PHOTO MESSAGE

壁を越えた壁 HEBEL OVER THE WALL vol.2

HAUS

Case Study 壁を超えた壁

39-story02_01.jpg

「壁」は、住居に安心や快適をもたらすばかりか、室内の空間づくりにも関わってくる重要なマテリアルである。ヘーベルウォールのもつ多彩な機能を知れば、その重要性がわかるはずだ。
軽量性:比重0.6という水に浮く軽さ。この軽さが地震や台風時の建物・地盤への負荷を軽減してくれるのだ。
高強度:10気圧の高圧蒸気と180℃の高温でオートクレーブ養生することによって、ALCの素であるトバモライト結晶が優れたコンクリート強度を実現する。
耐火性:内部に豊富な気泡と、気泡をつなぐ無数の細孔を有するため熱を伝えにくい。火災時には、この細孔が熱で膨張した空気の逃げ道となって爆裂を防止してくれる。また完全無機のため、加熱による有毒ガスの発生もない。
耐久性:雨や日光にさらされても強度低下や寸法変化がほとんどなく、高い性能を60年以上にわたって維持できる。
寸法安定性:耐水性にも優れ、乾燥収縮率は0.05%以下。長い歳月にも寸法変化を起こさず、腐食とも無縁だ。
遮音性:オートクレーブ養生によって完成したALCの無数の独立気泡が室内の音を吸収してくれるので遮音性も高い。
断熱性:一般的なコンクリートの約10倍の断熱性によって屋外の暑さ・寒さを遮り、結露の発生も防ぐ。
調湿性:独立気泡と細孔の働きによって、四季を通じて湿度をゆるやかに調節する。ヘーベルウォールはこのようなマルチ機能を発揮する。同時に、高い意匠性を持ち合わせている点も見逃せない。ひとつひとつ丁寧に削り出した壁のデザインは、表情が豊かで、飽きがこない。また、多くの種類のなかから好みのデザインを選べる点もうれしい。今回は、その最新タイプである「マイクロストライプ」のヘーベルウォールを起用した、加平展示場のFREXモデルを訪ねた。

39-story02_02.jpg

今回われわれが訪ねた加平展示場に建つFREX3F 建てモデル。起用したヘーベルウォールは「マイクロストライプ」のデザインで、テクスチャーは「トバモリーホワイト」。3Fのアウトドアリビング「そらのま」でも、その壁の臨場感を味わえる。2020年11月にオープンした比較的新しいモデルハウスで、二世帯仕様。1Fの親世帯のLDKと和室、3Fの子世帯のLDKと「そらのま」がとくに見どころだ。

LDK / 1F

39-story02_03.jpg

加平展示場の1Fに広がるLDK。ダウンフロアリビングは床面を下げただけでなく、天井に板材で温もりを与えているため、開いた空間でも「個室感」を得られる。この段差は、足腰を丈夫に保ちたいシニア層にとってはむしろありがたい設計でもある。ダイニング・キッチンの誂えも、無垢材を使用したフローリングもシックで見事。広さは、ダウンフロアリビング9.4帖+ダイニング・キッチン15.1帖のリアルサイズ。夫婦二人暮らしには絶好の空間だ。

39-story02_04.jpg

1Fのダウンフロアリビングには、一人掛けのクーブスソファとレコード鑑賞を楽しめるターンテーブルセットを持ち込んでヘイルメリー流アレンジを施した。Laneのヴィンテージエンドテーブル(Sonechika)

JAPANESE STYLE ROOM / 1F

39-story02_05.jpg

1Fの和室。天井の意匠が特徴的で、部屋全体にモダンな印象を与える。スライド式の扉を開放すれば玄関ホールとつながる開放的空間に、また扉を閉めれば籠り感を得られる空間に変わる。広さは10.8帖。琉球畳を敷いたスペース以外に、囲碁や将棋を楽しめる小空間もある。ここでは書画骨董を慈しむもよし。窓外の小庭から漏れてくる光の、なんと柔らかなことか。ちらっと見えるヘーベルウォールもモダンでよし。

39-story02_06.jpg

LDK + OUTDOOR LIVING / 3F

39-story02_07.jpg

リモートワークが日常の風景になり、家族との絆の大切さが再認識されるようになったいま、住まいは生活するだけの空間ではなく、人生を積極的に楽しむステージになった。この写真は、加平展示場の3F のLDKを写したもの。広さは35.5帖。光と風を招くアウトドアリビング「そらのま」を設置することで、都会の喧騒を忘れさせる開放的なリビング空間が広がる。また、ダイニング・キッチンの左サイドには、テレワーク可能な狭小空間がセットされていた。ここを男のベース基地にアレンジしてみたい。

LIVING ROOM / 3F

39-story02_08.jpg

家族がゆったり過ごせるリビングルーム。天井をハイルーフ仕様にすることで、空間に一層ゆとりを与えている。大型ディスプレイを設置したAVルームにも適しているし、大型ポスターや絵画を飾るアートスペースとしても十分な広さだ。アウトドアリビング「そらのま」とも見事に一体化していて、そよぐ風、差し込む光といった自然の恵みを感じながら過ごせる空間に仕上がっている。ヘリンボーン柄のフローリングもアクセントが効いている/右サイドの壁に掛けたバスロールサインポスター(Sonechika)

39-story02_09.jpg

OUTDOOR LIVING "SORANOMA"/ 3F

39-story02_10.jpg

「マイクロストライプ」のヘーベルウォールが絵になるアウトドアリビング「そらのま」。室内のリビングだけでなく、ダイニング・キッチンとも直結しているので、できたての料理をそのまま簡単に運ぶことができる。また、キャンプ好きにとってうれしいのは、ランタンやツーバーナーなどのアウトドア器具をここで定期的に使うことによって、最良のメンテナンスになるという点。ここはアウトドアギアたちにとっても最高のマイホームなのだ。

39-story02_11.jpg

ヴィンテージのベビーベッドを「そらのま」に持ち込んで、モノ入れとしてアレンジ。同色のスチール製TOLIXのヴィンテージAチェアも「そらのま」によく合う。(Sonechika)

壁を超えた壁は、豊かな人生も支えてくれる。

WORK SPACE / 3F

39-story02_12.jpg

3Fのダイニング・キッチン横にあるワークスペース。作りつけの本棚を備えた縦長の狭小空間だが、狭いからこそ集中力が高まる。また、サイドの窓からはリビングの様子も伺える。この狭小空間に横尾忠則のシルクスクリーンポスターをレイアウト。壁面収納には、愛読書だけでなくDVDやCDなど好きなエンターテインメントのソフトも並べてみた。空間に限りがあるがゆえ、無駄なモノが増えないし、整理整頓も習慣化される。わずか3.2帖の、大満足のベース基地である。

39-story02_13.jpg

ROOFTOP

39-story02_14.jpg

ALCコンクリートは世界で評価されている。その評価は日本・ヘーベルハウスの躯体構造や空間設計力にもおよび、都市型住宅のひとつの完成形としてリコメンドされている。下の写真は加平展示場の屋上の風景。周囲の視線を気にせずプライベートタイムを楽しめる、カリフォルニアの某所のような空間。その出入口を飾る外壁は、美しいトバモリーホワイトの色合いを放つマイクロストライプのヘーベルウォールだ。

ヘーベルハウス加平展示場
住所:東京都足立区加平1-4環七・加平ハウジングギャラリー内
tel.03-6802-5735(10:00-17:00 火・水定休日)
※写真の設えと実物は一部異なります

取材協力:
Sonechika

hailmary_39_01.jpghailmary_39_02.jpg
HailMaryこちらのコラムはHailMary7月号に掲載されています。

PHOTO MESSAGE