので、ちょっとしたパーティーも演出できるのだ。

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旧い日本家屋において土間は、農作業などを行う仕事場でもあった。ヘーベルハウスが提案する「DOMA(土間)」は、内と外をゆるやかにつなぐ心地よい"自遊空間"。この写真は、ヘイルメリー流アレンジを施す前のDOMA。大切なロードバイクを停め、愛犬と語らいながらメンテナンスを行える趣味の拠点としている。雨風を凌げるメリットと、大切なモノを愛でながら過ごせるというメリットを兼ね備えている。

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主人がキャンプやバスフィッシングを趣味とするアウトドアマンという設定でDOMAをヘイルメリー流にアレンジ。物置にしまっておくはずの多数のアウトドアギアを「見せる収納」というテーマでこの空間に並べてみた。1人掛けソファを置くと「部屋」感が増してキャンプギアがインテリアアイテムとして輝きはじめる。好きなものに囲まれた基地空間として、土間ラウンジは多種多様な趣味に対応してくれそうだ。

1F DOMA & HOME BAR

土間とダイニングキッチンをオープンにつなげる。ありそうでなかった発想。この場所を「土間ラウンジ」と呼びたい。ふらっと訪れたゲストと、お酒やお茶を飲みながら語り合えるような空間演出を施している。
バーラウンジ化したダイニングキッチンは間接照明の使い方も抜群だ。

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土間ラウンジにレイアウトしたアウトドアギアは、ヘイルメリー編集部スタッフが所有するキャンプ道具と、大阪の名店「イレクターズ」の大前オーナーからお借りした稀少なヴィンテージのフィッシング&キャンプギア類。
コールマンのランタンやシアーズ特注のツーバーナーが「DOMA」で存在感を放っている。中央の一人掛けソファ(Sonechika)、棚のランタン類の下に敷いた1930年代製ペンドルトンのウールブランケット、土間に敷いた赤いHBウールブランケット(以上イレクターズ)

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広々としたエントランスホール。(正面に見える)2Fへの階段と吹き抜けの開放空間につながる。

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1Fのテラス。フォールディングウインドウを全開すれば土間ラウンジと一体化。MUKU-MOのアイアンフレームチェアは一脚(Sonechika)

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テラスに置いたヴィンテージランタンは、コールマンの200Aブラックバンド。マグカップはREI 製。いずれも稀少品(イレクターズ)

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ダイニング空間に飾ったコロナビールのネオンサイン(Sonechika)

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ブラインドから抜ける光を生かし、土間に並べたキャンプ道具類を撮影した。

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エントランスの壁に飾ったネイティブアメリカンモチーフの立体アート画(Sonechika)

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エントランス側から見た土間ラウンジ。摺りガラスによるパーテーションと真白な円柱がアクセントに。テーブルに掛けたオルテガのヴィンテージラグ(Sonechika)

1F BEDROOM & WORK SPACE

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ホテルライクな上質な雰囲気が漂う1Fのベッドルームは10帖。4帖のWIC付きで、バスルームにも直行できる(右下写真)。このベッドルームには隠れ家のようなミニ書斎が付いている。読書や音楽鑑賞に耽けるだけでなく、ワークスペースにも十分活用できる。このコンパクトさが落ち着きをもたらし、集中力を高めてくれるにちがいない。

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1F >> 2F STAIRS

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1Fのエントランスホールから2FのLDKへつながるスケルトン階段。屋上階まで空いた吹き抜けと天窓によって自然光をたっぷり受け入れ、デイタイムは照明がなくても十分に明るい。風の通りもよく、心地よい空間なのでステップに座って読書したくなる。

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階段を上がった2Fの壁にはピート・モンドリアンの抽象画(シルクスクリーン)を飾った(Sonechika)

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2F DINING KITCHEN

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2Fには22.6帖のダイニングキッチンと14.2帖のリビングルームが広がる。両ルームに隣接するのはアウトドアリビング「そらのま」だ。この3つの空間を仕切る壁はなく、窓を開放すれば大人数のパーティーも催せる。堅牢な躯体構造を持つFREXならではの「自由自在空間」だ。ダイニングキッチンは、大型のダイニングテーブルを置いても、アイランド型のキッチンカウンターをしつらえても余裕の広さ。さらに天井高をアップするハイルーフユニットを導入。縦と横への広がりによってこの空間がさらに開放的になる。

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ヘーベルハウス オリジナルのアイランドキッチン。「そらのま」からつながるベランダがほどよい目隠しになっている。

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8人掛けのダイニングテーブルを置いてもこの余裕。家族が集まり、仲間が集まる「食空間」の大切さを教えてくれる。

2F LIVING TO SORANOMA

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アウトドアリビング「そらのま」とつながるリビングルーム。この天井にもハイルーフユニットを採用。現しになった梁と天井に仕込んだ間接照明がアクセントになっている。夜はムーディな空間へと様変わりしそうだ。一方、リビングの天井を「ひらく」発想でつくられた「そらのま」は、趣味や団欒の時間をいっそう愉しく広げてくれるだろう。周囲からの視線を遮る壁があるので、LDKの窓を全開放してもプライベートは確保できる。窓を全開すればダイニングキッチン側の動線も開いて大パーティー空間になる。

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ROOFTOP GARDEN

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午後3時の光で撮影した秋の日の「そらのま」。迷彩柄のウォータープルーフ・カバーオールはウォールズ製、バスプロショップスのフローティングベストとL.L.ビーンのクリールバッグは参考アイテム(以上イレクターズ)、テーブルとして使用したランドリーバスケット、ジョーロ(以上Sonechika)、ヤイリのギターは参考アイテム(クロサワ楽器 日本総本店)

趣味の充実だけでなく、趣味の領域まで増やしてくれる。
そんな家に暮らしたい。

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天空のガーデンがあれば地上の庭はなくてもいい。都市の住まいにはうれしい屋上空間だ。土間ラウンジにレイアウトしたアウトドアギアをここに持ち込み、プチキャンプだけでなく、野外料理の腕を磨くこともできそうだ。モデルハウスを撮影しながら、「この家は、趣味が充実するだけでなく、趣味の領域まで増やしてくれそう」と感じた。

ヘーベルハウス 泉佐野展示場 HEBEL HAUS IZUMISANO FREX2

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泉佐野展示場に建つ、ヘーベルハウスの重鉄2F建てモデル「FREX2」。1Fには多彩なアレンジが可能な土間とキッチン&バーによって構成された「土間ラウンジ」、またWIC付きベッドルームとワークルームを配し、2Fには大人数のホームパーティができるLDK+アウトドアリビングを備えた都市型レジデンスだ。土間ラウンジをはじめ、ライフスタイルや趣味に応じてアレンジしやすそうな住まいで、ところどころに配した円柱や間接照明も効果的。外観は、深い庇と大きな窓をもつモダンな佇まいで、二枚目のルックス。1F床面積137.73m2、2F床面積118.36m2、延床面積は262.81m2という贅沢な空間。ぜひ一度見学に訪ねてみてください!

ヘーベルハウス 泉佐野展示場 HEBEL HAUS IZUMISANO FREX2
住所:大阪府泉佐野市日根野2496-1 ABCハウジング新・泉佐野住宅公園内
tel. . 072-450-3766(10:00-17:00 火・水定休)
※写真の設えと実物は一部異なります

取材協力:
イレクターズ
Sonechika
メトロクス
クロサワ楽器日本総本店

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HailMaryこちらのコラムはHailMary2023年1月号に掲載されています。

※屋上で火気使用する際は、屋上防水シートへの飛び火対策のため耐炎性のある焚火シートなどを敷いてご利用ください。

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